© バンドやるZooh!~バンド好きの仲間が集まる総合情報ポータル All rights reserved.

ストラト・レスポールを超える定番エレキギターの座を射止めるギターは?

エレキギターの定番といえば、フェンダーのストラトキャスター、そしてギブソンのレスポールでしょう。しかし、これらはもう60年以上前に誕生したものです。もちろんその間、さまざまなエレキギターが誕生しています。

多くのギターが誕生しているにもかかわらず、新しい「スタンダード」と呼ぶことができるまでになったものはほとんど存在していません。

もしかすると、10年後、20年後にエレキギターの定番となっているかもしれないギターを探してみましょう。

スポンサーリンク

次期定番候補の筆頭!ポールリードスミス

ポールリードスミス▲トラディッショナルでありながら個性的…見事なバランスで生み出されたPRS

新しいエレキギターのスタンダードの形を示してくれるギターは多く存在していますが、実際にそのポジションにもっとも近いのは、現在のところポールリードスミスでしょう。

70年代の後半に小さな工房からスタートした同社ですが、今や世界中でプロアマ問わず愛されるようになっています。

エレキギターの定番になるために必要となる条件は何でしょう?まず、個性的でありながら幅広いジャンルに対応可能なサウンドでしょう。ポールリードスミスはこの条件を緻密な設計と、高い品質によってクリアしました。

フェンダー・ストラトキャスターの誕生の裏には緻密な計算など存在していません。エレキギターというものが存在していない時代に作られたものですので、ほぼ手探り状態で生み出されました。

結果としてそれが多くのギタリストに使用され、その音が「良い音」と呼ばれるようになりました。

レスポールの場合は、フェンダーよりも多少狙いを持って設計されていますが、そのサウンドが「良い」と呼ばれるようになったのは、エレキギターの創生期に誕生し、その音が「エレキギターの音」として認識されたためだと推測されます。

ポールリードスミスの持つ絶妙なバランス感覚

絶妙なバランス感覚▲レスポールのようなシングルカッタウェイモデルにも見事に個性をプラスしています

ポールリードスミスは、すでにエレキギターのいわゆる「良い音」が確立した後に登場していますので、最初からこれを狙って設計することが可能でした。

もちろん多くの70年代以降に登場したエレキギターメーカーはそこを目指していましたが、それほど大きな成功を得ることはできませんでした。では、どうしてポールリードスミスだけが成功することができたのでしょう?

その最大のポイントはバランス感覚にあります。トラディッショナルなエレキギターの良さをしっかりと継承しつつ、新しい技術を組み込むことに成功したのです。決して定番モデルのコピーでもなく、まったく新しいギターでもありません。

一見すると中途半端に感じられるかもしれません。しかし、この絶妙なバランス感覚がエレキギターにおける「良い音」の範ちゅうでしっかりと個性を生み出したのです。

ジミーペイジのレスポールやクラプトンのストラトのような伝説がこのポールリードスミスに付加されれば、間違いなく新しいスタンダードになり得ると筆者は考えています。

スポンサーリンク

ミュージックマンは新しいスタンダードを生み出せるのか?

ミュージックマン▲ミュージックマンといえばこのベース、スティングレイが有名ですが…

ミュージックマンも革新的なギターを多く生み出し、ギターシーンに大きな衝撃を与えてきました。同社を生み出したのは、あのフェンダーの創立者であるレオ・フェンダーです。

彼は60年代の半ばにフェンダーを離れたものの、エレキギターやベースへの情熱はまったく衰えませんでした。そこで立ち上げたのがミュージックマンです。

ベースの世界では今やミュージックマン・スティングレイはスタンダードの一つとして多くのベーシストに愛用されています。しかし、ギターの世界ではどうでしょうか?

代表シリーズであるアクシスやシルエットなどはとても完成度の高いものとなっています。しかし、どうして新しいスタンダードにまでなり得ることができなかったのでしょうか?

合理性を重視しすぎた結果、壊れてしまったバランス

好き嫌いが分かれる▲プレイアビリティ、サウンドともに緻密に計算された上で設計されたデザインですが…やはり好き嫌いが分かれます

ベースでは大きな成功を収めることができたにもかかわらず、ギターでは苦戦している…その最大の理由はあまりにも合理性を重視しすぎてしまい、バランスが崩れてしまったためでしょう。

アクシスにしてもシルエットにしても、サウンド、プレイアビリティともに素晴らしいものです。一度手にすると他のギターが使いづらいものに感じられてしまうほどの完成度を誇っています。

しかし、あまりにもこれを重視しすぎた結果、ボディシェイプをはじめとするルックスが個性的になりすぎてしまいました。トラディッショナルなギターを見慣れ過ぎているギタリスト達は違和感を感じ、中には拒否反応を起こしてしまう人さえもいたのでしょう。

これは、アルミネックを採用したトラビスビーンや、アルミボディを採用したトーカイ、そして一切のムダを排除したスタインバーガーなどにも言えることです。

エレキギターの伝統を受け継ぎながら、新しい要素を取り入れる。このバランスが少しでも壊れてしまうと新しいスタンダードになることはできません。

これから先、どのようなギターがレスポールやストラトキャスターに続くスタンダードになるのでしょうか。楽器店で多く並んだギターたちを眺めながらそんな空想をしてみるのも楽しいものです。

Byチリペッパー眞木

スポンサーリンク


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメントは利用できません。

リッケンバッカーが好きなのはザ・ビートルズのファンだけじゃない!

ザ・ビートルズのメンバーが弾いていたことで有名なギター、リッケンバッカー。ザ・ビートルズのファンならずともオールドロックファンなら一度はあこ…

進化するギタリストのためのスマホアプリ~自動でチューニングOK!

いまや毎日の生活になくてはならないのがスマホです。せっかくのなので、音楽活動にも生かしてみませんか?今回は「ギタリストがスマホにぜひ入れてお…

オブリガードでカッコよく決めるならオーティス・レディングを聴くべし

ボーカルを活かす歌ものバンドで、ギターを弾くときにギタリストの腕の見せどころなのが曲のあいまに弾くオブリガードです。 でもどんなフレー…

ギターソロでお客さんの視線を釘付けに!~ソロが映えるインスト曲

ギタリストなら、一度はライブのステージで長いギターソロを聴かせたいものです。ゲイリー・ムーア、カルロス・サンタナ、B’zの松本孝弘まで、ギタ…

キース・リチャーズとチャーリー・ワッツにみるギタリストとドラマーの相性

バンドを組むときに一番重要なのは音楽的な相性の良し悪しです。ギタリストとして自分の個性をどれだけ表現できるか?は実はドラマーとの相性にかかっ…

ページ上部へ戻る