ある海外の日本人街全体にFさんの悪い噂たちまち広がった理由
東南アジアにおける海外勤務では、非常に世間が狭いので、商談相手が知人に当たる可能性があります。
これは実はよくあることで、現地に長く住めば住むほど実感するはずです。上手くいけば付き合いで商談が成立して、目標達成のためお客に頭を下げることもなくなるでしょう。
しかし、逆に一度でも下手をうってしまうと、それが現地在住日本人の間で悪い噂が立ってしまうことになります。
日本人街に広がったFさんの悪い噂
現地に住んで3年が経つFさんは、サークルや飲み会などにも積極的に顔を出していたため、日本人街の間では比較的顔が広いビジネスマンでした。
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しかし、Fさんはそれを利用して、「付き合いで商品買ってくださいよ」、「今度ゴルフコンペに招待しますから」と言ったような営業方法をしていました。
これには相手も困ってしまいます。断ってしまうと角が立ってしまいますし、かといって不要な商品を購入することもできません。
ある日、Fさんのターゲットになったある方が、自分の友人たちに、Fさんに対しての不満や悩みを相談していたのです。
すると、「自分のところにもFさんが商談に来た」、「私のところにも……」と他の人たちも揃って不満をぶちまけました。
Fさんの噂はすぐに日本人街全体に広まりました。
一度立った悪い噂というのは、そう簡単には消えない
もちろんそのことをFさんまったく知りません。
しかし、ある人から、自分の悪い噂が流れていることを聞きました。
その方は現地在住歴10年以上で、現地に住んでいる日本人なら誰もが知っている有名人。
「最近Fさんのいい噂が聞かないよ。ちょっと考えた方がいいんじゃないか」
そこで、Fさんは初めて自分が間違ったことをしていたと気づくのです。
日本人の活動範囲などたかが知れています。そこで働いていれば、多くの日本人と知り合うことになり、またその日本人たちが日本人街を構成しているのです。
Fさんはある種の地雷を踏んでしまったと言っていいでしょう。
それ以降、Fさんはどんなに営業方法を改善しても、アポイントすら取れなくなってしまいました。
一度立った悪い噂というのは、そう簡単には消えないことを覚えておいてください。
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