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NHK「大!天才てれびくん」の音楽はこんなにすごい!

2014.01.05

NHK「大!天才てれびくん」の音楽はこんなにすごい! はコメントを受け付けていません

「大!天才てれびくん」という番組をご存知でしょうか?

NHK教育テレビ(最近はEテレと言うようですが)で、平日午後6時20分から放送されています。主なターゲット層は小学生全般で、2011年4月からは全面リニューアルされ、ゲームや投票など視聴者参加型のコーナーが増えました。

子どものいない家や、いても夕方テレビを観るような環境にない家の方には縁のない番組かもしれませんね。実際、私も観始めたのは子どもが保育園に入ってからのここ2、3年のことです。

しかし、今や子どもそっちのけで観るようになってしまいました。なぜかというと、この番組、音楽がかなりのハイクオリティなんです!

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私と「大!天才てれびくん」の出会い

かなり偏ってはいますが、私は割と音楽を聴く方だと思います。元来へそ曲がりなもので、流行りの曲とかアーティストとかは、知ってはいますがまず聴くことはありません。コンサートでうちわやペンライトを振った経験ももちろんなく、自分の聴いているものを他人に知られるのが恥ずかしいという性癖の持ち主です。

音楽の話で同好の士に遭遇することはまずありませんし、そもそも音楽を話題にするような友達がいないということに今気づきました。(ちょっと悲しい交友関係かもしれない……)そんな私が、「大!天才てれびくん」の音楽に食いついたのは何がきっかけだったのでしょうか。

きっかけは神様・小林克也様だった

音楽と言ってもBGMではなく、「てれび戦士」と呼ばれる子役の出演者たちがそれぞれ持ち歌を披露する「今月の歌」のような曲のことです。意識し出したのは2011年度の「ロケット・モグラーに乗って」からでしょうか。

ほとんど意味不明な歌詞とマイナーコードのヘビーなメロディーが印象的で、子ども番組内の曲とは思えませんでした。そして、その月の間毎日放送されるので気がついたのですが、「作詞・小林克也」って、マジか。

80年代に洋楽漬けの青春時代を送った人間(私)にとっては、MCの神様みたいな人ではないか。しかも、「作曲・ホッピー神山」って……なんなんだこの番組は。子ども向けのはずなのに、と目からウロコが落ちまくりました。

以来、私はこの番組、特に「今月の歌」(こんなコーナー名はありません)を楽しみにするようになったのです。

意外なほど豪華だった作詞作曲陣

この年のラインナップはかなり豪華で、この後にもサエキけんぞう(パール兄弟)作詞・鴨宮諒(ピチカートファイヴ)作曲の「こんなもんじゃないブルース」とか同じく鴨宮作曲の「スパイラルな日々と夢」とかDaishi Dance作曲の「優しい武器」とか、寺田創一(Omodaka)作曲の「ギャラクシー刑事」とか、もう首根っこを押さえこまれた気分でしたね。

この作詞作曲陣だけを見たら、「絶対子ども向けじゃない」と思います。(「スパイラルな日々と夢」は出川哲朗が歌っていましたが)

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とどめに年間を通してのテーマ曲がモンゴル800の「Love Song」ときたら、完全ノックアウトです。子どももお気に入りの曲が多かったので、CDを購入して愛聴していました。

改めて注目してみたらすごかった

2012年度はさらにパワーアップして、一年を通じて捨て曲なしの勢いでした。

主だったところでは、白井良明(ムーンライダース)作曲「冒険少年R」、前山田健一(ヒャダイン)作曲「公共電波に乗っかって」、サエキけんぞう・鴨宮諒コンビの「僕んとこ来いブルース」、一聖(BugLug)作詞作曲の「Revolution Perfect Game」、ROLLY作詞作曲「アナコンダ・ラヴ」、年間テーマ曲はサンボマスター「恋する季節」。

完璧です。(脱帽)プロデューサーはどうして私の音楽の好みを知っているのでしょうか。

この年は、アルバムとしても完成度が高かったんじゃないかなと思います。私は「パタタピテ ポタツピテ」という曲がいちばん好きですが、これも散文調の歌詞とドラマティックな曲展開が秀逸でした。

今年度もさねよしいさ子・OKAMOTO’S・つのだひろ・中塚武といった、やたらに贅沢なセレクトです。その一方で、鹿児島出身の新進バンド・ボヤケルズを起用したりと、冒険もするから目が離せません。

どうしてこんなに音楽に力を入れているのか

「大!天才てれびくん」の音楽のクオリティが高いのは、決して作詞作曲陣がすごいからだけではありません。実際に歌と映像を併せて観てもらうとわかると思いますが、歌詞や曲調、すべてがそれぞれの個性や持ち味を最大限に活かすように作られています。

逆に、イメージに合い過ぎて、「この曲はこの子にしか、この子たちにしか歌えない」と感じられるほどです。もちろんそれを狙ってのことでしょうが、見事というほかありません。

大人の私が聴くに堪える作品群でありながら、子どもにも親しみやすく、一緒に歌える、楽しめるという点では、現代の童謡として考えてもいいかもしれませんね。

また、作詞作曲に起用されているアーティスト陣も、ツボを押さえているというか、小学生の親世代である30代から40代にとっては懐かしい顔ぶれが多いのも、そのあたりを狙っているような気がします。

このシリーズのCDは毎年3月に発売されているようです。私が持っているのは2011年度・2012年度のものだけですので、それ以前のものについては言及を避けますが、この2枚は聴いて損はしないと思います。

お子さんのいる方もいない方も、ぜひご一聴ください!

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