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マーティンを買う前に知っておくべきこと~自分だけの1本を見つける

20代~50代まで幅広い層の音楽好きに愛され、憧れられるアコギといえばマーティンしかないでしょう。プレーヤーとして、またヴィンテージマーティンをこよなく愛する1ファンとして、私床田仁グッチがそのすべての魅力をお伝えしましょう。

注)現在の正規輸入代理店であるクロサワ楽器では「マーティン」と表記されていますが、「マーチン」と表記されることもあります。本来はMartinと表記すべきかも知れませんが、このサイトではマーティンで統一させていただきます。

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ヴィンテージアコギは弾いて「育てる」ものです~これはグッチの基本です

ミドルエイジの方であればきっといつかは欲しかった1本、またストリートライブをやっている若い世代にも良く知られたビッグネームです。これからギターを始めようと思っているあなたにも、ぜひ知っておいて欲しいことがたくさんあります。

ひょっとして何年、いえ何十年も前に買ったギターが家の隅っこで眠っていたりしませんか?昔にお父さんが買ってそのまま放置してあるギター、ひょっとするとマーティンかも知れませんよ。
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▲買う前にまず家の中を探してみましょう。こんな感じで眠っているお宝があるかもしれません。

ヴィンテージとただの中古ギターではまったく意味合いが異なります。メーカーにより、そして生産された年度によりギターの価値は大きく変わります。価格的な意味や、ギターの鳴りを含めた価値です。

良いアコギは弾いて弾いて弾き倒して!(ちょっと大げさですが本当です)育てていくものです。しっかりと作られ、管理されて弾きこまれたたギターほどいい音がします。これを読めばなぜヴィンテージマーティンを私が勧めるのかをご理解いただけるでしょう。
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▲D-28生産から40年以上経っていますがこんなにキレイな状態です

初のマーティン購入を考えているあなたに~値段だけで現行品は選ばないで

私自身新しいマーティンのラインナップはクロサワ楽器で弾き倒して、すべてを比べてみました。現行品の中心となっているD-28からD-45、そして世界限定500本の有名なクラプトンのシグネチャーモデルooo-28ECBは2002年、実際に購入までしています。

ところが求めていた音は得ることができませんでした。それまでに数本のヴィンテージを持っていましたので、音の比較は簡単でした。

鳴りません!

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なぜ現行品は鳴らないのか?

まずどこからを「鳴るヴィンテージ」とするか、そのあたりは後に書きますが現在アメリカのマーティン社ではほとんどの工程は機械化で行われています。

スプルースという木材を表板に使用していますが、昔は職人が音の変化を考慮しながら1本ずつ叩いて調整していました。ところがこの工程は機械ではできない作業です。日本という大きなマーケットも考えると、大量生産をする必要があるわけですね。

機械化で生産するメリットはもう一つあります。表板を全体的に厚くすることで、トラブルやクレームを避けることができます。細かい職人技は省いて、多少鳴らなくても安全で大量に生産する手法を選んだわけです。

ヴィンテージには手作りならではの個体差があります。「当たりはずれ」ですね。これはそれまでのオーナーの手入れや、ちゃんと弾いていたかなど、多くの要素も影響します。
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逆に言えばこの「個体差」があるからこそ、本当に自分の欲しい音が出る1本を見つけたときの喜びは大きいものがあります。

さてこのような大量生産ブームの火付け役となったのが90年代のMTVのアンプラグドという、有名アーティストがアコースティックライブをスタジオで行う番組です。

クラプトン、ニール・ヤング、SRVなど、そうそうたるアーティストが素晴らしいステージを見せてくれました。余談になりますが、当時のMTVのプロデューサーはベストライブはSRVだと言っています。

このころから一気にアコギの需要が高くなり、マーティン社も大量生産に踏み切らざるを得なくなったようです。

したがって「鳴る」ヴィンテージマーティンと呼べるのは、職人が手作りで作っていた時代までと言えるでしょう。

シリアルナンバーで製造年を調べましょう

すべてのマーティンギターにはシリアル番号が刻印されています。たとえばこのギター、ちょっと見えにくい位置ですが分かるでしょうか?
ちょっと弦で見えにくいですが「336673」と刻印されています。

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▲意外と分かりにくい場所にありますね

ネットで「マーティン シリアル」と入れて検索すればすぐに年数表を見つけることができます。

これを見ても90年代から一気に生産本数が増えたのが分かります。2000年代に入ると一桁増えて7ケタの数字(100万ですね)になっています。

さて次回は価格面と、ヴィンテージの選び方について続けていきましょう。

さらにマーティンを代表するヴィンテージのD-28とD-45の生音源を記事内で公開しちゃいます。
レコーディング用音源からの抜き出しです。ぜひ聞き比べてくださいね。

BY 床田仁グッチ

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