キーンが無期限の活動休止～アルバムと楽曲とのすばらしさを振り返る

息を飲むほど美しいといわれた名曲を世に送り出しつづけてきたイギリスの国民的バンド、キーン。

ビートルズの連続7作、初登場全英1位に次ぐ、5作（ミニアルバム含む）連続、初登場全英1位という快挙をなしとげた彼らでしたが、残念ながら、昨年、無期限の活動休止を発表してしまいました…。

現在30代半ばという年齢の彼ら。それぞれの道を歩んでいってしまうのか？また合流するのか？すばらしい才能を持った彼らが、脂ののった年齢で活動休止してしまうとは…。

いままでのファン、そして一度も聴いたことがないあなた、多くの人にキーンのすばらしさを改めて感じてもらうためにも、この活動休止のタイミングでキーンの歴史を振り返ってみましょう。もしかしたら復活も早まるかもしれません！

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トムの美しすぎる声とメロディーメイカーのティムこそキーン！

・ティム・ライス・オスクリー（ピアノ）
・トム・チャップリン（ボーカル）
・リチャード・ヒューズ（ドラム)
・ジェシー・クイン（ベース）
の4人で構成されるイギリスのロックバンド、キーン。

ロックバンドといってもギターレスバンド。キーボード担当でありリーダーのティムの作る美しくキャッチーなメロディーに、トムの透き通るような素晴らしいボーカルが特徴的です。

ちなみに、ティムは、21世紀最も成功したバンドといわれているコールドプレイに参加を要請されたことがあるそうです。しかし、そのころすでにキーンを結成していたので断ったそうですが、才能を持った男はすごいですね！

▲イギリスではスタジアム級アーティスト！

美メロだけじゃない！DVDでライブパフォーマンスに魅了されてしまった！

デビューアルバム「ホープス・アンド・フィアーズ」。バラードはもとより、アップテンポな曲もあり、緩急つけた心に刺さってくる捨て曲なしの名盤中の名盤です。

代表曲に「サムウェア・オンリー・ウィー・ノウ」、「エブリバディーズ・チェインジング」などがあります。シングルになっていませんが、「キャント・ストップ・ナウ」はライブでも盛り上がる心震える名曲です。

そして、06年に発表した2NDアルバム「アンダー・ザ・アイアン・シー」で強化したのは、前作での優しさプラス「エモーショナル」。

ファーストシングルの「イズ・イット・エニー・ワンダー」で、繊細ながらも大胆なロックを打ち出します。1～8曲までの緩急つけたカンペキな流れの名盤です。

YouTubeで観たアンダー・プレッシャーに昇天！

これら2枚のアルバムにはまってしまって、ライブDVDの「KEANE LIVE!」を購入。繰り返し観ながら盛り上がっていたわけですが、とうとうDVDでは飽き足らず、YouTubeでもLIVEを検索しては観ていました。

そのなかの一つに、クイーンとデヴィッド・ボウイ共作のカバー「アンダー・プレッシャー」があり、これでさらにキーンにのめり込んでしまったのです。

というのも「アンダー・プレッシャー」は僕の5本指に入るファイバリット・ソングでしたから！

僕はフレディ・マーキュリーのように気持ちよく歌ってみたかったので、何度もカラオケで練習していました。当然ながらむずかしすぎて歌えません…。

そんなこの曲をトムは感情を込めて気持ちよさそうに歌っているではないですか！クイーンが大好きな僕は、さらにキーンにのめり込んでしまったのはいうまでもありません。

▲デビュー当時のキーン

苦しかった3RDアルバムとライブ

3作目ともなれば変化を求められますし、かなりプレッシャーもあったと思います。2008年にリリースされた3RDアルバム「パーフェクト・シンメトリー」。前作までと打って変わって80’sっぽいサウンドを前面に打ち出します。

3作連続で全英初登場1位を獲得したものの、その後のセールスは満足いくものではなかったようです。

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前作までのイメージを破るかのように、ジャケットデザイン、バンドロゴや衣装などカラフルを打ち出します。そして80’sを彷彿とさせるような電子音が目立ち、流れるような美しいメロディーは鳴りを潜めました。

三曲目「ベター・ザン・ディス」や四曲目「ユー・ハヴント・トールド・ミー・エニシング」はまさにそれを物語る代表的な曲でしょう。

僕はこの実験的なアルバムも大好きですが、これまでのファンにとっては抵抗があったかもしれませんね。

▲カラフル80S！

▲大人っぽくなってきたかな？2009年のスナップ

原点回帰の4THアルバム　今までの集大成！

リリース前のリーダーのティムによる声明で、次の4THアルバムは原点回帰、2NDアルバム収録の「ハンバーガー・ソング」のようなイメージになるだろうと発表されました。

この声明だけでリリースを心待ちにしていたわけですが、まさしくそのとおり原点回帰のすばらしいアルバムに仕上がっていました。「静かに燃えるような」キーンが帰ってきたのです！

2～6曲目、「サイレンスド・バイ・ザ・ナイト」～「オン・ザ・ロード」までの流れは彼らの集大成といってもよいでしょう。とくに5曲目の「ソブリン・ライト・カフェ」はたまりません。

まさかの無期限活動休止

2013年にリリースされたベスト盤に収められたニューシングルを聴きましたか？「ハイアー・ザン・ザ・サン（HIGHER THAN THE SUN）」、「ウォント・ビー・ブロークン（WON’T BE BROKEN）」。出だしからキーン節たっぷりで鳥肌ものです。

しかし、そんな矢先に無期限活動休止というショックな発表が！もう僕は、この新曲の美しさに対する気持ちと、これで活動休止かと思う気持ちがないまぜになって涙を止めることができませんでした…。

うおー！ぜったい次もライブに行くと決めていたのに。こんなすばらしいシングルを発表しておきながら…。

「無期限活動休止って、ほぼ解散では？」と思うのですが、あくまでも活動休止を強調しているので復活を楽しみに待つしかありません。

それぞれメンバー個別に始動するという矢先、ボーカルのトムがソロ・プロジェクトでただ今レコーディング中という嬉しいニュースが入ってきました！

キーンとしてのライブも楽しみですが、トムのソロアルバムも楽しみです。当面はトムを狙い撃ちしていきましょう！

▲風格がでてきた2013年　これで活動休止…　もったいない

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