ギター初心者セットは本当にお得なのか？～安物買いの銭失いになる？

初心者がギターを始めようとするときに、まず目に付くのが「ギター初心者セット」でしょう。どこのお店にいっても置いてあるのがこの「初心者セット」というやつです。

これはギターなどの楽器だけの話ではなく、釣り具だったり、ゴルフクラブだったり、スノーボードなどでもそうです。初心者はとりあえずセットを買っておけば良い気がしますが、ハッキリ言ってそれは間違いです。

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ギターの初心者セットは本当にお得なのか？

▲一般的な初心者セットの参考画像

楽器店や通販サイトではギターの初心者セットを激安で販売しています。セット内容にもよりますが、五千円から二万円程度でしょうか。「ギターに必要なアイテムがこれだけ揃って○○円！買わなきゃ損！」なんて広告を目にしたこともあると思います。

さて、改めて初心者セットが本当にお得なのかどうか考えてみましょう。上の画像は一般的なギター初心者セットですが、パッと見るとたくさんのアイテムがあるので、たしかにお得な気がしますよね。

一般的なギター初心者セットには

・ギター本体
・ギターアンプ
・シールド
・チューナー
・ストラップ
・メンテナンスグッズ
・予備の弦
・ギターバッグ

あたりが入っていると思います。

これだけの数が入って五千円から買える訳ですから、これは知識がない方にとっても魅力的なのかもしれません。ですが「安物買いの銭失い」という言葉があるように、いくら安いからといって良い物が入っているとは限らないのです。

一見お得な感じがする初心者セットですが、アイテム単体で見ると、ハッキリ言って粗悪な物が多いです。ギターアンプが良い例ですね。

これもハッキリ言いますが、使い勝手が悪い上、音も決して良いものではありません。具体的なことは追々説明しますが、セットだからお得に見えるだけであって、単体で見ると決してお得な訳ではないということです。

初心者セットについてくるギターは本当に使えるのだろうか？

▲ギター選びは本当に大切です。必ず試奏してから購入するようにしましょう。

たとえば一万円のギター初心者セットがあるとしましょう。

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一万円でギターを弾くために必要な道具が全て揃うとしたら、初心者セットのギターの原価は一体いくらなのでしょうか？これだけ安くギター本体を売りに出している訳ですから、製造に使われている材料は決して良い物ではないはずです。

先日、知人が初心者セットに入っていたギターの塗装を剥がしたらしいのですが、使われていた木材はベニヤだったそうです。全ての初心者セットのギターがそうでないにしろ、何かしらの理由があるから安く提供できるのです。

初心者にとって、最初の一本を選ぶ作業はとても大切です。ギターの音色などわからなくても大丈夫、大事なのは弾きやすさです。ネックの握りやすさ、本体の重さ、これらは実際に弾いてみなければわからないことです。

初心者セットのギターと、ちょっと値が張るけど手が出せる中古のギター、それぞれを弾き比べてみてください。ギターを弾いたことがない方でもその違いがわかるはずです。

それだけギター選びは重要だということ。特に初心者はこれから長くギターを楽しめるかどうか、最初の一本で決まると言っても過言ではありません。良い道具は趣味のモチベーションを維持させる上、上達も速くなります。

使えることは使える？初心者セットのギターアンプについて考える

▲ギター同様、アンプ選びもかなり重要です。

単刀直入に言って、初心者セットのギターアンプは決して良い物ではありません。それゆえ、満足のいく音を出すのは非常に難しいと思います。理由は簡単で、イコライザーのツマミが少ないので音作りがしにくいことが挙げられます。

イコライザーとはギターの音色を調整するツマミで、一般的にはベースとミドリ、トレブルの三つがあります。それぞれ低音、中音、高音といった具合ですね。三つのツマミを兼ね備えている初心者用アンプはほとんど見かけません。

また、音を歪ませるスイッチがついているアンプもあるのですが、お世辞にも音が良いとは言えません。

今は安くてもしっかりとした音が出せるギターアンプがたくさんあります。
初心者セットのアンプではなく、中古でも良いのでちゃんと音作りができるアンプを選ぶことをオススメます。

その他の付属品について考えよう！初心者には不要なアイテムも入っている！？

▲初心者セットにメンテナンスグッズや予備の弦は必要あるのでしょうか？

最後にその他の付属品について考えてみたいと思います。付属品に関しては使えないこともありません。たとえば、チューナーは音をチューニングするのに必要ですが、画面が見づらいだけで使う分には問題ないのです。

付属のシールド（ケーブル）も音を出すという点では問題ありません。ただ、シールドを良い物にするだけで劇的に音が変わるので、できれば別で用意したいとところです。

ストラップも立って弾くことを考えると強度に問題あるかもしれませんが、まず大丈夫でしょう。ただ、メンテナンスグッズと予備の弦の必要性については疑問です。

どんな道具もメンテナンスは必要です。しかし、まだギターも触ったことがないような方に、潤滑材やポリッシュ（布のようなもの）が必要あるのでしょうか。ましてや付属の弦は耐久度に問題がある上、かなり錆びやすいです。

メンテナンスするくらいなら、強度があって錆にくい大手メーカーの弦を使った方が早いです。

くどいようですが、初心者セットは決して使えない訳ではありません。しかし、セット内容を単体として見ると、多少予算オーバーでもそれぞれ買い集めた方が良いのです。
ギターという趣味を長く続けていくためにも、道具にはこだわりを持ちたいところです。

By黄昏症候群

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