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レディオヘッドがカバーした男性アーティスト~なぜその曲は選ばれた?
レディオヘッドのバンド名の由来はトーキング・ヘッズの1986年に発売されたアルバム「トゥルー・ストーリーズ」に収録されている曲名です。トーキング・ヘッズ後期の、解散への階段を下り始めたころの作品でした。「トゥルー・ストーリーズ」はデヴィッド・バーンによって同タイトルの映画も制作されました。
レディオヘッドのメンバーはその年代的にも、ニュー・ウェイヴやポストパンク、シューゲイザー、オルタナティブなどのジャンルに分類されるような音楽に影響をうけています。もちろん、カバー曲にもそれが反映されています。
好きでもない曲を、たとえ遊びだとしても、後に残ってしまうような演奏なんてしませんからね。
そういう観点から、レディオヘッドがカバーした曲を、何曲か選んでみました。
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「シナモン・ガール」ニール・ヤング
ニール・ヤング
「シナモン・ガール」は1969年に発売された2枚目のソロ・アルバム「ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース」の1曲目に収録されています。
レディオヘッドがカバーしたミュージシャンで一番多いのがニール・ヤングです。他には、同じく2枚目からの「ダウン・バイ・ザ・リヴァー」、名盤「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」の1曲目「テル・ミー・ホワイ」、アルバム「オン・ザ・ビーチ」から同タイトル曲。
トム・ヨーク名義では「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」もやっています。やはり、ここはグランジの父ともいえるニール・ヤングへの敬意というところでしょうか。
「シナモン・ガール」は、かなり原曲に忠実です。キャッチーなリフが繰り返される3分ほどの短い曲なのですが、テンポも、スマッシング・パンプキンズがカバーするよりは遅めで、アルバム盤とほぼ同じくらいでした。意外にも、トム・ヨークの声質がハマっています。
「セレモニー」ジョイ・ディヴィジョン
ジョイ・ディヴィジョン
「セレモニー」は1981年、ニュー・オーダー1stシングルです。あえて、ジョイ・ディヴィジョン名義になっています。
1981年、イアン・カーティスの死後に発表された「スティル」(未発表テイクやライブ音源を集めたコンピレーションアルバム)にバーミンガム大学で行われたライブ・バージョンのジョイ・ディヴィジョン「セレモニー」が収録されています。
こちらは、ほんの少しだけテンポが速めです。演奏の上手さに関してはレディオヘッドのほうが上でしょう。ジョイ・ディヴィジョン(ニュー・オーダー)は楽器のテクニックうんぬんで売っているバンドではないので、まあ、当然といえば当然なのですが。
トム・ヨークはライブ盤のイアン・カーティスの声に似せるためか、マイクを両手で覆い、こもった声にしています。ボーカルとしては絶対にやってはいけないことなのですが、こういうこだわりに原曲への愛情を感じます。ジョイ・ディヴィジョン名義としたことに納得の仕上がりです。
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ほかに、アトムス・フォー・ピースで、ジョイ・ディヴィジョンの超名曲「ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート」もカバーしています。
これは低音域が苦しいトム・ヨークにはキツイです。多くのミュージシャンにカバーされている曲ですが、やはり、キーを上げたりして、ごまかしています。「ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート」はイアン・カーティスのためだけにある因縁めいた曲なのでしょうか。
「ショット・バイ・ボース・サイドス」(Shot By Both Sides)」マガジン
マガジンのボーカル ハワード・ディヴォート
「ショット・バイ・ボース・サイドス」(Shot By Both Sides)」は1978年、マガジンの1stアルバム「リアルライフ(Real Life)」の先行シングルでした。
マガジンは、バズコックスを脱退したハワード・ディヴォートが結成した ポストパンクのバンドです。商業的には成功しませんでしたが、アーティストや批評家には卓越したテクニックと耽美的な世界観を認められていました。ミュージシャンズ・ミュージシャンというやつでしょうか。
このバンドの曲を選んだのはジョニー・グリーンウッドではないかと思っています。
「ジョニー、若い頃、マガジンの曲を、ジョン・マッギオーク(ジョン・マクガフ)のギターを、コピーしてたでしょ」という感じなのです。強めのピッキングや曲に対するフレーズの選び方など、マガジンとレディオヘッドを比較すると、思わずニヤリとしてしまいます。
4枚のスタジオ・アルバムはリマスター版が再発売されています。ライブ盤も「プレイ+(Play+)」として2枚組で発売されました。2009年には再結成ライブを、そして2011年に30年ぶりのニューアルバム「No Thyself」(ノー・ザイセルフ?)を出しました。
気持ち悪さ(ホメ言葉)は健在でした。タイトルにクエスチョンマークをつけたのは日本盤がないからです。これはとても残念なことです。
レディオヘッドにカバーして欲しい男性アーティストと曲
トーキング・ヘッズ
これらの他にカバーしているのは、ザ・スミス、エルビス・コステロ、オアシスなどがあります。最後に書いたオアシスは「え?」という感じがしないわけでもないですが。
個人的にカバーして欲しいのは…。
まず、トーキング・ヘッズ。と言いたいところなんですが「これ」という曲が見当たりません。選ぶとしたら1stアルバムの「サイコ・キラー’77」からしかないと思うんですけど。ブライアン・イーノがプロデュースした2nd以降、違う方向に走ってしまいましたので、適当な曲が思いつきません。
ということで…。
ピクシーズ。どの曲でもいいです。というか、なぜ、カバーしてないのか不思議なくらいです。R.E.M.も同様です。ライブのMCでトム・ヨークが「ピクシーズとR.E.M.で、ぼくの人生が変わった」とか言っているのに。おそらく、スタジオの肩ならしには絶対やっていると妄想しています。
ジャパン。それも初期。1stアルバムから「 奇しい絆 (The Unconventional) 」。これもまた変な邦題がついてます。ジョニー・グリーンウッドにはギターを持たずに、キーボードを、エフェクト・ラックのツマミをぐりぐりと回していてもらいたいです。
ザ・フォール。「ヒット・ザ・ノース(Hit the North)」あたりで。少し、トム・ヨークの歌い方と、マーク・E・スミスの歌い方?には違いがありすぎてミスマッチかもしれません。でも、そのミスマッチ感が良いかなと思います。
以上、完全に個人的な趣味の選曲でした。
by yosh.ash
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