心臓の働きを知るために大切な脈拍と血圧~脈はどこで測る?
心臓の働きを知ることができるものはいろいろありますが、よく知られているものに脈拍と血圧があります。
心臓は生きていれば、常に動いているものです。心臓は体のポンプですから、体の隅々まで血液を送るために拍動しています。
ではまず、脈拍が体のどこで触知できるかご紹介しましょう。
脈が触れやすいのは手首と首
手首の動脈は一度は触れてみたことがあるのではないでしょうか。橈骨動脈といわれる動脈で、肘から手首に向かって血液が流れています。
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次に脈が触れやすいのは、首の動脈です。頸動脈といわれる脈で、奥歯の顎の下ぐらいを触ってみると、拍動しているのがわかります。
実はここまでで、4か所も体の中で触れる脈があることになります。体には、右と左がありますので、橈骨動脈は右橈骨動脈と左橈骨動脈、頸動脈は右頸動脈と左頸動脈の4か所になるのです。
脈拍は足の付け根などからも触知できる
他に、脈に触れることが出来る場所として、大腿動脈という足の付け根の動脈や足の先にある足背動脈などがあります。
小さな子どもであれば、浅側頭動脈といって耳の少し上あたりで、脈を触知することができます。このように脈拍は、手首だけではなく、体のさまざまな部分で触知できます。
もちろん、心電図モニターではHRといって、心拍数や波形をみることができますし、またパルスオキシメーターという酸素を測る機械でも脈拍数を測ることができるのが現代の医療です。
脈拍同様、心臓の働きを知ることができる血圧
血圧は健康診断等でほとんどの人が測定したことがあるでしょう。脈拍同様、心臓の働きを示す指標として、知っておくことは大切です。
よく見る血圧計は、マンシェットというゴムを腕に巻き、空気を入れて、ある程度の圧をかけながら測定します。
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現在では、心電図モニターに付属されている血圧計や簡易的に測れる電子血圧計などがありますが、もし、機械に頼らず、実測値で血圧を測定するのであれば、水銀の血圧計が最適です。
しかし現代の医療現場では、水銀の血圧計を使用することはほとんどなくなりつつあります。
水銀の血圧計を見て、その最大圧に驚いた
つい最近ですが、水銀の血圧計を目にすることがありました。そこで、気づいたことは、血圧の最大圧が300mmHgであったということです。
私がこの300mmHgで驚いたのは、手術で使用するタニケットと同じくらいの圧であったということです。タニケットとは、手術中にその部分をきつく締めて、一定時間の間、直接血管をしめずに血流を減少させるものです。
つまり、皮膚を切ったり、組織を剥離するような手術の際、タニケットで血流を減少させることで、出血量を少なくすることができるのです。
血圧の最大圧300mmHgってどのくらい?
私は水銀の血圧計を腕に巻いてもらい、300mmHgの圧を試してみました。すると、すぐに手のしびれが出始め、手の色が変わってきました。
また、徐々に痛みも増して長く血圧計を巻くことができませんでした。今まで300mmHgという圧を体験したことがなかったので、とてもびっくりしました。
患者さんが手術をされるときは、基本的に、麻酔等で意識がない状態ですが、ものすごい医療処置がされていることを、身をもって知ることができた貴重な体験でした。
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