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バンド練習用スタジオの元店長が遭遇した憎めないバンドマンたち
20代の頃、神奈川県でバンド練習スタジオの店長として働いていた筆者が、数年間の勤務の中で遭遇したおかしなバンドマンたちを振り返って紹介します。スタジオで働いている方は参考に、スタジオを利用するミュージシャンは反省材料に(?)してください。
筆者がスタジオ勤務していたのは、1997年頃からの数年間。場所は神奈川県相模大野の駅近くです。いまでこそ区画整理で綺麗なビルやマンションが立っている相模大野駅付近ですが、当時はまだ「大野銀座」と呼ばれる昔ながらの商店街が賑やかな町という感じでした。
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アルバイトしたいバンドマンは常日頃からお店の人に愛想良くしておきましょう!
▲バンドにとってどんなスタジオに通うかで未来も変わるかも?
勤め出した理由ですが、元々隣町の町田市にあったお店をバンドや個人練習で使っていたんです。そこで仲良くなったオーナーに、新たに作る相模大野店で働かないかと誘われたんです。スタジオで働きたい方はまずお店の人と仲良くなりましょう。
町田にはライバル店も多かったので、それからすぐに閉店してしまいました。新しく出来たスタジオの周辺にはスタジオは1つしかなく、比較的多くのお客さんに来てもらえました。
そこは土足厳禁だったのですが、玄関と受付の間がほとんど無いような造りでしたので、初めてくるお客さんはだいたい土足でズカズカ入ってきました(笑)。雨の日なんか、受付付近が泥でグチャグチャになってしまうこともあり、その都度掃除するハメになるんですよ。
綺麗で広い環境で音を出せば上手くなったような気がするかも
▲ロックするには落ち着いて演奏できる環境も大事です。
おっと、いきなり愚痴ってしまいました、すいません(笑)。部屋はA、B、Cと3つあり、Aは25畳、Bは20畳、Cは15畳くらいの広さでした。新しいこともあり、かなり評判は良かったです。
オープン前には、設置されたトレースエリオットのベースアンプが突然故障したり、部屋の照明が落下して絨毯が燃えるというとんでもないアクシデントもありました。実は以前は風俗店だったのですが(笑)。何か棲みついてたんでしょうか。
いらっしゃるお客さんもロック好きな人々ですから、アクの強い人ばかりでした。ある日のこと、10人ほどの大編成で練習に入っていた方々がいました。平均30代くらいでしょうか、みなさんお酒を飲みながら演奏していたようですがどうも様子が変です。
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その中にいつも明るく話しかけてくれるお兄さんがいたのですが、廊下に出てきて灰皿の前でグッタリとダウナーな感じになっています。話しかけても全然反応しないので、他のメンバーを呼んできてもらいました。
仲間が呼んでも「う~ん」とうなったままその場を動かない彼を、結局メンバーがかついで連れて帰りました。どうもアレは変な物を吸っていたのではないかと思います。
次の週に現れたお兄さんは悪びれることもなくいつものように練習に来ていました。ちなみにこの筆者はこの方にトーカイのアンペグ風クリスタルギターを3万円で売りました(笑)。今思うと売らなければ結構貴重なギターだったのかも?
オールナイトで高校生が大勢登場。朝方には大の字になって爆睡!
▲若い子が部屋の中でどんな状態になってるかは退出後の散らかり具合でわかったりして怖い!
大人数のお客さんといえば、高校生バンドです。メンバーは4人くらいでも友達がたくさんついてくるんです。しかもオールナイトパックで夜中の0時から5時まで、大騒ぎしますから大変です。
明け方に終了時刻になりランプでお知らせするのですが、全く出てこないことがありました。おかしいな?と扉を開けてみると、全員絨毯の上で雑魚寝しているではありませんか!?とりあえず片っ端からほっぺたを叩いて起こしてやりましたよ(笑)。
逆に、3時間予約を入れたにも関わらず、突然30分ほどで帰った人達もいました。ほとんど口も利かずに出て行ったところを見ると喧嘩したようですが、二度と現れなかったので解散しちゃったんでしょうね。
解散したのかな?と思っていると、他のバンドで来ていた人同士が何故かくっついて一緒にやってきたこともありました。なんだかバンドって男女の関係みたいです(笑)。
顔なじみになると、演奏を聴かされて「どう思う?」と感想を求められることもありました。どう、と言われても困ることの方が多いんですが。お客さんですし「あんまりよくないです」とは言えないですよね。
業務として機材のレンタルもしていました。クラブイベントでDJをやるという若者にヤマハのミキサーを貸し出したことがあるのですが、車に乗って取りに来てくれたものの、来たとき下ろした段ボールをそのまま忘れていってしまいました。中を見てみるとレコードの山。肝心な物を忘れていくなんて(笑)。
音楽を好きなら多少の狼藉も許せるような気もします!
▲ロック好きな人間が集まって音を鳴らすことは最高の喜びです。
このように毎日色んな人が訪れましたが、確実に言えるのは「音楽好きに悪人無し」ということです。あなたも音楽好きな面白い人々が集まる場所に是非足を運んでみませんか?
文・岡本貴之
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