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バンドマンのための音楽理論活用法~「あ!アイツだ」と言われるために

今日はちょっとしたノウハウを実践することで、皆が演奏中のあなたに注目してしまうようになるバンド演奏者のための音楽理論についてお話します。

実践的な内容なのでわかりやすく説明します。難しいと思う言葉は飛ばして読んでも大丈夫ですよ。

楽器を問わず人前で演奏していると、「更にかっこ良く演奏したい」「もっと人と違った演奏がしたい」という欲求が出てきます。

また「いったいアイツはどうやって上手くなったのだろう?」と思うことがあるかもしれません。実はあなたがそう考えるのはミュージシャンとして次の段階にステップアップしようとしている証拠です。

ミュージシャンとして「個性を表現する方法」を模索している状態なのですね。

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あれはお前のプレイだろう?

私がここでお伝えする実践的なバンドのための音楽理論は「個性を表現する方法」にほかなりません。

最終目標は、あなたの演奏を聞いただけで「あ!アイツだ」と気づかれるようになり、バンド仲間やファンがあなたを振り返るような演奏ができるようになることです。

ですからぜひバンドをやっているあなたに参考にして欲しいと思っています。

これはまだ私がアメリカで活動していた頃、ピアノからベースに転向した時の経験から身につけた方法です。

小さな頃から学んでいたピアノとは違い、20歳になって始めたベースで、なるべく早く仕事を取るために、最短で効率的に上達するために、当時学習していたジャズのアレンジやクラシックのコンチェルトの作曲法から必死で自分に合う表現方法を探しだしました。

私が演奏した、たった数十秒のラジオのジングルを聞いた知り合いのギタリストが電話をかけてきて「あれはお前だろう?すぐにわかったよ」と言ってくれた時には上手くいったと確信しました。

コードスケールを利用する

ではどうしたら、誰が見ても「カッコイイ」と思うような、また「他の人と違う」と思われるような演奏が出来るのでしょうか。

もちろん好きな曲を覚えたり、弾けないフレーズを何度も練習するのはとても良いことですが、それだけではみんなに一目置かれ、知らない人からもセッションに参加して欲しいとお願いされるまでにはかなり時間が必要です。

そこで第一に実践して欲しいのは、コードのスケール感をきっちり出して、他人には無い強力な表現力を身に付ける方法です。

意外に思うかもしれませんがバンドの構成楽器がいくつあっても、実際に出している音はみんな大抵コードの構成音です。しかしそれでは全体的に色合いの少ない平坦な演奏という印象になってしまいます。Rockの場合は時にこの傾向があります。

ここでは理論の勉強ではなく、アイディアを自分の演奏に活かすという気持ちで効率的にステップアップしましょう。

画像2

まずはセブンス(7th)を演奏する

まずは7thの音を使って演奏する方法を解説します。次の楽譜は7thを取り入れたごくシンプルなフレーズです。

次の画像をご覧ください。キーはAm、バッキングギターはシンプルにルートと5thのパワーコードを、ベースはルートを弾いているものです。そして一番上の「Guitar」のパートにあなたに学んで欲しい演奏法を盛り込んでいます。

画像3

ここのバッキングで演奏されているのは7thコードではありません。

FはFmaj7の省略形であり、GはG7の省略形なので積極的に7thの音を演奏することでコード感が豊かになり、一気に色合いが加わります。

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FコードではEの音、GコードではFが7thの音になります。最初の例では7thの音はほぼ経過音程度に使われていますが、次の様に和音としてしっかり演奏することも可能です。

画像4

ここでは2拍で長く7thを演奏していますね。このようにたとえ「Fmaj7」や「G7」と表記がなくても演奏者は自由に7thコードを演奏することか出来るのだということを覚えておいてください。

これを専門用語で言うと、コードのテンションを演奏するということになります。

コードの性格の違いをはっきり聴かせる

次は3rdと11thを使った例です。コードの3rdとはFコードの場合はAの音、Gコードの場合はBの音のことで、コードの性格を決める大切な音です。Rockの場合はこの3rdの音を省略することが多くあります。

それは多くの場合、疾走感を出すためであったり、また曲のメジャー、マイナーをなるべくはっきりさせないことでミステリアスな雰囲気であったり、ブルージーな雰囲気にするためにそうされています。

だからこそ曲の一部やソロパートで3rdをちょっと演奏すると、平坦気味に感じられた曲にもいきなり表情が現れたり、彩りが豊かになったりします。それでは例を見てください。

画像5

FのコードとGのコードではそれぞれ3rdの次の音の位置が違うのが分かるでしょうか?

実際に演奏すればすぐに分かりますが、FとGではコードのルート音から4番目の音11thの間隔に違いがあります。KeyがAmの場合、FはGよりルートのFと11thのBまでの間隔が半音多くなります。

このような「コードの違い」を意識して聞かせることで、演奏に深みが出ます。各コードの3rd(3つ目の音)と11th(4つ目の音)の音を演奏することで、コードの性格の違いをはっきりと表現するようにしましょう。

今回はコードの3rdと7thの音を積極的に演奏することでコードやスケールの性格や表情を豊かに伝える方法についてお伝えしました。

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