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ジェフ・ベックの流麗なプレイを真似しても無理?でも雰囲気だけは
先日、来日公演をおこなったジェフ・ベック。ギタリストにとっては憧れの存在ですが、ジェフ・ベックのプレイを完コピしようとしても相当な技術がないと無理があります。でもなんとか雰囲気を出したい人に聴いてほしい曲があるんです!
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3大ギタリストを輩出したヤードバーズのヒット曲といえば?
▲ヤードバーズの他のメンバーの名前知っていますか?僕は知りません。
1944年にロンドンで生まれたジェフ・ベック。2014年で70歳を迎えるんですね。それなのにあの鋭いプレイは驚異の一言。その腕前は若い頃からセッションミュージシャンとして鍛え上げられたものです。
20歳そこそこでプロとして活動し出したジェフ・ベックは、3大ギタリストが所属したことで知られるヤードバーズに加入しました。この頃のプレイを見てみると現在とはずいぶん違うスタイルのギタリストであることがわかります。
たとえばヒット曲「トレイン・ケプト・ア・ローリン」のヤードバーズでの演奏がYouTubeに残っていますので見てみましょう。かなり低めの位置にレスポールを構えて弾いています。ストラトキャスターを上段に構えるいまの格好とはかなり違います。
ただし音はさすがに個性を発揮しています。レスポールの毛羽立ったようなトレブリーな音で、イントロの列車が走り出す汽笛のような音を出していますが、このあたりの効果音的なギターの使い方は後のインスト路線のベースをすでに感じさせます。
当時のギタリストにありがちなブルースロック的なアプローチから徐々に逸脱していったのがジェフ・ベックのスタイルです。それはその後の活動でどんどん変化をしていくことからもわかります。
ロン・ウッドをベーシストにしちゃうなんてもったいない
▲なんというか、ロッドだけどうも女好きに見えてしまうのは偏見でしょうか。
ロッド・スチュアートをボーカリストに要した「ジェフ・ベック・グループ」ではロン・ウッドをベーシストで迎えるという、いまになって思えば贅沢な編成です。
アルバム『トゥルース』では「ユー・シュック・ミー」などのブルースを取り上げている反面、トラディショナル曲「グリーン・スリーブス」をカバーするなど、ジャンルにこだわらない姿勢をこの頃から感じさせます。
ジェフ・ベックのギターを真似したい人にはこの頃の演奏が一番親しみやすく、覚えやすいのではないかと思います。まだブルースフィーリングを残しているこの時代はコピーしやすいのでギターを持ちながら聴くことをおすすめします。
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ベック・ボガート&アピスのライブ盤はまさにギタリスト必聴です
▲ベック・ボガート&アピス時代はこれぞ70年代ロックなビジュアルも最高
その後、よりテクニカルなミュージシャンとのセッションを求めてティム・ボガード、カーマイン・アピスと結成したベック・ボガート&アピスではその唯我独尊的なギターテクが開花しています。
この時期の曲ではライブアルバム『B.B.Aライブ』から「ジェフズ・ブギー」をぜひ聴いてみて下さい。かなりギター弾きとして真似したくなる要素満点の、単純明快かつ難易度の高い曲です。
パターンの決まった3コードのリフと、ブレイク時にアドリブで弾くフレーズを考えるのがたまらなく楽しい、ギタリスト冥利に尽きる曲ですので、ジェフ・ベックのプレイを目指す上では避けては通れない一曲です。バンドでやれたら楽しいでしょうね。
1975年に発表された『ブロウ・バイ・ブロウ』ではついにインストゥルメンタル・アルバムを発表します。それにしてもこのアルバムの邦題『ギター殺人者の凱旋』って、現代だったら絶対つけられないですよね。それだけにインパクト大ですが。
これまでの作品と違い、フュージョン的なインストだけのアルバムなので、初期のジェフ・ベックが好きな人にとってはつまらなく思えそうですが、そんなことはありません!
ロック好きな人にも充分アピールする作品だからこそ大ヒットして今日にいたるまで名盤と言われているのです。
スティービー・ワンダーが書いた曲「哀しみの恋人達」ではイントロで「ボリューム奏法」を披露しています。ヴァン・ヘイレンが良くソロコーナーで見せるアレですね。とはいえ難しいことはやっていません。
ギターのボリュームを0にして、2弦13フレットを押さえつつ徐々にクオーターチョーキング気味に持ち上げながら右手小指を使ってボリュームを上げていけばなんとなく「哀しみ~」風に聴こえませんか?やってみて下さい。
その後のジェフ・ベックは1989年のアルバム『ギター・ショップ』でグラミー賞の最優秀ロック・インストゥルメンタル賞を受賞するなどしましたが、なぜかロカビリーのカバーアルバムを出してみたりします。
テクノやエレクトロサウンドを取り入れた『フー・エルス!』の衝撃はデカかった
▲それにしてもピックを使わないでどうしてあんな音を出せるのでしょうか?
10年の時を経てリリースされたアルバム『フー・エルス!』ではテクノ・エレクトロニカにアプローチする等、音楽シーンを鋭くキャッチしつつ、これまでもかなりの変貌ぶりを聴かせています。
かつてチャーが家に行った時にセッションをしていると、ギターを弾きながらどこかに行き、戻ってきたので「どこ行ってたの?」と聞くと「おしっこしてきた」と言われて驚いたというほど、恐るべきギター好きのジェフ・ベック。
これほどまでにギターを愛している男にそう簡単に近づこうなんて無理!でもなんとか雰囲気を出したい人は「トレイン・ケプト・ア・ローリン」、「ジェフズ・ブギー」、「哀しみの恋人達」の3曲だけは押さえておきましょう!
文・okamoto
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