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ギターのシールドケーブルを自分で作ってみよう~低コストで高品質!

シールドを自分で作る、と言えば初心者の方は「なぜわざわざ?」と思われるかもしれません。

しかし、シールドが変わるだけでサウンドは大きく変化します。そこにこだわりたい、と考えるのはごく自然なことでしょう。

そこで、自分だけのこだわりの詰まったシールドケーブルを作ってみませんか?材料とハンダごてさえあれば誰でも簡単に自作することができます。

市販されているものよりも低コストで高品質なものが制作できる上、ハンダ付けの練習にもなるので、モディファイ入門にも最適です。

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自作シールドケーブルに必要な道具と材料について

高橋No64 02▲今回の制作に必要な道具と材料。通販で用意できる。(画像1)

自作に必要な道具は、「ハンダごて」と「ハンダ」です。これがなければ作業になりませんので必ず用意してください。ハンダごてに関しては、できるだけ「温度調整ができるモデル」が良いです。多少お値段が張りますが、買って後悔することはありません。

筆者はHAKKOというメーカーのFX-600というモデルを愛用しています。温度調整が可能で、仕上がりが非常に綺麗なのでオススメです。これから自作やモディファイに挑戦する方は、投資のつもりで上記のようなモデルを購入することをオススメします。

ハンダは正直言って何でも良いです。今回はオーディオ系の定番である「ケスター44」を用意しました。1m単位で150円程度ですので用意しておきましょう。

材料に関してですが
・カナレ製GS6 3m (540円程度)
・ストレートフォンコネクター 80×2 (160円程度)
・熱圧縮チューブ

上記の材料を用意しました。チューブはあまっていた物を使用、それ以外は通販で調達しました。

ご覧のようにカナレ製のシールドを700円程度で自作できることになります。今回は3mを用意しましたが、カットして1m×3にするなど、用途に応じて制作するのも良いでしょう。「自分が欲しい長さ」を用意できるのも、自作ならではです。

作業開始、皮膜を剥いてシールド線と芯線に分けよう

高橋No64 03▲皮膜を剥いた状態。金属製のシールド線が編み込まれている。(画像2)

高橋No64 04▲ベルデンのスピーカーケーブル、9497。こういったタイプのケーブルもある。(画像3)

高橋No64 05▲シールド線を指先でつまんでまとめた状態。(画像4)

高橋No64 06▲芯線を剥いた状態。傷つけないように作業をしたい。(画像5)

作業開始です。まずは第1皮膜を破っていきましょう。カナレ製のGS6はゴムのような皮膜が特徴です。カットで切り込みを入れて、丁寧にむいていきます。「ワイヤーストリッパー」という便利な道具あれば一瞬ですが、筆者は持っていないので地道に作業していきます。

剥き終わると、(画像2)のような状態になります。シールド線が編み物のようになっているのがわかりますでしょうか。それを「先が尖った物」でほぐしていきます。ちなみに筆者は壁に刺さっていた画鋲を使いました。

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また、今回の件とは少し違いますが、(画像3)のような最初から独立しているケーブルもあります。スピーカーケーブルでお馴染み、ベルデンの9497ですね。この場合、黒がシールド線、オレンジが芯線になります。GS6より作りやすいので、最初の練習に良いかもしれませんね。

さて、ほぐし終わったら指先でクリクリと1つにまとめていきます。(画像4)の状態になればOKです。このように塊になった状態で、コネクターにハンダ付けしていきます。方向は特に気にする必要はありません。

続いて芯線を剥いていきます。第1皮膜同様、カッターやワイヤーストリッパーで作業をしましょう。大事な線なので、傷つけないように丁寧に。コリコリと優しく作業すれば問題ないと思います。

(画像5)の状態になればOKです。「失敗した」と思ったら、先端を切り落としてもう一度最初からやってみましょう。

いよいよハンダ付け。芯線から作業をしていこう

高橋No64 07▲芯線をコネクター上部に、シールドを下部にハンダ付けしている。(画像6)

高橋No64 08▲熱圧縮チューブをつけた状態。ハンダごてで軽く撫でてあげよう。(画像7)

ここからが難関ですね。ハンダ付け作業に入っていきます。いきなりコネクターにハンダ付けするのではなく、「予備ハンダ」からやっていきます。

シールドと芯線をハンダごてで温め、ハンダを上から流して込んでいきます。「染み込んでいく」ように流れていきますので、強く押し付けたりするのはやめましょう。

(画像6)をご覧ください。コネクターの上部と下部にそれぞれハンダ付けしているのがわかると思います。上部が「芯線」、下部が「シールド線」といった具合です。この2箇所にも予備ハンダをしておきましょう。

ちなみに、筆者は芯線からハンダ付けをします。どちらかでも良いですが、個人的には上部から作業した方が良いですね。(画像6)のように線を上から押し付けて、予備ハンダ同士を溶かし合う感じで付けていきます。

続いて下部を。面積が広いのでやりやすいかと思います。それぞれが接触していないことを確認し、問題なければハンダ作業は終わりです。

最後に熱圧縮チューブをつけます。本来は(画像1)のように口径が大きい状態です。しかし、「熱を加えることで収縮する」特性を持っており、ハンダごてで撫でてあげると画像7のような状態になります。材質がゴムなので、絶縁のために使われます。

自作シールドケーブル完成。動作テストをしてみよう

高橋No64 09▲作業時間10分程度で完成。自分で作ったケーブルを使うのは気分がいい。(画像8)

もう1本のコネクターを同様にハンダ付けすれば完成です。接触不良がないか動作確認をしましょう。テスターで測るのがベストですが、なくても大丈夫です。コネクター部を捻って音に問題なさそうなら良いと思います。

はじめての自作、いかがったでしょうか。正規品を使うよりも何となく愛着が湧く気がしませんか?その技術さえあれば、たくさんのケーブルを作れる上、メンテナンスなどもできるようになります。

バンドメンバーに作ってあげるのも良いでしょう。あなただけのオリジナルケーブルで、素晴らしいサウンドを奏でてください。

By黄昏症候群

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