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三味線でレッド・ツェッペリンを演奏!?ハードな日本の心を歌う演歌歌手
日本の心、演歌。伝統芸能ともいえるメロディ・演奏の“型”がありますが、その殻をブチ破り海外のポップスやロック、J-POPを取り入れるファンキーな歌い手さんが増えているんです。レッド・ツェッペリンやマーティー・フリードマンが日本の心を変えた!?
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アイドル時代とは180度違うハードロックを演奏!?
▲本人たちはどう考えても民謡と交わることなどないでしょうけど。
もっともハードに日本の心を歌っているのは誰か?その答えは長山洋子です。どうしてかって?なんとレッド・ツェッペリンのような演奏を三味線でしているんです!ところで彼女はどんな歌手なのかご存じでしょうか?
1968年生まれ東京都大田区出身。(2014年現在46歳)1980年代、アイドル歌手としてデビューし、ショッキング・ブルー、バナナラマのカバー「ヴィーナス」でベストテン入りするなどヒットを飛ばして一躍人気歌手になりました。
ところが1993年に「演歌元年」をキャッチフレーズに転身。演歌デビュー曲「蜩-ひぐらし-」は大ヒットして初の紅白歌合戦出場を果たしました。
突然の転身に当時は驚きましたが、実は彼女は元々幼い頃から民謡を習っており、演歌歌手としてデビューする予定だったんです。しかし16歳の少女にはまだ早いということでアイドルになったんです。アイドル歌手全盛期であったことが原因です。
津軽三味線・澤田流の名取でもあるなど、三味線プレイヤーとしては一流の彼女の演奏スタイルが注目された曲があるんです。普通座って弾く三味線をギタリストのように“立ち弾き”する「じょんから女節」がロングヒット。津軽三味線の固定概念を打ち破りました。
ジョン・ボーナムもびっくりの「ハートブレイカー風」のアレンジ
▲ジョン・ボーナムの迫力をロック以外で再現しようなんてことは無理ですが。
そしてそのスタイルが極まった曲が2011年にリリースした「博多山笠女節」です。なんとこの曲、レッド・ツェッペリンの『Ⅱ』に収録された代表曲のひとつ「ハートブレイカー」のリフにそっくりなハードなイントロから始まるのです。
“立ち弾き”で繰り出される三味線によるリフを初めて聴いた時はズッコケましたが、よく聴くと相当カッコいい!曲のテーマは博多祇園山笠の男たちの勇姿を見守る女心を綴ったもの。
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作曲はかつてレコード大賞を獲得した「天使の誘惑」を歌った歌手の黛ジュン。この曲が作家デビューです。アレンジまで関わっているかはわかりませんが。どおりで普通の演歌になっていないわけです。
キャッチフレーズは「衝撃!三味線立ち引きロック演歌」というだけあり、作り手側もかなり意識して作ったんでしょうね。
こういう活動が功を奏したのか(?)長山洋子は2009年に外国人男性と結婚。現在、本名はスミス洋子さんになっています。なんだかカッコいいですね!
マーティー・フリードマンがもたらした音楽シーンへの幅広い影響!?
▲毎年必ずと言っていいほど、さまざまなコラボで驚かせてくれるマーティー。
J-ロックとのコラボレーションを積極的におこなっている歌手もいます。石川さゆりはシングル「暗夜の心中立て」の作詞作曲・プロデュースを手掛けたのはなんと椎名林檎です。
まさに椎名林檎の世界が全開の楽曲にプラスして石川さゆりの演歌の女王っぷりが味わえるエモーショナルな歌唱がハマっている素晴らしいコラボレーションです。どちらも“情念の女”ですから組み合わせの妙ですね。
石川はこれまでにも奥田民生やくるりの岸田とコラボしていますので、もはやJ-POPの演歌部門かのように思えてきます。さらにアルバム『X-CrossII-』にはなんとGLAYのTAKURO、森山直太朗ら豪華メンバーが参加して話題になっています。
紅白歌合戦ではマーティー・フリードマンとの共演も見せてくれましたし、本人もポップス・ロックに理解がある方なのでしょう。今後の活動にも注目が集まります。もしかしてロックフェスに出てきたりするかも!?
ところでマーティー・フリードマンとの共演を見せた歌手は他にもいます。八代亜紀は2013年に埼玉・さいたまスーパーアリーナでおこなわれたメタルフェス「ラウドパーク」にサプライズ登場しました。
メガデス時代のファンはどう思っているのでしょうか?
▲メガデス時代の曲や演奏を知らない人も増えてきたようです。
マーティー率いるメタルクローンXに出演した彼女は代表曲「雨の慕情」をシンギング!さらにマーティーが作曲した「MU-JO」をメタルアレンジで披露しました。イベント2日目のトップバッターとして集まったファンをおおいに刺激してくれました。
最近では小西康陽をプロデュースに迎えてジャズのアルバムをリリースしたり自分の世界を広めようと努力している様子が伺えますね。
こうした歌手の活動を知る度にメタルやハードロックのサウンドと演歌の暗いパッションに満ちた世界の親和性が高いことがよくわかります。“コブシ”はロックと同じエネルギーがあるんですね。
文・okamoto
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