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タッピング奏法はもはやエディ・ヴァン・ヘイレンの専売特許ではない!
ギタリストならば誰もがチャレンジしたことがあるはずの“タッピング奏法”。ピックで弦を弾かずに指で押弦する奏法です。かつてはヴァン・ヘイレンの専売特許的だったあの神業は、いまやカジュアルになっているんです!
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意外な人が意外な場面で弾くと効果が絶大!ドヤ顔で弾くギタリスト多し
▲ピックを口にくわえるのはタッピングあるあるですね!
先日、某日本人バンドのライヴにお呼ばれして観に行った時のことです。メンバー全員が百戦錬磨の実力派で、2人いるギタリストも難しいフレーズを弾きながらも大きくアクションをして観客を煽ります。
ライヴのエンディングでステージ前方に乗り出しモニターに上がると、唐突にそれまで見せなかった、彼のギタースタイルからは想像できないタッピングを繰り出し観客をどよめかせました。まさに余技といいましょうか、「こんなんもできまっせ」的な演出でした。
なるほど、いまやタッピング奏法は単なる「ギター芸」になっているのでしょうか?そういえば昨年末に観たサンボマスターのライブでもボーカルギターの山口隆が散々観客を煽った後にタッピングを繰り出して大喝采を浴びていました。
ところで、「おいおい、さっきからタッピングって呼んでるけど、ライトハンドだろ!?」とお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。その通りです、ライトハンドのことです。ところがその呼び名は日本独自のものなんです。
アラン・ホールズワース元祖説を定説としておきましょう
▲スタインバーガーといえばこの人とモト冬樹のイメージ。モトさんもテクニシャンです!
その証拠に、日本のテレビに出演した際にエディ・ヴァンヘイレンが「ライトハンド奏法を見せて下さい」とリクエストされそのまま通訳が伝えたところ、普通の右手でのピッキングでギターを弾いたことがあったんです。通じてなかったんですね!ショック!
というわけでタッピング奏法と呼ばせてもらいますが、そもそも開発したのはエディではなく、ジェネシスのスティーブ・ハケットが元祖という説など諸説あります。
クイーンのブライアン・メイが最初だ、いや実はZZ TOPのビリー・ギボンズが本格的にやったんだ、などいろいろありますがやはりロック界に浸透させたのはエディですよね。その彼が影響を受けたアラン・ホールズワース元祖説が定説です。
ヴァン・ヘイレンの名を世界的に広めたのは明らかにこの技術があったからだと思います。作品ではもちろんのこと、ライヴでの曲間に見せる天性のタイム感で繰り出されるソロはたまらなくエキサイティングです。
ライヴでのハイライトとしてバイオリン奏法から始まるとともに徐々に壮大な広がりを見せて行くシーンはどの時代のものを観ても芸術的と言えるでき栄えで、まさに1人オーケストラです。
スタンリージョーダンはもはや変態の域としか言いようがありません
▲この人は普通にコードストロークとかできるのでしょうか?
彼のほかの使い手としては、ジャズギタリストのスタンリー・ジョーダン。彼の場合は完全に曲芸レベルな気がします。ロックならば今年来日が決定しているナイトレンジャーのジェフ・ワトソン。彼の弾き方は「エイトフィンガー奏法」と呼ばれています。
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エイトフィンガー奏法が聴ける曲としておすすめなのはナイトレンジャーの「ハーフ・ウェイ・トゥ・ザ・サン」ドラムに続いてイントロがいきなりエイトフィンガーです。なんともワビサビのない遠慮知らずなところがアメリカンロック的で良いです。
日本人のギタリストならばラウドネスの高崎晃がパイオニア的な存在です。彼も、オリジナリティあふれる世界を構築しています。
そんなバリバリの選ばれたハードロックギタリストたちのテクニックだったこの技が、いつからかカジュアルな“魅せ技”になり日本の音楽シーンに根付いたのはいつからでしょうか?
僕の一番古い記憶では80年代後半から90年代頭に、渋谷系ブームを巻き起こしたフリッパーズ・ギターが解散した直後、コーネリアスこと小山田圭吾がソロとして初のライブをおこなった際にいきなりタッピングを見せた覚えがあります。
やはり意外な人が弾くとインパクトは絶大で、ますます「飛び道具」「ギター芸」としての地位を確固たるものにしているようです。
黒髪の美少女がマニキュア爪で弾くまでにカジュアル化!しかしそのテクは本物です
▲これは萌える!ていうかなんかエロい。
そんなムーブメント(?)の最たるものが、シンガーソングライターのmiwa。アコギで弾き語りをしている印象の強い彼女ですが、昨年のツアーでは華麗なタッピングを披露。しかもギターはフライングV!カワイイ子がやると一際萌えますねえ。
さらに彼女は「ミュージックステーション」でも白いギブソン・レスポールスペシャルを手にそのテクニックを披露。ツイッター上で「かっこいい~!」「あんな長い爪で、できるなんてすげぇ!」等と絶賛されていました。確かに彼女は本物です。
あれ?いつのまにかmiwaファンのつぶやきになってしまいました。(笑)とにもかくにも、いまではすっかりカジュアルになった神業を、あなたもぜひ習得しておきましょう。ギャップがあればあるほどウケること間違いなしですよ。
文・okamoto
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