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ボブ・ディランの4年ぶり来日公演で見たもの~レジェンドの歌声に感動
ボブ・ディランの来日公演がスタートしました。場所は東京・台場のライブハウスZepp ダイバーシティ。キャパ2500人程度のスペースで、ついにライブを体験してきました!音楽の歴史を創造してきたレジェンドの今の姿をお届けします。
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日本独自のツアーということで外国人客の姿も多く見られました
▲お台場にロック好きな大人が集結していました。スーツ姿多し。
2010以来4年ぶり、通算7回目の来日公演は日本独自のツアーのようです。会場周辺には外国人の姿もちらほら。もしかして海外から観に来ているファンもいるんでしょうか?海外ではきっとこんな小さなハコで観ることはできないですからね。
彼は5月で73歳となりますが、3月31日の東京公演を皮切りに4月23日の大阪まで17公演もおこなうという精力的なツアーです。どっしり腰を据えて同じ土地で毎晩演奏するという、昔ながらのショービジネスといった感じです。
会場入り口にはグッズ売り場が設けられ、Tシャツをはじめポスターやキーチェーン、パンフレットが売られています。さらに中に入るとCDやDVDも売られています。お客さんの多くは持っているんでしょうね。あまり見ている人はいませんでした。
グッズも多数販売されており、公演ごとに異なるポスターもあります
▲Tシャツの種類が豊富なのが嬉しい!
僕は正直あまり多くの曲は知りません。アルバムも数枚しか持っていませんが、どうしても一度観ておかなければと思い、足を運びました。客層はかなり年齢高めで、平均40歳以上といったところでしょうか。もちろん若者の姿もありますが、女性は多くありません。
後ろの方でのんびり観ようと思っていたのですが、1階スタンディングのAブロックに入ると、ステージがかなり近い!平日ということもあるのか、さほど人も詰まっておらず、まだ頑張れば前の方にもいけそうな雰囲気。
フェスなどのように、どんどん前に行ってアーティスト前にかぶりつき、という人がいないため人と人の間に余裕があります。みんな大人ですからね。
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開演時間の19時が過ぎるとアコースティックギターの音色が流れ、大歓声の中ディランが登場です。白いスーツに白い帽子。ほんの5メートル先にたしかにレジェンドがいます。結構身長あるんだなあというのが最初の感想です。
というのも、照明が仄暗いためにあまり表情が伺えません。なにやら一言「帰ってきたぜ」的な言葉を発してからスタンドマイクに向かって手ぶらで歌い出しました。
最近ではまったく弾かなくなってしまったようで、ギターは持っていません。結局最後までギターは弾きませんでした。代わりにピアノが置かれ、立ったまま中腰で鍵盤を叩きながら歌う姿は観ることができます。
最新曲で構成されたライブに立ち尽くす観客を前にお構いなしに歌います
▲帰りに最新アルバムを買おうかな…と思う曲構成になってます。
2曲目に歌われた「シービロングス・トゥ・ミー」(1965年『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』収録)は、なんとなくわかったものの、終始2012年発表の最新アルバム『テンペスト』からの曲を中心に演奏していたようでした。
ハーモニカを吹きつつスタンドマイクで、時には移動してピアノを弾きながら歌うディラン。その声は非常に明瞭で、艶やかな渋さと言いましょうか男の色気を感じさせます。
バンドの演奏も素晴らしく、ギター2名、スティールギターやバンジョー担当が1名、ベース、ドラムという編成です。キーボード的な装飾音はすべてスティールギターで出している印象でした。
誰一人自己主張することなく、ディランの歌を運ぶ絨毯のような柔らかで心地よいサウンドを淡々と、しかし確実に熱く演奏します。個人的はリードギタリストのチャーリー・セクストンに注目していました。
ソロシンガー、ギタリストとして活躍していた1988年に出たチャーリーの『ドント・ルック・バック』をリアルタイムで聴いていたからです。氷室京介のアルバムに参加したことも当時話題になりました。あの「チャリ坊」が目の前で演奏しているだけでも感激です。
最後にヒット曲を立て続けに歌いますが、まったく別の曲かのようになっていました
▲アンコールが終わってもしばらく拍手が鳴りやみませんでした。
ライブは「ブルーにこんがらがって」が飛び出すと大歓声があがります。ディランは時折ニヤリとしたり手のひらでアクションをおこなうなど、上機嫌に見えます。そして前半が終了し20分程度の休憩へ。
再度登場したバンドは力強いリズムを刻みだします。淡々としているようで、後半にはかなりロック色の強い演奏を繰り広げ、ディランの歌も熱を帯びてきました。
アンコールではマイナーなギターのストロークが鳴り出すとドッと歓声があがります。「見張り塔からずっと」です。そして最後は「風に吹かれて」を歌いライブは終了。共に歌い方がかなりアレンジされており、オリジナルとはまったく違う雰囲気でした。
拍手喝采の中、メンバーとステージ前に並び客席を見回すわけでもなく、じっと立っているディラン。そのまま踵を返し去って行きました。
媚びを売ることなく最新曲で勝負するその姿は、いつまでも現役の“旅芸人”といった風情。何やらじわじわと染み入るようなライブでした。
文・okamoto
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