スポンジケーキについての4つのウンチク ~意外に知らない豆知識
スポンジケーキとは、簡単にいうと「ケーキの土台」です。
土台に徹することもあれば、カステラのようにあの部分が単独でケーキの種類となることもあります。
この記事では、そんなスポンジケーキにまつわるこぼれ話・豆知識などを紹介します。
(1)炊飯器で作れる?最新のスポンジケーキの作り方
最近の炊飯器は優秀で、炊き込みご飯以外でもいろいろな料理が作れてしまいます。
スポンジケーキもその一つですが、最近では「炊飯器で作るスポンジケーキ」というテーマだけでも、無数のレシピが見つかります。
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「炊飯器で作るなんて、逆に難しいんじゃない?」と思われるかも知れませんが、実はぜんぜん簡単なのです。
理由は「温度調節を自動でやってくれるから」です。
オーブンの場合はこれを自分でやる必要があるのですが、炊飯器はお米を炊く機能として、日本のテクノロジーが60年かけて発達させた自慢の温度調節能力があります。
そのため、「完全おまかせ」でスポンジケーキも焼きあがってしまうのです。
もちろん、その前の「素材の混ぜ合わせ」「泡立て」などはしっかりとする必要があります。
特に泡立てが不足していると、炊飯器がいかに温度調節を完璧にしてくれても、膨らみの悪いケーキになってしまいます。
もちろんオーブンでやるにしても混ぜあわせ、泡立てが必要なことは変わりありませんが、温度調節がなくなっただけでも初心者の方にとってはかなり楽になるでしょう。
ケーキ型などを用意する必要もないので、新しく始める人にとってもハードルが低いやり方です。
(2)ビスキュイとジェノワーズの違いは?
スポンジケーキは製菓用語で「パータ・ビスキュイ」「パータ・ジェノワーズ」という二通りの呼び方がされます。
これはフランス語で「パータ」というのは「生地」という意味です。
両者の違いは、簡単にいうと「バターなどの油脂が入るかどうか」です。
入らないものを「ビスキュイ」、入るものを「ジェノワーズ」と呼びます。
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言葉の意味はだいぶ変化しており、もともとビスキュイというのは「二度焼く」という意味でした。
なので、ビスケットのような硬い生地を指すのが本来の使い方ですが、日本では柔らかい生地の場合にも使っています。
卵黄と卵白を別々に泡立てる(別立て)か、一緒に泡立てる(共立て)かで区別する場合もありますが、人によってはどちらもビスキュイと呼ぶこともあります。
このあたりの区別はあいまいであり、誰かと一緒に仕事で作業する時でなければ、特に厳密に区別する必要はないでしょう。
(パティシエさんなどは、職場ごとに定義を決めておく必要があるでしょうが)
(3)スポンジケーキのバリエーションは?
冒頭に書いたように「ケーキの土台」とも言えるものですから、スポンジケーキにはさまざまなバリエーションがあります。
(「ご飯」にさまざまな種類があるのと同じですね)
たとえばコーヒーを混ぜたら「パータ・ジェノワーズ・カフェ」、ココアパウダーを混ぜたら「パータ・ジェノワーズ・ショコラ」となります。
加えた食材やパウダーなどを末尾につける、という形ですね。
他にもメインの原料である小麦粉の一部をアーモンドの粉末に変えると「パータ・ビスキュイ・ジョコンド」。
コンスターチも含めるとまったく別の名前で「パータ・パン・ド・ジェンヌ」となります。
(ビスキュイの名前を使ったり、ジェノワーズの名前を使ったりとコロコロ変わっていますが、このあたりは慣習に従っているということでしょう)
(4)日本伝来の歴史は?
スポンジケーキで一番有名なのは言うまでもなく「カステラ」です。
カステラの日本伝来は戦国時代で、南蛮貿易によって伝わったと言われています。
(織田信長がカステラを好んでいたというのも有名な話です)
カステラの名前の由来については諸説がありますが、「カスティーリャ・ボーロ」というお菓子から名付けられたという説が有力です。
「カスティーリャ・ボーロ」は、カスティーリャ王国というスペインの国名から来ています。
1035年から1715年という長期に渡って栄えていた国で、カステラに限らず、この王国発祥の文化は現在でも多数残されています。
スポンジケーキにまつわるこぼれ話は以上です。
特にケーキ作りに興味がある方は、炊飯器でのスポンジケーキ作りから挑戦していただくのもいいかも知れませんね。
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