どんな夢でも叶う国インドでミミカキ屋に「バッチイ!」と言われた私
インドはどんな夢も叶えてくれる国。そう言われています。
労働時間が短く、物価もかなり安く、物件の初期投資もなく、どんなことでも仕事になる!
そんな夢のような国が存在するのです。昔から「そこに行けばどんな夢も叶う国」と言われましたが、あまりに遠いため実際に行動にうつす方は、あまり多くなかったようです。
とは言え、昔、実際に他国からその国に行った方の中には、しっかり夢を叶えて歴史に名を残した方もいらっしゃいます。しかも、その方の活躍は物語化され、「西遊記」という名前で世界的ベストセラーになっているのです!!
ゴダイゴのガンダーラという曲も「そこに行けば~♪どんな夢も~♪叶うというよ~♪」という歌いだしですね。
当時はたしかに交通の便が悪かったものの、現代には飛行機がありますから、夢の国までひとっ飛びで行けてしまうのです。
スポンサーリンク
インドで働くって現実的なこと?
…………ん?インドと聞いて読者のあなたがサーッと引いていく音が聞こえました。たしかに、インドで働くなんて現実的ではありません。認めます。(笑)
ただ、最初にあげた、 労働時間が短く、物価もかなり安く、物件の初期投資もなく、どんなことでも仕事になる!
ということは、本当です。今回は、上記の条件にマッチするインド独特の魅力的なビジネスについて紹介いたします。
なぜインドでは初期投資がかからない?
今回あげた数々の魅力的な条件(?)のなかでも、もっとも不思議な条件は「物件の初期投資がかからない」ではないでしょうか?
普通は何か事業を始める場合、事業所や店舗を構えなければいけませんからね。
しかし、夢の国では路上でビジネスが行われるので、物件なんて必要ないのです。
たとえば、出店や屋台みたいな一般的なものから、マッサージや歯医者なんてものまで路上で開業しています。
路上で勝手にビジネスをしているだけなので、物件の初期投資などかからないわけです。
インド路上ビジネスの中でも異彩を放つみみかきやさん
インドの路上では、さまざまなビジネスがおこなわれますが、中でも異彩を放つのが「みみかきやさん」です。
最近、日本でも耳かき専門店が流行していますが、はっきり言って比べものになりません。
まず、実際に耳かきをおこなってくれるミミカキスト(?)の性別が違います。日本ではキレイな女性が耳掃除してくれますが、あちらでは屈強な男性が耳掃除してくれます。
女性に比べて男性の方が力がありますから、ゴシゴシ掃除してくれそうでよりキレイになりそう感がありますね!
次にロケーションが違います。
日本では暗めながら清潔感あふれる部屋で、リラックスして耳掃除されるのが一般的です。しかし、これでは少し面白みにかける感じもしますよね。
炎天下の屋外で、周りを人や車が走り抜ける道のど真ん中で、誰とも知らない男に耳をほじくられるほうがスリリングですよね。ドキドキがとまりません。
しかも、かなり埃っぽい道でサービスを受けるので、耳掃除してる最中に耳の中に汚れがたまるのです!いつもより余計に耳垢がとれて爽快ですね!
どうでしょう?インドの路上でみみかきやさんに耳掃除されたくなったでしょう!!え?ならない?……そうですよね。普通はこんな環境で耳掃除されたい人などいないでしょう。(笑)
しかし、中には物好きがいて、実際にやられちゃうやつがいるのです。
実際にみみかき屋さんを利用してみた…
首都デリーの街をふらふら歩いていると、突然男に声をかけられました。
「ミミカキ!!ミミカキ!」
スポンサーリンク
まさか、異国の地でこの言葉を聞くとは思わなかった僕は、すぐに振り向いて彼の話を聞きました。
彼の言葉を要約すると
・俺は日本人が好きだ
・俺はミミカキやさんだ。
・普通は300ルピーするが、お前は特別に10ルピーでやってやる。
とのことでした。
詐欺の匂いがプンプンしましたが、周りに人はめちゃくちゃ多いから無茶はできないだろうし、高い金を要求されてもまぁ10ルピーだけ払えばいいかと思い、ミミカキをやってもらうことにしました。
「では、ここに座って。」
耳かきは、まさに男に話しかけられたその場ではじまりました。
男はニット帽をかぶっており、そのニット帽に耳かきと綿棒を突き刺していました。どうやらこれが彼の商売道具のようです。
最初は左耳からはじまりましたが、僕の耳を見た瞬間男は
「バッチイ!!」と叫んだのです!確かに、3ヶ月ほどミミカキをしていませんでしたが、面と向かって「バッチイ」と言われるのは少々ショックでした。
彼は最初に金属製の耳かきを使いました。金属ということ以外は、日本の物とまったく変わらないものです。これがなんともうまい。認めたくないですが、ものすごく気持ちいいのです。
「そう!そこ!」と言わんばかりのポイントをうまく刺激されます。
その間も男はバッチイと連呼してきますが、そんなことが気にならないほどの気持ちよさです。認めたくない!認めたくないのに!!
ひとしきり、金属製の耳カキで掃除を行った後、綿棒の出番がきます。この綿棒も日本のものと一味ちがいます。軸は金属製で、先端にガーゼのようなものが巻き付けられています。
日本の綿棒に比べて、ふた周りほど大きいそれは耳の穴にジャストフィット!軸が金属のせいか、少々硬さも感じますがそれもまた良い感じです。
また始まった…彼らの独自のビジネス手法
綿棒でしばらくほじほじやっていると
「見て!」
と、ものすごく汚れた綿棒を見せられます。この汚さが半端じゃありません。真っ白だった綿棒が、真っ黒になってしまっているのです!
まさに、「うん!ウソだね!」と言わんばかりの色です。「どうすれば耳をほじってそんな色になる?」という明らかに耳垢の色ではない汚れがそこについています。
すると、当然。
「こんなに汚いのははじめてだ。しかし、特別にこの薬を使ってやろう。これさえやれば綺麗になれるぞ。」と、謎の薬をいきなり耳の中に塗ろうとしてきます。
間違いなく詐欺のはじまりです。
どうせ、この薬を塗ったら300ルピーとか500ルピー要求されるんでしょう。もちろん、即座に断りました。
すると…
「ナンデ!?お前は俺の気分を悪くした。10ルピーで良いと思ったがやっぱり300払え!」と、怒り出しました。
薬を塗らせてくれなかった場合も想定して詐欺を用意しているのはさすがの一言。
しかし、僕はにこやかに10ルピー札を男に握らせ男の前から去りました。詐欺師への対応なんてこんなもんで良いのです。
当たり前の話ですが、正式に働くには就労ビザが必要です
当然ながらインドでも外国人が働く場合、就労ビザが必要です。だから、今回のお話は、話のネタとして楽しんでくださいね。インドには、まだまだ面白い路上ビジネスが存在します。それらのご紹介はまたの機会に。
by たきゅ佐々木
スポンサーリンク