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オアシスのノエル&リアム~世界一仲の悪い兄弟バンドの残した伝説
元祖・大英国の険悪兄弟がキンクスならば、そのポジション(?)を余裕で奪取するほどの仲の悪さが世界的に有名なのは元・オアシスの2人です。
今やキンクスを超えた!?世界一仲の悪い兄弟バンド!
兄・ノエル・ギャラガー(1967年5月29日生まれ)と弟・リアム・ギャラガー(1972年9月21日生まれ)。現在は兄・ノエル・ギャラガーの脱退により、弟・リアム・ギャラガーが残りのメンバーとともに新バンド、「ビーディー・アイ」を結成。
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兄はソロ活動をスタートしそれぞれ日本公演もおこなうなど、順調に活動はしているものの、ファンにとってはなんとなく未だにもやもや感が消えません(なんとなく解散により仕方なく乗っかっているというか)。
本国イギリスではもとより、ここ日本も含めて世界中で大ブレイクしたバンドでありながらこうもアッサリ解散(実際はノエルの脱退ですが)してしまうなんて。
あの名曲達をシンガロングできないなんて、もったいないにもほどがあります。そういう意味でいま世界で最も和解が望まれている兄弟ではないでしょうか?
英国の悪童兄弟がバンドを結成!いったいどうして?
ギャラガー兄弟の幼少期はアルコール中毒の父親にしいたげられ、おびえて過ごしたというのは有名な話。兄弟はその後、地元でも有名な不良兄弟として名を馳せ、たびたび警察のお世話になるなど、学校や母親の手を焼かせていたようです。
しかしそれも父親の家庭内暴力が原因と思えば同情したくなります。
その後2人がオアシスとしてバンド・メイトになるのは、1991年に初代のギタリスト、ボーンヘッドがリアム・ギャラガーをバンドに勧誘してから。
リアムによってオアシスと名付けられたバンドでライヴ活動を開始します。
そして当時、インスパイラル・カーペッツのローディーをしながら音楽ビジネス修行をしていたノエルがライヴを観に来たことから、「俺に曲を書かせるのなら」とばかり、リーダーシップを持ちこんで正式にバンドに加入。
確かにノエルのメロディ・メーカーとしての才能はズバ抜けていますから、バンドにとってのノエルの加入=バンドの成功を意味していると言っても過言ではないでしょう。しかしそれはギャラガー兄弟の闘争の歴史が開始されたことも意味していたのです。
デビュー早々からいきなり兄弟喧嘩のはじまり…
1994年、1stアルバム『Definitely Maybe』でデビューを飾ったオアシスですが、さっそく問題が勃発。
アメリカのライヴ中、リアムがドラッグを使用したことにノエルが激怒して喧嘩に発展、リアムはなんと商売道具のタンバリンでノエルを殴打!これにはノエルがマジギレしてバンドを一時脱退する事態に。
その後もノースカロライナでのライヴ開演前、2人は殴り合いの大喧嘩。なんとその後のライヴはすべてキャンセルとなり、ノエルはまたしてもバンドを離脱。96年にはリアムがツアーに現れず、ノエルブチ切れ。
2000年にもツアー中に兄弟喧嘩でノエル離脱、2006年にはブリット・アワーズ授賞式のパフォーマンスでどちらが歌うかで喧嘩するなど、たびたび報道されることで、完全に兄弟の仲の悪さが世界中に定着してしまいました。
しかしこうなってくると、兄弟喧嘩ももはや持ちネタの域に到達です。
いまだに語り継がれる福岡のファンに刻まれた悲しい伝説…
ちなみに喧嘩ではありませんが、何度も日本公演をおこなっている中で気の毒なのが福岡のファン。2000年、2002年と2回連続でライヴ序盤にリアムが退場するというハプニングが起こりました。
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2002年にはノエルが弾き語りで10曲を披露するという、当時ではレアなライヴになったものの、リアムのボーカルでのオアシスを楽しみにして足を運んだ観客からするとたまったもんじゃありませんよね。
そしてついに別れの時…それでも終わらない兄弟喧嘩
2009年、これまで毎年のように兄弟喧嘩で話題を振りまいてきたギャラガー兄弟に、とうとう別れのときが訪れます。
3年半ぶりとなる来日公演を敢行し、テレビ朝日「ミュージック・ステーション」に出演し、2曲を披露(さらに番組エンディングには集まったファンにノエルが「whatever」を歌うシーンが映っていた)、幕張メッセでのツアー・ファイナルを観た筆者も、脂の乗ったベテラン・バンドの風格漂うライヴには大満足でした。
夏にはフジロック・フェスティバルのヘッドライナーを務めるなど、これまで以上に順調な活動をおこなっていたオアシス。しかしフジロックの直後の8月、〈V Festival〉出演キャンセルによる兄弟喧嘩がついにノエルの脱退に発展。
このときも全世界の音楽ファンが「ああ、またそのうち仲直りするんでしょ?」と思っていたものの、ノエルは本気で脱退を表明。ソロ活動へと進んで行きました。
時間が経てばおたがい頭も冷えるだろう……と思いきや、2011年には〈V Festival〉出演キャンセルの理由を巡り、なんとリアムがノエルを名誉棄損で訴える騒ぎに発展(ノエルは「リアムの二日酔いが原因」と主張、リアムそれを否定し、自身の喉頭炎が原因と主張)。
結局、離れていてもやっぱりおたがいのことが気になるんでしょうね。最近では、元マネージャーであるアラン・マッギーが「2016年のオアシス結成25周年には再結成すると信じている」と発言したことが報じられましたが、可能性はあるのでしょうか?
兄弟仲が悪くても、どうせ喧嘩し続けるなら、バンド内でやってもらいたいものです。やっぱりオアシスの名曲達をライヴで聴きたいんですもんね!
文・岡本貴之
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