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ベースのヘッドアンプをどう選ぶ?~大型VS小型ヘッドを徹底比較
デジタル技術の目覚ましい進歩によって、近年では非常にコンパクトになったベース用のヘッドアンプですが、いまだに大型のヘッドアンプも多数存在し、業界では大型ヘッドと小型ヘッドがひしめき合っています。
持ち運びに便利なちょっとしたマイ・ヘッドアンプを持つなら、やはり小型系のヘッドは強いですが、そうそう簡単に小型ヘッドが最強ともいえない状態です。大型ヘッドと小型ヘッドの違いを見ていきましょう。
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ヘッドアンプの大きさを左右するのは電源回路!音質も大きく左右される
ヘッドアンプの表記に、よく「Class-D」というものを見かけませんか?これは、ヘッドアンプの電源回路の種類を表しています。もともとのアンプ機器はすべて「Class-A」でした。これはベースやギターに限らず、アンプ系の製品はすべて同じです。
そこから、よりコンパクトな「Class-B」が登場し、現在の多くのヘッドアンプにはこの回路が採用されています。そして、近年新たなデジタル技術の進歩によって登場したのが「Class-D」のヘッドというわけです。
クラスAのアンプは、当然もっとも音質がいいですが、最も高価でもっとも大がかりなものになってしまいます。そこで、音質とサイズのバランスを取ったクラスBが生まれ、近年のフルデジタル回路のクラスDが誕生したわけですね。
回路が簡素化されればされるほど、小型化が進み、音質は悪くなる!?
現在のクラスDのヘッドアンプ回路は、非常に優れたものです。音質的にも非常に優れており、安定した品質を提供してくれます。しかし、これはあくまでオーディオとしての話です。楽器を生で演奏する人間にとっては、その限りではありません。
100分の数秒というわずかなレスポンスのズレでも敏感に感じ取ってしまうのがプレイヤーというものです。小型化が進んだことで、よりコンパクトで高出力を実現しましたが、やはりどうしてもプレイヤー的なレスポンスでいえば、普通サイズのヘッドにはかないません。
個人的なイメージですが、小型ヘッドから出てくる音は、すごくコンパクトにまとまって音がストンと前に出てくるイメージがあります。大型のヘッドは広がりがあって明瞭感があるのに対して、すべての音がごちゃ混ぜに狭い範囲でまっすぐ出てくるイメージです。
これは私の主観にもとづくイメージなのですが、たとえて言うなら、分離感や分解能の低いヘッドフォンで音楽を鳴らしている感じ。。。とでも言えばいいでしょうか?たとえづらい感覚のお話しになりましたが、一昔前のマルチエフェクターを初めて試した時に近い感覚です。
小型ヘッドのメリットは持ち運び性とデジタル機器との連携性
クラスDのヘッドアンプにもさまざまなものがありますから、一概には言えないのですが、傾向として、近年のデジタル音楽制作には向いてる代物なのではないかと思います。たとえば、「TC electronic」のクラスDヘッドは、非常にフラットな音質で、ライン録りでの威力を発揮します。
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DTMの音楽制作などで、オーディオインターフェースの間にかませて音作りをすることで、狙った音色がクリアーに再現されます。アナログな場面よりもデジタル機器との併用で相性の良さを発揮します。
また、コンパクトさが一番の売りですから、手軽に持ち運べる自分のマイヘッドが一台欲しい人や、自宅でも小型なキャビネットに繋いでアンプから音を出したい人などにおすすめです。
大型ヘッドアンプのメリットは生演奏での音質と豊かな倍音成分
なんといっても大型のヘッドアンプは重くて持ち運びに不便ですよね?それを除けば、アナログ用途では、クラスDよりもはるかにレスポンスの良いサウンドを得られます。
倍音の成分がおそらくデジタルものよりも豊かで自然に出てくるので、レンジが広く、演奏のレスポンスもよく感じるのでしょう。ライブや生演奏で、より積極的な音作りをしたい場合は、大型のタイプのほうが良いと思います。
また、ヘッドアンプにこだわるのであれば、ぜひともキャビネットにもこだわっていただきたいと思います。
生演奏で重要になってくるのは、アンプなどの電子的な部分だけでなく、それを実際にアナログの「音」として出力するキャビネットの存在が欠かせません。
同じヘッドでもキャビネットや電源ケーブル、スピーカーケーブルの違いで大きく音質が変わってきますから、この辺も視野に入れたほうが良いでしょう。
大型ヘッドとデジタル機器の相性は?
普通サイズのヘッドアンプは、現在のクラスDヘッドのようにラインやDTMなどの幅広い用途を意識して作られていません。
生演奏で使用するにはベストですが、DTM制作やオーディオインターフェースにヘッドのD.I OUTから直接音をひっぱってきてライン録りしようとすると、予想以上にクリアで鋭い音が出てきたりします。
まあイコライザーなどで調節すればいい話なのですが、倍音成分が非常に豊かで、そのまま通すには少しトレブリーになりすぎるかもしれません。相対的にデジタルもののヘッドよりもノイズも乗りやすいです。
音質に対する感じ方は人それぞれですが、これらのおもな特色の違いを意識して、用途にあわせたヘッド選びをしていくことで、損をしない買い物ができるのではないかと思います。
by[tak近江]
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