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歪み系エフェクターの元祖ファズはとっても個性派ぞろいです!

「BIG MUFF」、「FUZZ FACTORY」といえば「ファズ」ですよね。荒々しい潰れた歪み方が特徴で、かの有名な「ジミ・ヘンドリクス」が好んで使っていた「FUZZ FACE」も有名です。

今回はオススメの歪み系エフェクターの元祖ともいうべきファズを紹介すると共に、その歴史に触れてみたいと思います。

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そもそもファズってどんなエフェクター?歪み系の元祖は一味違っていた。

ダンロップ製のFUZZ FACE▲ダンロップ製のFUZZ FACE。ギタリストなら一度は見たことがあるだろう。(画像1)

「ファズって何ですか?」と聞かれた場合、あなたはどう答えますか?ブチブチした汚い音?粒が粗い歪み?その特徴はたくさんありますよね。外観にしろ、サウンド面にしろ、ファズは非常に個性が強いエフェクターの1つです。

さっそく画像1をご覧ください。ジミ・ヘンドリクスが使用したFUZZ FACEです。もちろんご存じですよね。FACEとは「顔」のことですが、外観が人の顔そっくりなことから命名されたのでしょうか。愛らしい外見もギタリストの間で人気です。

そもそもファズは「レコーディング中にミキサーが壊れて音が歪んだ」ことがきっかけで生まれました。その「歪み」を気にいったアーティストが壊れたままレコーディングに使用したという話です。なんともファズらしい、ユニークな逸話ですね。

また、「アンプの歪みが足りない」と当時のギタリストが不満を持っていたようです。この異常なまでに歪むエフェクターを手にした時、彼らはどれほど喜んだのか容易に想像ができます。それだけファズは「革新的」なエフェクターだったのです。

ファズはどんな構造になっている?そのサウンドの特徴も紹介

蓋を取った様子▲FUZZ FACEの蓋を取った様子。信じられないくらいシンプルな作りだ。(画像2)

ファズはオーバードライブやディストーションと異なり、非常にシンプルな構造になっているのが特徴です。画像2をご覧ください。これはFUZZ FACEの中身の写真ですが、見てわかるように部品数が相当少ないです。

このエフェクターは「トランジスタ」という増幅器を「直列に繋いで」音をクリップさせています。小さい音の信号を単純に増幅させて出力しているので、ブチブチとした潰れたサウンドになるわけです。

ここで疑問になるのは、「安く作れるのではないか?」という点です。ご覧のように部品数が少ないので、製造コストが非常に安いように感じます。ですが、「部品1つ1つが高価」なのです。

画像のFUZZ FACEはリイシュー(オリジナルを再現したもの)になります。ジミ・ヘンドリクスが使っていた当時のモデルのサウンドを再現するためにはヴィンテージパーツを使用する必要が出てきます。そのため、高価で貴重なパーツを使っているのです。

上述のように、ファズはトランジスタを使って音を歪ませます。そのトランジスタには「シリコン」と「ゲルマニウム」の2種類があって、それぞれサウンドに特徴がありますが、ゲルマニウムは「ヴィンテージ」、シリコンは「現代風」という認識で良いと思います。

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ゲルマニウムのサウンドはその日の天候に左右され、気温や湿度によって変わってきます。調子が良い時と悪い時があり、まるで生き物のようなペダルです。ですが、その独特なサウンドに多くのギタリストが魅了されているわけですね。

それに対してシリコンはゲルマニウムの後に開発されました。動作は安定しており、一度は聴いたことがあるような現代風のサウンドが特徴です。ゲルマニウムよりも高音が強く、より歪み、ドライな印象を持ちます。

それぞれ特徴がありますが、オーバードライブやディストーションよりも「好みが分かれやすい」と思います。購入する際は、必ず楽器店で試奏してからにしましょう。

定番のBOSS製品など、ファズ入門に最適のモデルを紹介

BOSSのFZ-5▲BOSSのFZ-5。個性はいまひとつだが優等生。(画像3)

ELECTORO HARMONIX製▲ELECTORO HARMONIXのLITTLE BIG MUFF。(画像4)

変態系サウンドで有名なZ.Vex▲Z.VexのFUZZ FACTORY。変態系サウンドで有名。(画像5)

最後に筆者オススメのファズを3種類紹介します。まずは画像3のFZ-5です。定番のBOSS製品ですが、非常に扱いやすい優等生のようなペダルですね。1960年代のファズサウンドを忠実にモデリングし、「FACE」、「MST」、「OCTAVE」のモードを選ぶことができます。

おとなしい音から過激な音まで、音作りの幅が非常に広いのが特徴です。逆を言えば「優等生すぎるのでつまらない」かもしれません。ただでさえファズは個性的なモデルが多いので、FZ-5のような「普通のペダル」は埋もれがちになってしまいます。

とはいえ、上述のようにサウンド面は優秀です。ファズをこよなく愛するマニアックなギタリストには物足りないかもしれませんが、最初の1台にはもってこいのペダルですね。

画像4はBIG MUFFをミニサイズにしたLITTLE BIG MUFFです。コンパクトなケースなので、オリジナルよりもボードに入れやすくなりました。ただ単にケースが小さくなっただけでなく、「出音も若干おとなしく」なっています。

実際に弾き比べてみればわかるのですが、オリジナル特有の耳触りな「ファズ感」が軽減されているように感じます。これに関しては賛否両論あるのですが、筆者としては「使いやすくなったBIG MUFF」と思っているので、これはこれでアリだと思います。

画像5は凶悪な変態サウンドを出す「FUZZ FACTORY」です。ビルダー界の鬼才が作ったことで話題になったこの製品は、一言でいえば「じゃじゃ馬」です。いわゆる「発振系」というやつですね。

非常に不安定なサウンドながらも、その虜になってしまうギタリストが非常に多いです。もちろん正統的なサウンドも楽しむことができるので、音作りの幅が非常に広いペダルですね。

いかがだったでしょうか?このように、個性豊かな面々がそろっているのが「ファズ」というエフェクターです。オーバードライブやディストーションが作られるきっかけにもなったファズのサウンドを、ぜひあなたも楽しんでみてください。

By黄昏症候群

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