バフェットの投資スタイルは真似るな – 大資産家だけに許される手法
理想的な投資のスタイルは、ウォーレン・バフェットなどが採用している「長期投資」と言われています。理由は、
・社会の役に立つ
・一度株を買ったら、自分の仕事がほとんどない
(デイトレードのようにあくせくしなくていい)
・手数料の損失もない
(デイトレードやFXは、売買の度に手数料がかかる)
ということです。
しかし、現実にはバフェットのような投資ができる人はほとんどいません。その根拠を説明しましょう。
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長期投資は、資産家のみに許される方法
バフェットの投資している銘柄は、コカ・コーラやマクドナルドなど「誰もが知っている」世界の大企業が多いです。
彼の投資基準は主に、
・その事業が半永久的に続くと予測できる
・理念に共感できる
というものですが、特に前者の方を考えると、食品・通信・ライフライン関係など、業種はかなり限られてくるのです。
実際、これらの業界でトップに立っている企業の株価は基本的に常に高く、激しく上下するということはありません。
「値段がほとんど変わらない株」で利益を出すには、「かなりの大金」を投資する必要があります。では、バフェットは一体これらの会社にいくら投資しているのでしょうか。
バフェットは80兆円を運用している?
バフェットは基本的に、個人ではなく、自分の会社である「バークシャー・ハサウェイ」を通じて投資をしています。このバークシャー・ハサウェイの資本金額は13年現在、約40兆円と言われています。
そして、彼らはその倍近くの「60~80兆円」を運用していると言われています。足りない分は銀行から借り入れているわけです。
(この数字については諸説があり、データによっては違う数字が出ていることもありますが、資本金額以上の融資を受けて投資している、ということは間違いのない事実です)
つまり、
・もともとの資本金が巨額
・そこにさらに倍の借り入れをしている
というわけです。
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これだけの「物量戦」で挑めば、それは確かに、いくら値動きの小さい優良株であっても、十分な利益が出ることでしょう。
ほんの少し株価が上がっただけでも、彼らにとっては巨額の利益があるわけです。これこそ本物の「横綱相撲」と言っていいでしょう。
長期投資は、基本的に最後にするものである
成功した投資家にはさまざまなパターンがあり、「これが絶対のルール」というものはありません。ただ、私は基本的に、バフェットのような長期投資は「最後にするもの」と思っています。
上に書いたように、バフェットのようなスタイルは巨額の資本金がなければ、大した利益が出ないのです。
確かに社会に貢献できるし、投資した後ほとんど動かなくていい(経済の勉強や企業の観察はしますが)をしなくていいというのは魅力的です。しかし、ほとんどの人はこのやり方では利益を出せないでしょう。
■まずは元手を貯めること
結局投資の鉄則に戻ってくるのですが、「まずは元手を貯めること」です。バフェットも最初のうちは自分でビジネスをしていました。(彼は6歳の頃からすでに転売ビジネスをしていたのです)
最初から投資で元手を築くという方法もありますが、その場合はデイトレードやFXなどリスクの大きいものになります。(リスクの小さい方法で、元手もなしで稼げる投資方法など、世の中には一切存在しません)
なので、お金のない人が元手をつくろうと思ったら、まずは投資をするよりも「自分のビジネスをする」というのが一番いいのです。
ビジネスを立ち上げる以上、不労所得で生活するどころか「起きている間はずっと働く」というような状況がしばらく続くかも知れません。
しかし、本当にバフェットのようになりたいのであれば、そのくらいはやって当然です。それでもバフェットにはそう簡単にはなれないでしょうが「同じようなタイプ」になることはできます。
バフェットが長年にわたって成功しているのは「成功する起業家を見る目」があるからです。そして、その見る目は、自分自身が立派な経営者でなければ養えません。
バフェット自身がもともと経営者・起業家としての実力を持っていたからこそ、彼は成功する起業家を見抜いて投資をすることができたのです。
結局のところ、はじめのうちは自分が努力してそういう「本物」にならない限り、いくらお金があってもバフェットにはなれないのです。(口のうまいベンチャー企業の社長に騙されて、資産を失うのがオチです)
■「本物」になった方が人生は楽しい
上のように書くと「ああ、めんどいなあ…」と思われるかも知れません。しかし、そもそも自分が何でお金持ちになりたいのかを考えましょう。
「モテたいから」「尊敬されたいから」など理由はいろいろあるかと思いますが、これらを本当に満たすには、結局「自分の中身」が必要です。
中身がないお金持ちに会ったことがあればわかりますが、はっきり言って、なまじお金があるだけにその中身のなさがかえって際立ちます。
逆に、中身も伴った、苦労してお金持ちになった人たちというのは、話していて本当に気持ちがいいものです。
どうせお金持ちになりたいのであれば、投資であろうとなかろうと、そういう人を目指すべきだと自分は思います。
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