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スタジオやライヴハウスの定番アンプ~ジャズコーラスを徹底攻略!
別記事で「自分の音を作りたいのであればマイアンプを!」と書かせていただきました。ですが、さまざまな事情から常にマイアンプを使用できる環境を作れない方も多いでしょう。
そこで、今回はライヴハウスやリハーサルスタジオに置かれている定番アンプの攻略法についてお話します。
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まずは定番となるアンプの特徴を知ろう
据え置きアンプに絶対に必要とされる条件は、素直でクリーンな音質、そして頻繁な使用に耐えることのできる耐久性です。
まず、音質面について考えてみましょう。スタジオや、ライブハウスにはさまざまなギタリストが出入りします。ですので、個性が強く、使い手を選ぶアンプは据え置きには適していません。
その結果、良く言えば素直でクリーン、悪く言えば個性のまったくないアンプが選ばれる傾向が強くなります。
耐久性の面から考えると、故障しやすく、メンテナンスも面倒なチューブアンプよりも頑丈なトランジスタアンプが選ばれるのは当然のことでしょう。
まずはローランドJCの攻略から入るべき!
フラットな音質のトランジスタアンプ…ここまで言えばほとんどの方がお分かりでしょう。この条件を見事に満たしているアンプがローランドのジャズコーラス、通称「JC」です。
ギタリストであれば、このアンプを使用したことがないという方は少数派だと思います。日本中のほとんどのスタジオやライヴハウスに設置されています。マイアンプを持たない場合は、この「JC」は必ず攻略しなければならないアンプでしょう。
ジャズコーラスを使用する上で、最初の壁となるのがその固い音質です。メタルなどでよく使われる硬質なドンシャリサウンドを作るのであればそれほど苦労することはないかと思います。
ですが、ポップスやブルース系ロックで使われる太く、温かみのあるトーンを作るのは簡単なことではありません。
太くしようと思えばこもってしまう…でも抜けを重視すると堅く、耳障り。いったいどうすればいいんだ!と、若い頃の筆者も頭を抱えていました。
ブライトスイッチって何のためにあるの?
▲スイッチの上下でオンオフを切り替える旧タイプのブライトスイッチ
▲ボタン式になった新しいブライトスイッチ
このアンプを攻略するための最初のポイントとなるのがブライトスイッチです。常にオフにしている方がほとんどです。
このスイッチをオンにするとかなりハイが強調されてしまいますので、堅い音質と相まってキンキンした耳障りな音になってしまうためでしょう。
何のためにこんな機能を搭載したんだろう?そんな疑問を持つギタリストも少なくないかと思います。
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使いこなせればボタン一つで「抜けるサウンド」に!
しかし、意外に便利なスイッチでもあります。ツインギターやキーボーディストのいるバンドでプレイする際に、自分の音が埋もれて抜けなくなってしまった…そんな経験をしたことはありませんか?
音が埋もれてしまう理由にはさまざまなものが考えられますが、ほとんどの場合、別の楽器と帯域が重なってしまったことが原因です。
このブライトスイッチをオンにすることによって帯域をズラすことができてしまいます。つまり、ボタン一つで自分の音を抜けるサウンドへと変えることができる可能性を持っていると言えるでしょう。
耳障りだから、と毛嫌いするのではなく一度スイッチに触れてみましょう。新しい世界が見えてくるかもしれません。
JCのフラットはどこにある?
▲一見するとごく普通のイコライザーですが、実はかなりの曲者です
ギターアンプのイコライザーによる音作りの方法として、もっとも一般的なスタイルが「フラットな状態から必要なものを足し、不要なものを引いて行く」というものです。
では、ジャズコーラスのイコライザーはどの位置がフラットになるのでしょう?
この答えにはいくつかの説があります。すべてのメモリが5の状態と言われることもあれば、10の状態という説もあります。さらには、トレブルとベースが0で、ミドルのみ10と言うギタリストもいます。
メーカーから正式な発表があったわけではありませんし、生産時期によって回路も変更されていますので、一概にどれが正解であるとはいえません。
ちょっとした実験でフラットなポイントをみつけよう!
▲JC-160の場合、定番のJC-120とはサウンドも異なります
そこで、筆者はDIからミキサーに接続し、出力された音をフラットなサウンドの基準としてジャズコーラスのフラットなポイントを探してみました。
その結果がトレブル‐0、ミドル‐10、ベース6というものです。これは筆者の耳で測定したものですが、これを基準とすることで、好みの音を作りやすくなりました。
いずれにしても、ミドルを高めにセッティングすることによって、思い描く音に近づけることができる、という結論に至りました。
※この実験に使用したJCは2000年代の現行品です。
音作りの際に最終的に頼りになるのは自分の耳です。筆者と同じような実験は簡単にできるものですので、自分の耳でフラットなポイントを探してみましょう。
どこにでもある定番アンプなのに、意外にしっかりと使いこなせているギタリストは少数派です。マイアンプは持てないけれど、もっとサウンドにこだわりたい!そう考えているのであればまずは据え置きアンプについて知ることからスタートしましょう。
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