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アンプのマイキングをマスターして空気感のあるギターサウンドを録れ!
エレキギターのレコーディングは定番マイクであるSHUREのSM57を使った「マイク録り」が基本です。上手なマイキングをすることで、アンプシュミレーターには真似できない「空気感のあるギターサウンド」を録音することができるのです。
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マイキングをする前に。アンプのスピーカーについて知ろう
▲ギターアンプに搭載されているスピーカーの基本構造。(画像1)
マイキングに触れる前に、「スピーカーの構造」について学んでいきましょう。これからアンプの前にマイクを立ててレコーディングをするわけですが、「音の出口」であるスピーカーの構造を知っておくだけで、より幅広いマイキングが可能になります。
さっそく画像1をご覧ください。英字表記でいろいろと書いてありますが、重要なのは「Dust Cap(以下ダストキャップ)」と「Cone(以下コーン)」、「Surround(以下サラウンド)」の3箇所です。
あまり聞き慣れない単語ですが、ダストキャップは「センターキャップ」、サラウンドは「エッジ」とも呼ばれます。こちらの方が何となくイメージがつきやすいかもしれませんね。以下ではそう呼ぶことにします。
まずはセンターキャップから触れていきましょう。ここはスピーカーの中央に値するわけですが、「音は出ない部分」なので覚えておきましょう。実際に「音が出ている部分」は「コーン」です。
また、センターに近いほど「シャリっとした高音成分が多いサウンド」になり、エッジに近いほど「低音が強調されるサウンド」になるので覚えておきましょう。これはマイキングの基本です。
よくプロのギタリストがレコーディング時に「エッジを狙った」と言いますが、これは要するに「スピーカーの端を狙った」ということです。
センター寄りのサウンドは思っている以上に高音成分が目立ち、「アンプシュミレーター」のようなシャリシャリサウンドになりがちです。なので、基本的にはエッジ寄りのマイキングを心がけるようにしましょう。
オフマイクの真実。ダイナミックマイク1本でも良いサウンドは録れる
▲オフマイクにはコンデンサーマイクが使用される。(画像2)
「オフマイクも使った方が良いサウンドになる」という話があります。そもそもオフマイクとは「部屋の空気感を録音」するマイクのことで、アンプから「1m程度離して設置」します。
ギターサウンドをメインに録音するのが「オンマイク」、部屋鳴りなどを録音するのが「オフマイク」になるわけですね。オンマイクにはSM57のようなダイナミックマイクが使用され、オフマイクにはコンデンサーマイクを使うのが一般的です。
つまり、「マイクを2本使用」することになりますが、筆者は「オンマイクだけで十分」だと考えています。その理由は大きく分けて2つ、「管理」と「位相」の問題が生じるからです。
まずは管理についてですが、オフマイクに使用するコンデンサーマイクは非常に繊細な機材で、キレイなサウンドがレコーディングできる半面、「何かと面倒な機材」でもあります。
ボーカルの本チャンならともかく、個人がオフマイクとして日常的に使用することはメリットよりもデメリットの方が多いと筆者は考えます。
また、「位相」という少し難しい話が関係してくるので、マイクを立てる場所によっては「原音と異なるサウンド」になる可能性もあります。とにかくオフマイクは「難しい」のです。
これに対してオンマイク1本だけなら上記の問題は生じません。管理も楽ですし、十分良いサウンドをレコーディングすることができます。プロでもSM57だけで狙う人もいますし、「決してオフマイクは必要ではない」とここで断言しておきます。
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ギターアンプのマイキングテクニックを紹介。アンプとの距離も意識しよう
▲スピーカーの中心を狙う「センター」。高音が強調されるマイキング。(画像3)
▲センターキャップとエッジの間を狙う「ミドル」。バランスがいいマイキング。(画像4)
▲スピーカーの端を狙う「エッジ」。低音が目立ってくるマイキング。(画像5)
▲エッジのポイントから角度を変えてセンターを狙う「エッジアングル」。(画像6)
最後に、初心者でもすぐに使える簡単なマイキングテクニックを紹介していきます。これからマイキングに挑戦する方はぜひ読んでみてください。
まずはスピーカーとオンマイクの「距離」について少しだけ触れておきます。オンマイクは距離が遠いほど「音像がぼやける」特徴があります。基本的にはスピーカーから「3cm~5cm」くらいの距離で設置すると良いでしょう。ここは好みの問題になってきます。
ギターサウンドを意図的に滲ませたい場合は、30cm程度離して設置すると良いです。オンマイクの距離によって驚く程サウンドが変わるので、いろいろと試してみましょう。
次に音を狙うポイントですが、今回は4つのパターンを紹介します。画像3から画像6をご覧ください。それぞれ「センター」、「ミドル」、「エッジ」、「エッジアングル」と呼ぶことにします。
エッジアングルは「ミドルより高音が強調される」筆者オススメのパターンです。エッジだと低音が強調されてモコモコした音になってしまう場合、画像6のように角度を変えてみると良いでしょう。
自分がレコーディングしたいサウンドを意識して、マイキングのパターンを変えてみましょう。これがマイキング上達への近道です。
たとえば、ディストーションサウンドを集音する場合、センターだと高音成分が多すぎて耳触りな音になってしまいますから、低音が強調されるミドルやエッジを狙うようにします。
逆にクリーンサウンドを録音する場合、マイキングをセンターにすると、「突き抜けるような艶のある音」になります。
このように、場面に合わせてパターンを変えていけば、より良いサウンドでレコーディングすることができます。マイキングを上記のように「パターン化」しておけば迷うことはないはずです。
マイキングは奥が深い世界なので、ご自身でいろいろと試してみてください。
By黄昏症候群
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