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建物の解体費用の相場~土地付き中古住宅より更地の方がお得?

地方で中古住宅を探していると、土地付きでも驚くほど安い物件がたくさんあります。

4LDKでも70万円などの破格の相場ですが、これは当然「建物がかなり古い」からです。
(たとえばこういう物件ですね。↓)

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そのまま住むのはもちろん、リノベーションも難しいような物件なので、買い取った後は解体が必要です。
その解体費用が安くつくのであれば、これらの物件は「買い」です。

解体費用の相場がいくらくらいなのか、パターン別に実例を見てみましょう。
(とはいっても、これは業者さんによって完全に違うので、あくまで大雑把な参考としていただけたらと思います)

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木造建築は安い

まず、木造建築の場合は、解体費用は総じて安いです。
一般的なサイズの家の場合は60万~120万程度でできます。
作業風景は下のような感じです。

動物1

解体 (5)

鉄骨兼木造の建物の場合

木造でも鉄骨が入ると一気に高くなります。
同じ30坪台でも木造が60万~120万程度なのに対し、鉄骨が混ざった物件は200万を超えていました。

しかし、鉄骨でも軽量鉄骨ならさほど高くはならないようです。
軽量鉄骨の例も紹介します。↓


■軽量鉄骨の建物の場合

軽量鉄骨だと大体120万と、木造の建物と比較してやや高い程度でした。
(その他の諸条件が近い木造が、大体60~110万程度でした)

■基礎や土留めを残して安くなる例

ある物件は、解体後の使い道がすでに決まっていて、元の建物の基礎や土留めを活用できる、ということでした。
そのため、これらの部分は残したのですが、このようなケースでは1割~3割程度安くなるケースもあるようです。
動物3

 

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高台の上に建物がある例

当然ですが、高台の上に建物がある場合、ショベルカーなどの重機入りにくく、作業が難航します。
なので、たとえ木造であっても費用は高くなります。

動物2

このケースは、3m程度の高台の上にあり、そこに至る階段も画像のように細いものがあるだけ、というものでした。
この物件だと、普通なら60万程度でできるところが、250万かかっています。

高台にある物件というのは、建物が新しくておしゃれならカッコいいのですが、古くなって外見が悪くなるととても不利ですね。
解体するにもお金がかかるし、解体しないと買い手がつかないしという状況に陥ってしまいます。

なので、かなり古い中古住宅で高台にあるものは激安で売られているんですね。
解体費用を自分で出すより、新しいオーナーに解体してもらった方がいいからです。

土地つき中古住宅が70万の理由

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冒頭でも紹介したものですが、これは北海道の小樽市の中古住宅です。
50坪以上で市街地に近いという条件の土地がついても、70万です。
中古車より安いレベルです。

多分、この物件も解体するとやはり250万くらいかかるでしょう。
上で紹介した解体例は30坪の建物でしたが、この建物は50坪を超えているので、むしろ300万くらいするかも知れません。
周囲の建物も割と密着しているので、作業もしにくいです。

となると、この物件を70万で買い取っても、普通の買い手にとってメリットはほとんどないわけです。
この物件にそのまま住むか、解体せずにリノベーションをするというなら話は別ですが…。
しかし、この物件をリノベーションしておしゃれにするというのは正直難しいので、売り手の方もそう考えてこの値段にされているのだと思います。

(古民家だったらまだ味があるのでリノベーションがやりやすいのですが…)

マイホームを建てる前に、解体費用も知っておこう

こういう解体費用の関係で、自分の家を70万などの投げ売りに出すということを想像すると、やはり残念な感じがします。
数十年経過していたらそのくらい資産価値がなくなるのも当たり前ですが、いつか解体することを考えて、高台を避けるなどの土地選びをした方がいいかも知れません(庭の工事もその方がやりやすいですし)。

解体せずに古い物件を活用する方法はあるか

逆に、解体費用がこれだけ高いことがわかると、ここで紹介したような中古物件の売買は、買い手の方が有利なケースが多いといえます。
解体を考えると損な物件が多いですが、解体さえしなければ格安で家と土地が手に入るわけです。
これを活用する方法、「古いからこそいい」という方法を考えたら、面白いことになりそうです。

たとえば騒音が気にならない場所だったら、子供が壁一面に落書きをして遊べる場所にしたり、あるいはわざと廃墟にして「廃墟風写真スタジオ」にしたり、という案も考えられます。
「安いものを買ってを高く売る」というのは不動産でも物販でも株式投資でもすべてに共通するルールなので、「解体した方がいい」というような中古住宅も、うまく活用する手を考えたいですね。

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