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2014年グラミー賞で見いだされた光明~バンドの大いなる可能性

現在の日本ではアイドルやアニソン、ダンスグループなどが流行し、バンド形態のアーティストがヒットチャートからどんどん少なくなって行く現象が起きています。

このことは、バンドでアーティストになることを目標としている人々はこの上ない危機感を覚える現象ではないでしょうか?では洋楽はどうだろう。”音楽の流行発信地”アメリカでも同様の現象が起きている…と思いきや、音楽業界で最高の賞とされる2014年グラミー賞の舞台で思わぬ光明を見出しました。

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思わず誰かに教えたくなった新星バンド、イマジンドラゴンズ

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まず目を惹いたのが年間最優秀レコード賞にノミネートされ、授賞式で圧巻のパフォーマンスを見せたイマジンドラゴンズです。

イマジン・ドラゴンズは、ラスベガスで2008年に結成された4人組ロック・バンドで、さまざまな打楽器を使い、日本に来日した際には和太鼓なども使用して話題になりました。

そんな彼らの力強く活きる様が音楽にこもっており、「U2の再来」などと称する人もいるほどです。
今回のグラミーでのパフォーマンスは多くの賞賛を受け、その姿に「将来有望なバンドが増えたな」という印象を受けた人も多いのではないでしょうか。

ストイックに夢を叶えたヴァンパイア・ウィークエンド

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もう一組の期待の若手バンドはグラミー賞で最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバムを受賞したヴァンパイア・ウィークエンドです。

ニューヨーク出身のバンドの彼ら。2010年、2013年にフジロックフェスティバルで来日しており、知っている人も多いと思いますが、彼らがグラミー賞の最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバムを受賞するなどと誰が想像したでしょうか。

実は彼らにグラミー賞の最優秀賞を取るチャンスが訪れたのは初めてではありません。
2011年のグラミー賞ではヴァンパイア・ウィークエンドが有力といわれていましたが、ブラックキーズが受賞し、彼らはとても悔しい思いをしたと言います。

それが次作へのモチベーションとなり、今回見事に最優秀賞を受賞できました。
こんなストイックなバンドは音楽業界では珍しいが、そんな彼らが「現在勢いがないバンドミュージック」でも努力と思いがあれば目標は達成できます。

そんなベーシックかつ一番重要なことを今回、体現してくれたように感じました。

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トレント・レズナーとデイヴ・グロールそしてビリージョー。グラミーの舞台で放つそれぞれの個性

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ニルヴァーナ、フーファイターズのデイヴ・グロール、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー、そしてグリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロング、この3人のロッカーを目当てにグラミー賞を見たという人も多いのではないでしょうか。

90年代からロックシーンで活躍し続ける彼らはすでに”レジェンド”の域に達していると言えるでしょう。だがそんなレジェンドの3人もこのグラミーにいろいろな思いがあったようです。

トレント・レズナーはパフォーマンス中、尺の問題で2分ほど曲をカットされてしまい、それに対しレズナーは「音楽界の最大の夜が…心からクソくらえって言いたいよ」 とツイート。レズナー節を炸裂させました。

デイヴ・グロールはニルヴァーナの名盤「ネヴァーマインド」を録音したスタジオが閉鎖されるのを知り、そのスタジオを題材にしたドキュメンタリー映画を製作。

その中で生まれた「Cut Me Some Slack」 が最優秀ロックソングに、そしてサウンドトラックが同賞最優秀サウンドトラック・アルバムにノミネートされ、そのスタジオを知るポールマッカートニーと喜びを分かち合いました。

ビリー・ジョー・アームストロングは、ミランダ・ランバートとともに、亡くなったエヴァリー・ブラザースのフィル・エヴァリーへの追悼パフォーマンスを披露し、天に美しいアコースティックのメロディを届けました。

この3人がグラミー賞の短期間に放った個性は強烈なものであり、ロックシンガーの影響力は凄いということを再確認させてくれました。

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これからの”バンドミュージック”に求められること

グラミー賞で最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞を受賞したブルーノ・マーズがアメリカンフットボールの最高の舞台「スーパーボウル」のハーフタイムショーでレッド・ホット・チリペッパーズと共演を熱望し、それが実現するというサプライズが起こりました。

ブルーノ・マーズは「僕はずっと彼らのファンで、彼らを尊敬している。魂がこもっていると思うし、それは音楽や人に対しても同じ。そんな彼らと一緒に共演することができてとても光栄に思う。彼らは個人的に大好きなバンドさ」と最大の敬意をインタビューで表しました。

このことからアメリカでは音楽のジャンルごとに垣根を作っているわけではなく、他ジャンルのアーティストもバンドミュージックが再び大流行することを望んでいる人が多いとわかるでしょう。

これから繁栄するバンドはその応援に応えなければなりません。
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日本のバンドのこれからは・・・

グラミー賞を見ると、アメリカではすでにロックミュージックの復活劇が始まっているのかもしれません。
邦楽が洋楽をモデルケースにし、このように強くまばゆい光を放つバンドを輩出し、クリーンに音楽をプロモーションすることが出来れば、日本でも再びバンドミュージックの覇権が訪れるでしょう。そんな想像まで広がってしまい、改めてロックの可能性を感じたグラミー賞となりました。

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