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次世代ガールズバンド「赤い公園」の津野米咲が使う機材の秘密に迫る

世界トップクラスのガールズバンドとして注目されている赤い公園。ギタリストの「津野米咲(つのまいさ)」は、同バンドの頭脳であり、作詞作曲を手掛ける中心的存在です。

今回は、そんな彼女が使っている機材にスポットをあててみましょう。津野米咲のサウンドの秘密に迫ります。

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津野米咲の使用機材を一挙公開。女性らしいこだわりも

マーシャルのJCM900▲津野米咲はメインアンプにマーシャルのJCM900を使っている。(画像1)

まずはギターとアンプから見ていきましょう。

・メインギター Fender Japan Stratcaster
・メインアンプ Marshall JCM 900
・シールド CANARE L-4E6S

ストラトとJCM 900組み合わせです。アンプのセッティングが「トレブルを下げた、こもりがちな音」にしているようです。彼女自身、あまり抜ける音が好きではないので、このようなセッティングになっているとのこと。

JCM900を設置しているスタジオは多いので、アンプの敷居は低いです。ギターに関しては、シングルコイルピックアップを搭載したものを使えば良いでしょうが、テレキャスターだと高音が出過ぎて彼女のサウンドにならないかもしれません。

次にエフェクターを見ていきます。接続順が大切なので、コピーしたい方は覚えておきましょう。上から順番に接続していきます。

・ギター(ストラト)
・BOSS SD-1(オーバードライブ)
・BOSS LS-2(ラインセレクター)→←Tokai TDL-1(ディレイ)
・BOSS CH-1(コーラス)
・BOSS RV-3(リバーブ)
・PROCO RAT(ディストーション)
・IBANEZ TS9(オーバードライブ)
・自作トレブルブースター(ブースター)
・BOSS TU-2(チューナー)
・BOSS RC-2(ループステーション)
・PROVIDENCE Final Booster(ブースター)
・アンプ(JCM900)→←(センドリターン)Mooer Shin Verb(リバーブ)

津野米咲は上記の接続順でボードを組んでおり、ボス製品で固めていることがよくわかります。一見すると普通ですが、「空間系ペダルの後に歪み系ペダル」があることに気がつくと思います。

ボリューム調整がシビアなので初心者向きのセッティングではありません。ただ、これこそが津野米咲のこだわりのようです。楽曲中にノイズを多用するバンドなので、空間系を前段に持ってくることで「うねるようなノイズサウンド」を演出しているのです。

各エフェクターの使い方などは追々説明するので、まずは使用機材を眺めてみてください。どれも手に入りやすい定番エフェクターばかりですから、機材の敷居はかなり低いかもしれません。

「怪物サウンド」を作るSD-1のユニークな使い方

BOSSのSD-1▲BOSSのSD-1。爆音サウンドを出したい時に彼女は踏んでいる。(画像2)

さっそく歪み系ペダルから解説していきたいと思います。まず注目したいのは初段にある画像2のSD-1です。このエフェクターはブースターして優秀な半面、単体ではあまり歪まないエフェクターです。ほとんどのギタリストが一度は使ったことがあると思います。

前述で「空間系の後に歪み系」と書きましたが、なぜかSD-1だけ空間系の前にあります。もしかしたら先ほどの文章で気づいた方もいるかもしれません。

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このSD-1ですが、赤い公園の楽曲にたびたび登場する「爆音サウンド」を作るために使っています。セッティングは驚異の「全ツマミフルテン」です。もちろん楽曲に合わせて微調整はしますが、いじるのはゲインくらいでしょうか。

正直言ってありえない話ですが、それでもフルテンのSD-1が楽曲に馴染んでいるから驚きます。どんな魔法があるのかは知りませんが、津野米咲ならではのユニークな使い方だと思います。

その他の歪み系ペダルにも役割があって、RATは「リード」、TS9は「クランチ」、トレブルブースターは「高音寄りのクランチ」となっているようです。アンプはもちろんクリーンセッティングなので、それに歪みを足しているわけです。

使い方に特徴があるのはSD-1くらいです。後はすべて一般的な使い方をしています。あえて言うならRATのフィルターが「3時」に設定されているくらいでしょうか。

ここまで下げる人はなかなかいないと思いますし、それだけ極端なセッティングでも素晴らしいサウンドを奏でていることに驚きます。

空間系に対するこだわり。父親から受け継いだ大切なディレイ

TokaiのTDL-1▲TokaiのTDL-1。80年台にトーカイが製造していた。(画像3)

MooerのShin Verb▲JCM900のリバーブ代わりに使っているMooerのShin Verb。(画像4)

空間系やモジュレーション系にも触れておきましょう。一覧を見ればわかるように、大半がボス製品ですが、その中に一際目立つエフェクターがあることにお気づきでしょうか?

津野米咲は父親から受け継いだTokaiの「TDL-1」というアナログディレイを使っています。1980年台に製造されていたディレイで、今ではビンテージ扱いになっていますね。市場にはなかなか出回らないかもしれません。

このエフェクターはアナログ回路特有の暖かみのあるディレイ音が特徴です。しかし、今では定番となっているMXRのカーボンコピーのような優秀さはありません。音痩せも気になりますし、同じ値段でもっと良い製品を購入することもできるはずです。

それでもTDL-1を使っているのですから、彼女なりの強い思い入れがあるのかもしれません。もう一台ストックしているという話もあるので、これから先も使い続けることは間違いありません。

また、津野米咲はリバーブにMooerのShin Verbを使っています。ツアー中にJCM900のリバーブが壊れてしまい、応急処置として用意したのがこの製品だったようです。

当初は格安エフェクターブランドとして話題になったMooerですが、アマチュアはもちろん、プロも現場で使うようになりました。このshin verbはポケットサイズで可愛らしいエフェクターなので、彼女は外見も気に入ったのではないでしょうか。

津野米咲のサウンドを再現するためには、機材をそろえるだけでは足りないと思いますが、サウンドを限りなく近づけることは十分可能です。

赤い公園の楽曲をコピーする場合、今回の記事を参考にして挑戦してみてはいかがでしょうか?

By黄昏症候群

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