東南アジア独特の「大丈夫」気質とベトナムの例外
よく言われているのはタイ語の「マイペンライ(大丈夫だよ)」ですね。
東南アジアの人たちは大らかな心の持ち主で、多少のことであれば「大丈夫だよ」、「気にするな」と見逃してくれがちです。
そのようなほのぼのとした人柄を持つ国に多少なりとも憧れている人は多いのではないでしょうか。
では、同じく東南アジアに位置するベトナムではどうでしょうか。
バイクでぶつかっても「ホンサオ(大丈夫だよ)」
以前、筆者がムイネーという港町に行ったときのことでした。
バイクで道路を走っていると、十字路から突然バイクが飛び出してきて筆者とぶつかってしまいました。
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日本だとまず警察を呼んで事故現場の検証を行い、それと同時に保険会社に電話して、といろいろと厄介事に発展しますね。
しかし、ここはベトナム。ベトナム語で「ホンサオ(大丈夫だよ)」と相手は一言だけ言って、笑いながら走り去ってしまいました。
相手のバイクも多少なりとも傷ついているはず。
それでも「大丈夫だよ」の一言で済んでしまったことに筆者は驚きを隠せませんでした。
都会では公共の場所で罵り合い
これはベトナム人の懐の深さを象徴する出来事でしたが、ただし、比較的田舎の場合に限ります。
ホーチミンやハノイといった都会では皆さん心に余裕がないのか、あまり「ホンサオ(大丈夫だよ)」と言う言葉は使われません。
バイク天国のベトナムではしばしば都心部を中心にバイク同士がぶつかる事故が多発します。
ベトナム旅行に訪れた際も、1度くらいは事故現場に遭遇するかもしれませんね。
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東南アジア人の気質で考えれば「大丈夫だよ」で済むかと思いきや、そこでやりとりされる会話は「大丈夫だよ」などでは到底済まされません。
考え得る限りの罵詈雑言を浴びせ、ときには暴力行為に発展することも。
公共の場所でお互い金切り声で罵り合い、気が付くと野次馬の群衆もできあがって盛り上がりをみせています。
しかし、警察を呼ぶことは滅多にありませんね。
それはお互い警察を呼ぶとさらに不利益を被ることを理解しているからでしょう。
東南アジアと言えば「大丈夫」。
もちろんこれは間違ってはいませんし、他の国よりも笑って済まされる問題というのは多いことでしょう。
ベトナム旅行に来たとき、ふとベトナム人の本当の姿を垣間見る機会があるかもしれません。
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