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ヒップホップをメジャーにした立役者リック・ルービンという男の評価
世界のロックシーンの歴史を語る上で欠かせないのがプロデューサーの存在です。なかでも有名なのがリック・ルービン。さまざまなミュージシャンを世に送り出してきた彼は、ヒップホップをメジャーにした立役者でもあるのです。でもなぜか評価は人それぞれ!?
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デフ・ジャム・レコード創始者、実は彼なんですね。
▲もはや音楽をやっていなければ何というか…う~ん…
スレイヤー、レッチリ、メタリカ、といったロックバンドから、ジョニー・キャッシュ、アデルなどのシンガーソングライターまで彼がプロデューサーとして携わったことで世に出た音楽は数知れません。
現在はコロムビア・レコードの共同社長を務めていますが、アメリカン・レコーディングスの創始者であるとともに、「デフ・ジャム・レコード」の創始者でもあるんです。
現在はユニバーサルミュージック傘下としてポップスを扱っているデフ・ジャムですが、もとはといえばリック・ルービンが立ち上げたヒップホップのレーベルです。
ニューヨーク大学に入りパンクバンドをやっていたというリック・ルービンですが、クラブでヒップホップと出会い、夢中になってからは自分でレーベルを作りシングルをリリース。そして共同レーベル運営者となるラッセル・シモンズと出会います。
ラッセルはメジャーのコロンビアと配給契約を結び、徐々にデフ・ジャム・レコードは有名になって行きました。
ランDMCの大ヒットはレーベルもエアロも救ったんです。
▲彼らの大活躍は80年代音楽シーンのハイライトです。
その名声が一気に高まったのは、リック・ルービンが手掛けたランDMCの大ヒット曲「ウォーク・ディス・ウェイ」です。そう、ご存じエアロスミスのカバーです。当時MTVで何度このPVを観たことでしょう。
実はランDMCのジョセフ・シモンズはラッセルの弟です。後に彼が牧師に転向したことでトリオは活動を停止することになるのですが、この当時は大人気でした。
逆にオリジナルメンバーが復帰したものの、パっとせずに低迷していたエアロスミスの人気回復の契機になったのですから人生わからないものです。
「ウォーク・ディス・ウェイ」のヒットで名を売ったデフ・ジャムとリック・ルービンがさらに有名になったのがビースティー・ボーイズのデビューアルバム『ライセンス・トゥ・キル』です。
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音楽にルールなんてないというビースティーズの登場は衝撃的でした。
▲いまや見ることが出来なくなってしまったのはランDMCと同じです。
ハードコアパンクバンドから方向転換したビースティーズを引き入れ、ランDMCやLLクールJとツアーをおこなうことでヒップホップアーティストとして初めて成功した白人アーティストとなりました。
リック・ルービンは彼らを表して「ヒップホップを郊外へ持ち出した」と言っているように、彼らの手によりメジャー・シーンに押し上げられたといえるでしょう。
ところが、そもそもロック畑のリック・ルービンは、スラッシュメタルのスレイヤーと契約を交わします。一方でシモンズはR&Bアーティストと契約してプロデュースをしており、ひとつのレーベルでまったく色がわかれて収集がつかない状況になってしまいました。
コロンビアから配給を断られたリック・ルービンは仕方なくスレイヤーをゲフィンレコードからリリースして新たに「デフ・アメリカン」なるロックのレーベルを作ることになります。それが転じて現在のアメリカン・レコーディングスになったのですね。
その後ロックのフィールドで本格的に活躍しだした彼は、レッチリの大ヒット作『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』をはじめ、ミック・ジャガーやAC/DC、メタリカもプロデュース、一躍大物になりました。
ヒップホップとロックをめぐり確執が生まれて追い出されたはずのコロンビアレコードには、いまや共同社長として君臨しているのですから凄いですよね。
しかしながら、その個性的なキャラクターが災いしているのか、揉めごとも少なくありません。U2は彼と制作したトラックを全部ボツにしてブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワといった旧知の人物とやり直しています。
またミューズに至ってはアルバム『ザ・レジスタンス』制作の際に彼と袂を分かったことで、アルバムがバンド初の完全セルフ・プロデュース作品として世に出ることになりました。
優しそうなミューズを怒らせるなんてどういうこと!?
▲そもそもミューズはセルフ・プロデュースの方が良かったのでは?
それについてミューズのフロントマン、マシュー・ベラミーは「彼に感謝しないとね。俺たちにプロデュースしない方法を教えてくれたから」と皮肉なコメントをしています。
さらに2004年『VOL.3: (ザ・サブリミナル・ヴァーシズ)』で制作を共にしたスリップノットのコーリー・テイラーは「彼が現場で働いた時間は1週間のうちの45分だけ。過剰に評価され過大に報酬を受けている」と猛烈に批判。
スタジオでもほとんど会ったことがなく「俺の目が黒いうちは2度と一緒にはやらない」と宣言するなど、本当に苦い思いしかないようです。
ヒップホップをメジャーにした立役者であり、「過去20年間で最も重要なプロデューサー」と称されながら一方ではボロクソに叩かれる…。いったいどんな人物なんでしょうか?その答えは彼が携わった音楽の中にあるのかも!?
文・okamoto
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