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現行フェンダーを斬る!カスタムショップ製ヴィンテージレプリカの価値
自分で使ってみなければ、そのギターに対して正しい評価を下すことはできません。ギター関連の情報サイトをチェックしてみても、メーカーや雑誌のレビューをそのまま転載しただけ、といったものばかりでうんざりしてしまいます。
ギターマニアであるチリペッパー眞木が実際に所有し、弾いてきたギターについてリアルなレビューをしてみたいと思います。
ギターメーカーや大手楽器店がスポンサーとなっているギター雑誌には書けない本音の話です。
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現行フェンダーを斬る!
最初に取り上げたいのが現行のフェンダーです。当サイトでもヴィンテージを語ってきましたが、現行モデルにはそれほど触れていません。
筆者は多くの現行フェンダーを手にしてきました。定番のアメリカンスタンダードシリーズはもちろんのこと、カスタムショップのチームビルド、またマスタービルダーシリーズにまで手を出しています。
手にしてプレイしてみるとさまざまな一面が見えてきます。
スタンダードシリーズって実際のところ、どうなの?
2000年代、フェンダーのスタンダードシリーズは大きくスペックチェンジが行われました。そのなかでも筆者にもっとも大きな衝撃を与えたのが、2点支持タイプのトレモロユニットです。
従来の6点支持タイプのものと比較すると、格段にスムーズなアーミングが可能となるばかりでなく、チューニングの安定性もかなり向上しました。フローティングさせるための調整も簡単になりましたので、気分によってセッティングを気軽に変えることだってできます。
近年のスタンダードシリーズやデラックスシリーズに採用された2点支持ブリッジ。
ヴィンテージスタイルの6点支持タイプのブリッジ。
しかし、よいことばかりではありません。サウンドの面では70~80年代のモデルと比較するとソリッド感がかなり薄れています。ボディ全体が箱鳴りしているような感じで、フロントとセンターのハーフトーンなどでプレイしていると余計な倍音が気になってしまいます。
その原因はピックガードの下にありました。一つのボディでさまざまなピックアップレイアウトに対応するためなのか……、ピックアップ周りが大き目にザグられた仕様となっていました。
生産効率を上げるためだと思われます。この空洞が箱鳴りのような響きの原因でしょう。
このように大きくザグられているモデルも存在しています。
リアピックアップ単体で鳴らす場合などはこの響きがよい方に作用します。より太いサウンドを出すことが可能となっていますので一概に改悪であったとは言えません。
生産の効率化のためにサウンドに影響する部分に手を加えてしまうあたりがフェンダーらしいといいますか……、少し残念な気持ちになってしまいます。
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カスタムショップ製ストラトキャスターの価値は?
レギュラーラインはモダンスペックなものがメインとなっている一方で、カスタムショップではヴィンテージレプリカモデルが多く製作されています。
筆者が最初に手に入れたカスタムショップ製ギターは、チームビルドのストラトキャスターでした。定番の1960年代前半のレプリカで、サンバーストボディにスラブボードのローズ指板のタイプです。
このギターはさすがに前述のスタンダードシリーズのようにムダなザグリがあるわけでもなく、よくも悪くも「普通の」ストラトでした。
そもそもヴィンテージ仕様のストラトはいたるところにあふれています。
フェンダー系列でも廉価ブランドのフェンダージャパンやスクワイア、そしてレギュラーラインでも、メキシコ製のクラッシックシリーズ、アメリカンヴィンテージシリーズ、……。それぞれで各年代のレプリカモデルが存在しています。
レギュラーラインのアメリカンヴィンテージシリーズ。これでも十分な完成度を誇っています。
その最高峰にあたるのがこのカスタムショップのシリーズにあたる訳ですが……、その違いはどこにあるのでしょう?
本物のヴィンテージはどうだったの?
カスタムショップ製のレプリカモデルは、もちろん作りはとてもていねいになっていますし、指板のローズウッドの目も、とてもよくつまっていますので、より良質な材が使用されていることはまちがいありません。
本物のヴィンテージがそれほど良質な材で丁寧に製作されていたのか、といわれればそうではありません。
筆者は60年代前半のものを数本手にしてきましたが、目の粗いローズウッド指板のモデルもありました。綺麗なブックマッチになっていない2ピースアルダーボディの個体だってありました。
モノによってはポプラなどの、もはやまったく異なった材でボディが製作されているケースも多かったようです。
こうして考えてみると、近年のヴィンテージレプリカは高額になればなるほど、本来の姿からはかけはなれていっているのかもしれません。
ここまでさんざん否定してしまいましたが、ギターとしての完成度はとても高いもので、サウンドも「これこそストラトキャスターだ!」とうならせてくれるものでした。
最終的な出音がよければそれでいい……これが通常のギタリストの感覚なのかもしれません。筆者はマニアですのでいろいろと突っ込みたくなってしまいました。
現行フェンダーを斬る!そう豪語してしまいましたが、ストラトの話だけで終わってしまいました。
テレキャスターやジャガーなどほかのモデルはまたの機会に語らせていただきたいと思います。
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