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クレープ&ガレット!!ブルターニュ生まれの美味しいマメ知識

2014.01.16

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ふんわりとした生地で色々なものを包んだクレープは、日本でも人気が高いお菓子の一つで、近年は生地が蕎麦粉のガレットも比較的ポピュラーになってきました。

ですが知名度の割に、フランスのどこで生まれたものか、本来はどういった具材が入っているものかなど、詳しいことはあまり知られていません。

食べもので一番大切なのは美味しいこと、しかし名前の由来や料理の裏にある歴史を知れば、さらに楽しむことが出来ます。

友人や恋人と食べにいった時、料理が来るまでの小話として、クレープについて知ってみてはいかがですか。

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ガレット=食事、クレープ=お菓子の分け方は正しい?

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基本的には、日本でもフランスでもクレープは甘いデザート、ガレットは蕎麦粉で作った食事系のものという認識だそうです。

しかし、この分け方はクレープが出てきてからのもので、ブルターニュのブルトン地区と呼ばれる場所では二つを一緒くたにして「クランプーズ」と呼んできました。

この言葉が後に変化し「クレープ」になったのではないか、と考えられています。

贅沢どころか貧しかった?フランス北西部で誕生した理由

なぜ、クレープが後に生まれたかという背景には、発祥の地であるブルターニュが農作物に恵まれない地域だったという理由があります。

痩せた土地は小麦を育てるには不向きでしたが、蕎麦を栽培するのには適していました。

ですのでブルターニュに住む人々は、蕎麦粥や蕎麦がきのようなものを主食として食べていたそうです。

一説に寄れば、蕎麦粉が偶然焼けた小石(フランス語でガレ)の上に落ちた時に現在のような形に焼け、「ガレット」と呼ばれる料理になったのではないかと言われています。

お米やパンと同じ物として扱われている

また、昔はガレットを焼くのはとても手間のかかることであり、日常的に食べられるものではなく、何かを祝う特別な日のみに窯で作るものだったそうです。

毎日ではなく、ある特定の日にまとめて焼く、という意味ではパンと似ているかもしれません。

以上のことから分かるように、本来は贅沢な一品や甘いお菓子ではなく、貧しい土地で食べる主食としての面が強いものであり、日本人におけるお米のようなもの、と言えるでしょう。

いつも流行りは王妃が持ち込む!?オシャレな食べ物の誕生と流行

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今のような形で、お洒落な食べものとして広まったのは20世紀初頭の話です。

現地の人にとっては普通のものも、パリなどの都会から訪れた人達にとっては物珍しかったらしく、瞬く間に広まり「クレープリー」という形態のお店ができ始めました。

クレープ自体は1600年頃に、フランスのとある王妃がガレットを気に入り、宮廷料理に持ち込んだことで生まれたとも言われています。

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軽食からディナーへ!本場と違わぬ一品料理

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フランスでクレープリーというレストラン業態が確立されて以後、日本にも広まり、クリームやフルーツが入ったお菓子として伝わりました。

しかし、当初ほとんどが「気軽に食べるおやつ」として販売されており、本国で食べられているような形での販売はされなかったようです。

しかし、時代が流れると共に「本場の味」というものが色々な料理で追求されるようになってから、我が国にもクレープリーが出来るようになりました。

卵とハム、チーズの乗った「コンプレ」と呼ばれるオーソドックスなガレットはもちろん、キノコやエビ、貝、ひき肉やソーセージの載ったものなど、バリエーションに富んだメニューが各地の店で提供されています。

場所によっては甘い蕎麦粉のガレットも売られており、もはやクレープ=デザートとは必ずしも言えません。

日本独自のバリエーションと付け合わせの多彩さ

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京都などでは和の食材を使ったものもあるそうですが、元々蕎麦は日本人にも馴染み深い味なので、特に違和感もなく、美味しく頂けるのではないでしょうか。

また、クレープやガレットを食べる際はシードル(リンゴを発酵させて作るお酒)を飲むのが定番であり、事実よく合います。

店によってはスープやパテ、サラダ、キッシュなどもあるので、前菜に一品頼んだあと、主食にガレット、デザートにクレープを食べれば、彼女や彼氏との豪華なディナーとして楽しむことも可能でしょう。

気取らず食べられる庶民食、フランス郷土料理の魅力

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以上のように、クレープとガレットは現在の日本でも「女の子に人気のおやつ」としてだけではなく「大人の行くレストランでの食べもの」としての魅力も大分浸透してきました。

男性にとっては少々ボリューム不足かもしれませんが、女性とのデートで楽しんで貰う分には良いかもしれません。

また女性も、フランス料理に気取ったイメージを持っている彼には、一地方から広まった食文化だと話してあげれば、親しみ易い食べものとして興味を持って貰えるでしょう。

お菓子としてのイメージが強いクレープですが、元々は蕎麦粉のガレットから派生した食べものであり、日本のお米のような存在でした。

小麦のとれない痩せた土地であるブルターニュで生まれたガレットは、時が立つに連れてフランス全土、そして世界に広まり、色々な食材を包んだバリエーション豊かな料理へと生まれ変わり、今では多くの人々に親しまれています。

ボリュームあるイタリアンや、多くの小料理が食べられるスパニッシュ・バルなども良いですが、たまにはふわりとした生地と具の生み出すハーモニーを堪能してみてはいかがでしょうか。

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