海外で生活で学んだ値引き交渉のコツ~買う気を一切見せないこと
カンボジアに限らず、外国で生活しているとある程度買い物の値引き交渉がうまくなります。
というより、日本があまりにも値引き交渉と無縁な国なので、そのリハビリのような感じで最低限の交渉力が身につく、という感じです。
ここでは、自分がカンボジアやインドで生活して学んだ海外における値引き交渉のポイントをまとめます。
(写真はインドのものがメインです)
買う気を一切見せない
向こうから売り込んで来た場合、この方法はかなり効果的です。
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売り込んで来た人にも「売れたらいいな」程度の人もいれば、「今日は最低○○個は売れないと困る」という切羽詰まった人もいるでしょう。
前者の場合は、買う気を見せないうちに離れていきますが、後者の場合は食らいついてきて、相当値下げしてくれます。
たとえば、プノンペン国際空港から市の中心部まで行く場合、トゥクトゥク(写真)では3ドル~5ドル、普通のバイクに二人乗りするバイタクの場合、1ドル~2ドルが相場です。
しかし、ある時トゥクトゥクの運転手の声掛けをずっと無視して歩いていたら「2ドルでいい」と向こうから言ってきたことがありました。
プノンペンでは2ヶ月生活しましたが、トゥクトゥクの値段を2ドルまで下げるのは、外国人ではかなり難しいはずです。
普通に交渉したら難しいことも「売りに来た相手に買う気を見せない」というだけで、出来るケースがあるのだな、と思いました。
この方法の利点は安くなるということもあるのですが「現地の相場が見えてくる」ということにあります。
自分はこの時初めて「プノンペンのトゥクトゥクは本当は2ドルで乗れる」ということを知ったのですが、そうすると「他のものももっと安いはずだ」と思うようになりました。
プノンペンではあまり交渉をしていませんが、後々インドの田舎(プリー)に行って、交渉なしでは何も買えないような生活になった時、この経験がかなり生きました。
傘は晴れている日に買う
これも「買う気を見せない」に通じるものがあるのですが、雨の日には当然傘の値段が高くなります。
日本では雨でも晴れでも値段は変わりませんが、定価のない新興国の田舎では、値段はあってないようなもののことが多いです。
同じように、服がボロボロの状態で服を買いに行くと、やはり値下げしにくいです。
「こいつ、今服がなくて困っているな」と足元を見られるからです。
なので、服を値下げしたいなら「清潔な服を着ていく」というのがコツです。
「別に今買わなくても困らない」という意思表示をするわけです。
もちろん、傘を買うにしても服を買うにしても、新興国の途上地域では、せいぜい50円~100円程度の些細な違いです。
ただ、パーセントにすると30~40%程度違うわけです。
これがもっと大きな買い物だったらと考えれば、こうした交渉の習慣をつけることが大切、というのは理解していただけるかと思います。
小さな買い物で交渉できない人が、もっと緊張する大きな場面でうろたえずに交渉するのは無理でしょう。
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なので、「たかが50円や100円」と思わずに、こういう場面でも交渉する習慣をつけるべきだと思います。
「傘は晴れている日に買う」という法則は、ビジネスの現場でも使えそうな気がします。
「How Much?」と聞いてはいけない
値段を聞くということは、その商品の相場を知らないということです。
なので、相手は当然ふっかけてきます。
相手が値段を口にした瞬間、そこからどれだけ値下げするにしても、スタート地点がそこになります。
スタートの値段が高ければ高いほど、最後に落ち着く値段も高くなるのは当然です。
なので、最初にある程度価格の検討をつけて、自分から価格提示をします。
この時も「5ドルでOK?」などというと「こいつ、値段知らないな」という感じでやはりふっかけられます。
5ドルで買いたい場合、「品物と同時に5ドルを差し出す」という方法が有効な気がします。
(自分の経験から言うと)
こうすると、さも「その値段で過去に買ったことがある」ように見えるからです。
もしそれが相場と一致していたら、向こうも大人しくそれで売ってくれるでしょう。
相場より安かった場合は、相場の値段を言ってきます。
もちろん、この「相場」も現地人の相場よりは高いはずなので、本当に適正価格で買おうとしたら、さらに交渉が必要です。
しかし、最初から「How Much?」と聞くよりは、はるかにいい方法であるのは間違いありません。
(写真は、インドのデジカメ屋さん。ここで一眼レフを買う時は、インドのAmazonでその商品の定価を見せて、同じ値段で売ってもらいました。店頭価格では、Amazonの約2割増しでした)
以上、新興国(途上国)で買い物をする時の、値引きのコツの一部をまとめました。
自分もまだまだ経験が海外での生活が浅い人間なので、その道のプロにはまったくかないません。
しかし、逆に海外生活や交渉に慣れていない方にとっては、「すぐに真似できるレベル」ということで、参考にしていただけるかと思います。
上にも書いたように、その100円や50円のためではなく「いざという場面で大幅な値引きをする実力を付ける」ためのものです。
値引きをまったくしたことが無い方も、ケチと思わず、ぜひチャレンジしていただけたらと思います。
(写真は服屋さんのマネキン。インドのマネキンは、白人さんと黒人さんの中間でした)
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