バイク駐車場は本当に稼げるのか?~投資勧誘文句の嘘とホント
ここ数年、土地活用で注目を集めているのが「バイク駐車場」です。
バイク駐車場を経営する会社のいくつかはアフィリエイトもされているので、そのアフィリエイト広告を掲載するためのサイトがいくつもできています。
そうしたサイトさんの中にはクオリティの高いものもありますが、適当なことを書いているサイトさんも一部あります。
どのような情報が正しく、どのような情報が適当なのか区別することはとても大事です。
ここではその両方を解説します。
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「バイクの盗難が増えている」は嘘
バイクの盗難は年々減っています。
一部のサイトでは「盗難が増えている」→「だから駐車場のニーズが高まっている」という論調で宣伝されています。
しかし、警視庁のデータを見ればバイク盗難が減っていることは一目瞭然です。
上の画像は警視庁の公式サイトの画面のキャプチャです。
見ての通りこの5年間で盗難件数は4分の3ほどになっています。
10年前から比較すると半分以下になっており、バイクの盗難件数は年々減少していると言えます。
「バイクに乗る人数自体が減っている」という理由も、もちろんあるでしょう。
それにしても「10年で半分以下」というのは明らかに「盗難自体が減っている」と言えます。
このように盗難が減っているなら「バイク駐車場のニーズも減っている」ということでしょうか。
そうではありません。「なぜ盗難が減ったのか」という理由を調べると、むしろバイク駐車場のニーズがあることがわかります。
■バイクの盗難はなぜ減っているのか
これは「違法駐車への規制が強化された」からです。
昔はバイクを路上に適当に駐車(駐輪)しておくのは普通でしたが、こうした違法駐車への規制が年々厳しくなっていったのです。
たとえば2010年には「自動二輪車に係る梅雨者対策等の推進について」という文書が発行され「規制の強化」「駐車場新設の促進」などの内容が盛り込まれていました。
規制が厳しければ、バイクのライダーもやむを得ず駐車場に駐車します。
そうすると盗難グループも盗みにくくなるので、これで盗難件数が減少したというわけです。
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もちろん他にも理由はあるのですが、ネットの発達、物流の進歩と、盗難バイクを転売するのに有利になっているのが、今の世界です。
それで逆に盗難件数が減っているということは、やはりこの規制の影響が一番大きいでしょう。
適当な駐車ができなくなって文句を言いたくなったオーナーの方も多いかも知れませんが、その規制のおかげで一番避けたいトラブルである「盗難」が減っているわけですね。
駐車場代などのお金はかかるかも知れませんが、盗難にあわないというのは何よりもいいことでしょう。
盗難は減っているが、確率はまだ高い
盗難が「増えている」というのは上のように嘘なのですが、「バイクは盗難にあう確率が高い」というのは本当です。
自動車の場合は2500台に1台の割合でしか盗難されませんが、バイクはなんと「70台に1台」の割合で盗難されています。
つまり「バイクは自動車の30~40倍盗まれやすい」ということです。
車と違って簡単にトラックの荷台に載せられるのだから、当たり前と言えば当たり前ですね。
なので「増えている」は嘘でも「多い」は本当なのです。
この区別はしっかりつける必要があります。
盗難が多い以上、バイク駐車場のニーズはやはり高いといえます。
■バイク駐車場はまだまだ不足している
このように盗難がまだまだ多い状態でも、バイク駐車場は依然として不足しています。
それは上で紹介した警視庁の声明でも「注射所の数が依然として不足している」とはっきり書かれていることからもわかります。
お役所から見ても少ないくらいですから、バイクのオーナーの方々はますますその少なさを痛感しているでしょう。
実際、バイク駐車場の利回りは車の駐車場に比べて、非常によくなっています。
バイク駐車場の利回りは?
ある駐車場の例では、以下のような数字が出ていました。
・施工費…280万円
・月収…約12万円
・年間収入…約148万円
というものです。
最初の投資金額の約半分を1年で稼いでいるので「利回り=50%以上」です(正確には53%)。
利回り50%以上ということは「2年で元が取れる」ということです。
これは不動産投資の世界ではなかなかないことです。
狭い土地、交通の便が悪い土地でもOK
バイク駐車場投資のメリットは「狭い土地でも活用できる」ということです。
普通の駐車場とちがい、自転車の駐輪場のような細いスペースでもできます。
そして、オフィスなどと違い交通の便が悪くてもやっていけます。
近くに住宅街などがありバイクのオーナーがいれば、それでかなりの確率でニーズが見込めます(周囲にバイク駐車場がなければ)。
というように、普通では活用できないような土地を有効活用できるので、それがバイク駐車場のいいところの一つだと言えます。
このように、バイク駐車場に関して書かれている情報には本当のものもあれば、嘘のものもあります。
この真偽の見極めをしっかりつけ、バイク駐車場に手を出すかどうかを決めましょう。
by ハーランド・坂井
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