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ファブトーンをモディファイしたらノイズが激減して音に艶がでた!
ファブトーンは激しく歪む半面、かなり音抜けが悪いエフェクターです。おまけにノイズも多いので、使いどころにこまります。
そんな暴れん坊をモディファイしてスマートにしてあげようというこの企画。ファブトーンのモディファイレポートを紹介していきます。
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電解コンデンサをオーディオ用の物へ。ハンダ吸い取り線を用意しよう
▲ニチコン製の電解コンデンサ。オーディオ機器に使われる。(画像1)
▲ハンダ吸い取り線。古いハンダを取り除くために使う。(画像2)
上段基盤の作業はすべて終わったので、次は下段基盤に手を付けていきます。今回のモディファイのコンセプトは「ノイズ対策」と「音抜け改善」です。ついでにバイパス音の劣化も改善できれば良いと思っています。
さて、上段基盤同様、電解コンデンサを中心に交換していきます。まずは画像1をご覧ください。画像1はオーディオ用の電解コンデンサです。
ニチコン社のファインゴールドという電解コンデンサで、エフェクターモディファイによく用いられるそうです。今回がモディファイ初挑戦となると筆者にとって、電解コンデンサの良し悪しなどわからないので、とりあえず無難となされる物を選んでみました。
このファインゴールドを、ファブトーンに付いている電解コンデンサと交換する訳です。
古いコンデンサは画像2のハンダ吸い取り線を使って取り除きます。この線を古いハンダに直接当て、ハンダごてで数秒間押します。
するとみるみる内に吸い取り線に古いハンダが流れていくので、基盤の穴が見えてきたらOKです。長時間加熱しすぎると基盤を痛めてしまうので作業は手早くやってしまいましょう。
また、ハンダ吸引機というペンタイプの物もあります。
筆者は不器用すぎて扱えなかったのですが、手先の器用さに自信がある方はこっちの方が良いかもしれません。
コンデンサ交換開始。極性に注意を払って作業を
▲電解コンデンサには極性があるので交換する際には注意が必要です。(画像3)
▲交換後の基盤。金色の電解コンデンサが目立っている。(画像4)
それでは作業をやっていきましょう。まずは画像3をご覧ください。
とりあえず1つだけ古いコンデンサを外してみました。
左が元々付いていた古い電解コンデンサ、右がこれから付ける予定のファインゴールドです。ここで注目して欲しいことがあります。各コンデンサの本体を見てください。
両方のコンデンサに「50V」と「1μf」と書いてありますね。これが耐圧と静電容量になります。この「定数」が同じであれば、別の部品に交換しても良いということになります。
同じ種類のコンデンサで、同じ定数の物を選べば間違いありません。今回のケースはまさにそれなのですが、一般的な電解コンデンサではなく、オーディオ用のコンデンサに交換します。それによりノイズ対策や音抜け向上を狙う訳ですね。
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注意しなければならないのが「電解コンデンサの極性」です。電解コンデンサにはプラスとマイナスの極性があり、万が一逆に挿してしまうと破裂する危険性があります。ですが、極性の方向は本体に書いているので大丈夫です。
画像3のファインゴールドを改めて見てみると、本体上が黒くなっていますよね。その中にマイナスの記号がありますので、画像3でいう上側の足がマイナスになります。
もちろん基盤にも極性の方向が書いていますので、まず間違えることはないと思いますが、念のため注意するようにしましょう。
交換した結果、画像4のようになりました。ファインゴールドが異様に目立っています。
このように基盤上の電解コンデンサを定数はそのままに、次々と交換していきました。
フィルムコンデンサとLEDを交換。モディファイらしくなってきた
▲ブティック系エフェクターに良く使われる、パナソニック社のECQ-V。(画像5)
▲フィルムコンデンサもできるだけ交換してみました。(画像6)
続いてフィルムコンデンサの交換に入っていきます。フィルムコンデンサにはパナソニック社のECQ-Vを使うことにしました。よくエフェクターのモディファイ品をオークションに流している方がいますが、大体の方がこのフィルムコンデンサを使っています。
画像5をご覧ください。見にくいですが、本体に「473」という数字が書いています。
これが電解コンデンサでいう静電容量で、473は「47×10の3乗」という意味です。
つまり「0.047」ということになります。仮に「472」と書いてあった場合「47×10の2乗」なので「0.47」になりますね。ちなみに単位はμfです。
詳しいことを書き出すと文字数が足りないので割愛しますが、473と書いてあるフィルムコンデンサを交換する場合、0.047μfの物を用意すれば良いということです。
また、モディファイの定番、LEDも交換してみました。タイトル画像にあるように、超輝高度の青LEDにしたので、視認性もかなり向上しました。LEDを交換しただけでかなりモディファイらしくなりましたね。
モディファイ終了。暴れん坊のファブトーンはどう変化したのか?
▲写真ではわかりにくいですが青LEDが輝いています。(画像7)
とりあえず今回のファブトーンのモディファイはここまでです。すべての電解コンデンサを交換した上、一部のフィルムコンデンサを交換、LEDの交換を施しました。
モディファイした結果、まずは「ノイズが激減」しました。今までは弾いていなくてもノイズがうるさく、ハッキリ言って使い物になりませんでした。それが多少音は出るものの、サーっという小さなホワイトノイズ程度に変わりました。
また、踏んでいない時のバイパス音にもかなり艶がでました。明らかにバイパス音の劣化が改善されています。これは他のモディファイ記事でもあったのですが、電解コンデンサの総交換が効いているのだと思われます。
そして音抜けも少しだけ良くなりました。特にリードプレイですね、ギターソロの太さが半端ではありません。
ウルトラハイゲインのエフェクターなので完全に抜ける音にはなりませんでしたが、実用範囲内になったと思います。かなり手間はかかりましたが、やって良かったと思いました。
By黄昏症候群
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