© バンドやるZooh!~バンド好きの仲間が集まる総合情報ポータル All rights reserved.
エフェクターの音は電圧の違いで本当に変化するのかを検証しました
エフェクターの音は電圧(9Vアダプターと18Vアダプター)の違いで変わるのか?つい先日、ギターの音作りをしている時に思いました。なんでも18Vアダプターの方が音に迫力が出るとのことですが、あなたはどう思いますか?
気になったらすぐ検証、それぞれ電圧の違うアダプターを使ってエフェクターの音を比較してみることにしました。
スポンサーリンク
検証に使うエフェクターと検証方法を説明します
▲OneControlの18Vアダプターの箱。(画像1)
▲Providenceの9Vアダプター。(画像2)
今回使用するエフェクターはタイトル画像にもなっております、LeqtiqueのMATです。
一時期話題になったハイゲインTS系オーバードライブです。愛用している方も多いのではないでしょうか?タイトル画像のMATは筆者の私物で、メインの歪として使っています。
歪みの粒が細かく、洪水のように音を迫ってくる非常に優秀なオーバードライブです。Gainをフルにするとファズのような使い方もできるので、音作りの幅が広がるエフェクターだと思います。
MATについて熱く語りたいところではありますが、今回の趣旨から外れるので後日にしたいと思います。次に今回の検証に使用するアダプターの紹介です。
画像1は、最近話題のOne Control製のアダプターです。これも筆者の私物ですが、良さそうだったので購入しました。画像2はProvidence製のアダプターになります。9Vアダプターの中では比較的評判が良い商品で、歪みが元気になるとよく言われていますね。
また、使用するギターはテレキャスターです。アンプシュミレーターはAmplitube3のツインリバーブを使用、それぞれまったく同じセッティングでアダプターだけを変えます。
その音をアナライザーという周波数分域を見るプラグインを通し、音の違いを視覚的に捉えようという検証です。
アナライザーを使う利点としては、音を自分の目で見れるということです。音源を用意したところで聴く環境は人それぞれですし、アナライザーの画像なら誰が見ても同じ感覚で捉えられると思い、採用しました。
ちなみに、今回はCコードからBコードまで順に弾き、音をチェックしました。MATのセッティングはGainを12時にし、オーバードライブとしてはかなり歪ませています。
スポンサーリンク
検証開始!アナライザーを通してそれぞれの音を見てみよう
▲9Vアダプターのアナライザー画像。(画像3)
▲18Vアダプターのアナライザー画像。(画像4)
▲各アナライザーの比較画像。画面上が9V、画面下が18V。(画像5)
スポンサーリンク
画像3は9Vアダプターの周波数分域を表したものです。画像上部のオレンジ色の線がギターの音を表しています。
アナライザーの見方について簡単に説明すると
・62Hzから250Hzが低音域
・250Hzから2000Hzが中音域
・2000Hzから8000Hzまで高音域
といった具合です。
ちなみに、MATはよくTS系では無いという話題が持ち上がります。そして多くの方が「MATはTS系ではない!」とおっしゃいます。ですが、画像3を見る限り、MATは低音から高音までバランス良く出ていますね。
アナライザーを通して音を見てみると、TS系の特徴である中音域がまんべんなく出ていることがわかります。やはりメーカーの言う通り、MATはTS系なのです。純粋にTS系の弱点でもある低音を補ったエフェクターなのでしょう。
さて、画像4は18Vアダプターを使った場合の周波数分域です。パッと見ただけではわかりにくいので、比較画像を用意しました。画像5をご覧ください。
画面上が9V、画面下が18Vの周波数分域です。注目すべきなのは125Hzから1000Kzです。18Vは驚く程きれいに中音域が出ていますね。特に125Hzから500Hzの間が綺麗に密集しています。中音域の出力が上がると、いわゆる抜けの良い音になります。
また、低音域も9Vと比べ、ゆるいカーブを描いているのがわかります。低音域である62Hzを見ると18Vは低音が良く出ているのが見てとれます。実際にそれぞれの音を聴いてみると、やはり18Vには音に厚みと迫力があると思いました。
検証終了。18V駆動は確かに音が良かった!
今回の検証結果として「間違いなく18V駆動は音が良い」と筆者は思いました。つまり電圧の高いエフェクターの方が音がいいことになります。
比較画像を見てもわかるように、低音域と中音域に差がある為、18V駆動だと音が前に出る印象を受けました。歪みの粒もより一層細かくなり、音の洪水どころか「壁」になっている感じがしました。筆者もギターで音の壁を作り、オリジナル曲に生かしています。
この音に深いリバーブをかけるだけで、いわゆるシューゲイザーのノイズサウンドに近い音作りが可能になると思いました。
18V駆動のエフェクターは決して多いとはいえませんが、持っている方は是非18Vアダプターを試してみてくださいね。例えばSuhrのRiotあたりを18V駆動させると、低音と中音が増し、より気持ちの良い歪み方をするのではないでしょうか。
今回は音を文章だけでお伝えするのが難しかった為、アナライザーを通した画像を使ってみました。比較音源を用意できなかったのが残念ではありますが、機会があったら動画サイトに比較音源を投稿してみようと思います。
By黄昏症候群
スポンサーリンク
リッケンバッカーが好きなのはザ・ビートルズのファンだけじゃない!
ザ・ビートルズのメンバーが弾いていたことで有名なギター、リッケンバッカー。ザ・ビートルズのファンならずともオールドロックファンなら一度はあこ…
進化するギタリストのためのスマホアプリ~自動でチューニングOK!
いまや毎日の生活になくてはならないのがスマホです。せっかくのなので、音楽活動にも生かしてみませんか?今回は「ギタリストがスマホにぜひ入れてお…
オブリガードでカッコよく決めるならオーティス・レディングを聴くべし
ボーカルを活かす歌ものバンドで、ギターを弾くときにギタリストの腕の見せどころなのが曲のあいまに弾くオブリガードです。 でもどんなフレー…
ギターソロでお客さんの視線を釘付けに!~ソロが映えるインスト曲
ギタリストなら、一度はライブのステージで長いギターソロを聴かせたいものです。ゲイリー・ムーア、カルロス・サンタナ、B’zの松本孝弘まで、ギタ…
キース・リチャーズとチャーリー・ワッツにみるギタリストとドラマーの相性
バンドを組むときに一番重要なのは音楽的な相性の良し悪しです。ギタリストとして自分の個性をどれだけ表現できるか?は実はドラマーとの相性にかかっ…