カンボジア移住時には、非居住者手続きで社会保険料をゼロに
カンボジアに限らず海外に移住するなら、「非居住者」になる手続きをした方がいいです。
理由は「社会保険料を払わなくていい」からです。
保険料、年金、市県民税が免除
社会保険料というのは大きく分けると、
・健康保険料
・年金
・市県民税
となります。非居住者は年収がどれだけあろうと、これらがすべて免除になります。
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これらの金額は大体「年収の10分の1+10万円程度」です。
たとえば年収300万の人の場合、「約42万円」となります(横浜市)。
これがタダになるわけですから、かなり大きいです。
■お給料が2ヶ月分増えるのと同じ
年収の10分の1以上ということは、下手をすると「2ヶ月分お給料が増えた」というのと同じです。
(逆にいうと、普段私たちはそれだけ税金や社会保険料を払っているということです)
もちろん、社会保険料は私たちにも利益のあるものです。
健康保険があるから医療費が安くなりますし、年金は一応老後にもらえるということになっています。
しかし、カンボジアであれば保険なしで医療を受けても日本の保険適用より安いです。
(プノンペンなら日本人の歯科医師さんが開業している歯医者さんもあります)
歯医者以外となるとまだないようですが、健康体であれば問題ないでしょう。
(幸い、筆者はこの数年風邪すら引いていない人間です)
なので、健康であれば保険料を払わないというのはとてもいいことです(本人にとって)。
■年金について
「将来、年金を本当にもらえるのか」「十分な金額をもらえるのか」という未来予測については、筆者も正確なことはわかりません。
しかし、年金がしっかり機能していた世代の今の高齢者の方々を見ても「年金だけでは生活できない」という方が多いです。
なので、年金は当てにしない方がいいでしょう。
歳をとっても稼げるようなスキルを今から磨いておくか、「常に日本より物価の安い地域で暮らせる」という適応力を身につけるのが得策です。
もちろん、それとは関係なく日本にいる限りは年金を払うのが義務なのですが、非居住者になればこれを免除されます。
(当然その期間分、将来もらう金額は減りますが)
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なので、「どうせもらえない年金なんて払いたくない」と考えている方は、どこか物価の安い国に移住して非居住者になるのが一番なのです。
(それか無収入でずっと暮らすことです。ニートでない限りは無理ですが)
■市県民税について
これも当然払わなくてよくなります。
市県民税というのは「その土地に住んで道路やインフラを利用させてもらっている」ことへの感謝として払うものです。
移住して使っていない以上、これを払わなくていいのは当然です。
このように、非居住者になるというのは「変な節税をしなくても、社会保険料を一切払わなくてよくなる」という、一番シンプルな方法なのです。
(簡単にできるかどうかは人によりますが)
■非居住者が日本の銀行口座を持つことについて
これについては、こちらのQ&Aに詳しく書かれているので、参照していただけたらと思います。↓
非居住者になる手続きはどうしたらいい?
これは簡単で、住んでいる市区町村で「海外転出届」というものを出すだけです。
国内で引っ越す場合は「転出届」を出しますが、それの海外版です。
国内の転出届の場合は、向こうに引っ越した後でも郵送でOKということが多いです。
(本当は事前に提出してから引っ越ししないといけないのですが、大抵の市区町村では後からでも認められています)
しかし、海外の転出届はさすがにそれではだめなはずなので(そんなことをする人がまずいないので、データがありませんが)、事前に届出をしておきましょう。
2週間前から受け付けるとなっているので、早めに2週間前に手続きをしておきましょう。
■個人事業主の場合は廃業届も必要
個人事業主の方の場合は、住民票を抹消する時に、廃業届も同時にする必要があります。
(国内の引っ越しなら次の土地でもまた開業届を出すのですが、カンボジアなのでそれは不要ですし、できません)
しかし、節税の問題などで「個人ではなく事業所にしたい」という方も多いでしょう。
その場合は、カンボジアで株式会社を設立するということになります。
カンボジアは日本人のみでも株式会社が設立できるので、これも大きな問題ではありません。
(これについてはまた別記事で詳しく書きます)
まとめ
このページの内容をまとめると、
・非居住者になると、社会保険料が数十万円浮く
(年収の10分の1+10万円程度)
・手続きは、転出届を出すだけ
・個人事業主は廃業届も出す。事業を続けたいなら現地で会社を設立。
ということです。
カンボジアや海外への移住希望者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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