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ボン・ジョヴィに学ぶ音の楽しみ方~ライヴで知った彼らの最大の魅力
1980年代を代表するバンドといえば何でしょう?さまざまな意見があるかと思いますが、筆者が真っ先に思い浮かべてしまうのはボン・ジョヴィです。
正直に言えば、かつて筆者はこのバンドがあまり好きではありませんでした。サウンドもチープだし、曲もなんとなくダサく、演奏技術も当時活躍していたテクニカル系バンドに比べたらイマイチ…。
しかし、彼らは大成功を収め、80年代から90年代にかけて世界でもっとも多くのレコードを売ったバンドの一つになっています。
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どうして彼らが売れたのだろう…そんな疑問を抱きながら、一度そのライヴを見に行きました。そこで、筆者の中での彼らのイメージは大きく変わってしまったのです。
無条件に楽しめるパーティソング
ボン・ジョヴィの良さを理解する前の筆者はとにかく音楽に難解さを求めていました。音楽と哲学をミックスしてしまう…頭の固い音楽ファンのお手本のような人間だったと思います。
しかし、これでは無条件に楽しい音楽を理解することはできないでしょう。彼らのライヴ会場で鳴り響いていたのはまさにそんなパーティソングで、筆者の目に映ったのはそんな音楽を楽しむオーディエンスの姿でした。
曲もポップで歌詞も解りやすい…それが彼らの最大の魅力です。なので、以前の筆者のような頭の固いリスナーから批判されてしまうことが多かったのです。
これだけ大きな成功を収めているにもかかわらず、彼らがいわゆる「音楽マニア」達から高い評価を受けることができなかった理由はここにあるのでしょう。
ボン・ジョヴィファンが求めているもの
このバンドが長い間、音楽業界の第一線を走り続けることができた最大の理由はファンが求めているものを的確に理解し、それを提供し続けたことにあります。
ファンが求めているのはもちろん、前述のように、無条件に楽しむことのできる音楽です。それを素直に作り続けることによって、ファンの気持ちをしっかりとつかむことができたのでしょう。
成功を手にしたり、ある程度の年齢を重ねてくると、表現方法が変化してしまうアーティストも少なくありません。それが進化として受け止められることもあれば、劣化だと思われてしまうことだってあります。
いずれにしても、従来のファンが求めるものからは離れてしまうことになります。
間違った変化ならばすぐに修正する
実はボン・ジョヴィも一瞬だけ変化をしようとした時期がありました。90年代の後半に発売されたアルバム「ジーズデイズ」で、彼らはこれまでになかったネガティヴなメッセージを込めた楽曲に挑戦しています。
サウンドも少しダークでへヴィなものとなり、彼らの音楽の「楽しさ」の一つであるメンバー全員によるコーラスワークもあまり聞くことができません。
アルバムとしての統一感や、楽曲の完成度は同バンドのアルバムの中でもトップレベルのクオリティであったにも関わらず、この作品によって多くのファンは失望してしまいました。
ファンの声に対して敏感な彼らはそれをすぐにキャッチし、リリース後のツアーからすぐに方向性を修正しています。
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「僕たちのやるべき音楽は社会的なメッセージなんかじゃなく、愛の歌なんだ。」
後にフロントマンのジョン・ボンジョヴィはこう語っています。一度しようとした変化がやるべきものではなかったと気付けば、すぐに方向転換をすることができる…この身軽さと素直さも彼らが多くのファンに愛され続ける理由の一つなのかもしれません。
リッチー・サンボラの愛用ギター
ギターマニアである筆者が気になるのはやはり、ギタリストのリッチー・サンボラの使用している機材たちです。
80年代に彼がメインで使用していたのはクレイマー。ロック式アームユニットを搭載した
「ザ・80年代」といったものでした。ハムバッカー3発という超ド派手な仕様となっていました。見た目上のポイントとしては、ポジションマークが☆にされている点が挙げられます。
このギターはクレイマーから正式にリッチー・サンボラシグネイチャーモデルとして発売され、日本でもかなり売れました。当時、楽器店でよく見かけていましたし、現在でも中古楽器店で目にすることがあります。
90年代に入ると、ストラトキャスターの出番が多くなってきます。これは、少年時代からリッチーが敬愛しているエリック・クラプトンの影響が大きいようです。
50年代から60年代のヴィンテージモデルを主に愛用していましたが、バンド初期の楽曲をプレイする際にはロック式アームユニットやハムバッカーの搭載されたモダンスペックのものも使用しています。
2000年代には、フェンダーからリッチー・サンボラシグネイチャーモデルも登場しています。スタンダードなストラトキャスターに、トレードマークの☆型ポジションマークが特徴的なモデルでした。
近年ではストラトの他にフロイドローズ製のオリジナルモデルなど、多様なギターでプレイしています。
ボン・ジョヴィなんてダサい…そう考えている音楽ファンも少なくないかと思います。ですが、一度頭を柔らかくして聞いてみてください。
すると、なんだか楽しくなってくるはずです。彼らの音楽は、「音を楽しむ」という大切なことを思い出させてくれるのです。
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