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モータウンサウンドが現代ポップスの生みの親だって知ってました?
「モータウンサウンド」という言葉を聞いたことはありますか?簡単に言うと古き良きブラックミュージックです。現在の日本で流行っているポップスの中にそのエッセンスはたっぷり入っていますから、知らないうちにあなたも聴いているんですよ!?
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デトロイトといえばロックシティ、キッス!ではないんですよこれが
▲デトロイトメタルシティなんて漫画もありましたね。
モータウンレコードは、アメリカ・デトロイトで生まれたレコードレーベルです。デトロイトといえば自動車産業で世界的に有名ですよね。
その土地に根差した名称、ということでモ-タータウンを省略してモータウンとなったそうです。意外と単純な付け方だったんですね。
1959年にベリー・ゴーディ・ジュニアにより設立されて以降、ソウルミュージックやブラックミュージックの名レーベルとしてひとつの時代を創り上げました。黒人音楽好きなら必ず聴いたことがあるはずです。
主な音楽的特徴としては、アメリカの成熟しつつあった音楽業界においてセールスをあげていくことを意識して、ブルースやR&Bといったルーツ音楽をかなりポップに仕上げています。
代表的なアーティストとしてはダイアナ・ロス&スプリームス、スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ、テンプターズ、スティービーワンダー、ジャクソン5、そしてライオネル・リッチーが在籍したことで有名なコモドアーズなどがあげられます。
ダイアナ・ロス&スプリームスの曲はいつ聴いてもウキウキしますよね
▲ダイアナさん、ちょっと濃いですね。怖い…
サウンドの特徴はやはりリズムにあります。たとえばダイアナ・ロス&スプリームスの代表的な大ヒットナンバー「ユー・キャント・ハリー・ラブ(恋はあせらず)」は典型的なモータウンサウンドとして親しまれています。
言葉であらわすと「デッデッデ~、デッデッデデ~」といった感じのベースラインと「ズンチャン、ズズチャン」という2拍4泊にアクセントのあるドラムのビートです。
言葉でリズムを伝えるのは難しいですが、8ビートのロックよりも弾んだリズム、わりと早く急かされるようなテンポ、しかし16ビートではないという、ロックとファンクの中間と言えるかもしれません。
つまるところモータウンサウンドイコールR&Bということです。もちろん今のオシャレなボトムのみで歌われるようなR&Bとは違うクラシックなものです。
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日本でもこのサウンドを取り入れているミュージシャンは昔から多く存在します。有名なところでしたら、サザンオールスターズの桑田佳祐です。
初めてのソロアルバム「KEISUKE KUWATA」に収録され、桑田自身初のソロシングルとしてもヒットした「悲しい気持ち」は典型的なモータウンサウンドでした。
アイドルからビッグなバンドまでJ-POPへの浸透度は昔からはかり知れません
▲ジャクソン5だって日本音楽界に与えたものは多大です。
発売当時、同時期にアルバムの中でモータウンサウンドにチャレンジしたというチューブが、雑誌のインタビューで「桑田さんに先を越された」ともらしていたのを覚えています。それだけ魅力的なサウンドなんですよね。
他にもJ-POPにおける影響力は大きく、特にアイドルソングにおいては古くはおニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」「じゃあね」をはじめヒットさせるためのフォーマットになっている感すらあります。
有名な広末涼子のデビュー曲「MajiでKoiする5秒前」ではイントロと歌い出しの「1、2、ワンツースリーフォー!」の部分から特に古き良き音楽の雰囲気をそのまま使っているように感じます。
作詞・作曲・プロデュースを手掛けた竹内まりやのヒット狙いの確信犯的仕事です。さすがわかってますね。山下達郎が作っていたらもっとマニアックだったかもしれません。
アイドルでは真野恵里菜の「世界はサマー・パーティ」はイントロのベースラインがモロです。これはパクリと言われてしまえばその通りなんですが、このフォーマットでオリジナリティを出すのがアイドルソングですから悪くはありません。
マーティー・フリードマンも指摘する日本の音楽との親和性
▲メガデス時代からは考えられない程J-POP通なマーティー。
この曲も相当モータウン色が強いですし、歌う内容も可愛らしい恋愛というところも、かつてのスープリームスあたりの影響が強いのかもしれません。
かつてマーティ・フリードマンが雑誌で「ジャニーズは日本のモータウンだ」との自説を展開していましたが、一聴すればわかる特徴あるサウンドとグループごとに個性があることが似ているとのことでした。なるほど、言われてみればその通りです。
もっと知りたいあなたには「ドリームガールズ」という映画をおすすめします。ダイアナ・ロス&スプリームスがモデルになっており、ビヨンセが熱演しています。こうした歴史があるからこそ、今のJ-POPいや世界のポップスが存在しているということですね。
あなたもぜひ身近にある曲の中から音楽の歴史をさがし出してみて下さい。
文・okamoto
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