インドネシア人は手を使って食事をする?~いえ、それは昔の話です
インドネシアでは食事の方法として箸やフォークを使わず、手を使って食べるという食文化があります。左手はトイレの洗浄時に使用するため「不浄の手」といわれており、お米でも魚でも右手だけを使って器用に口に運びます。
ですが、ごはんは熱いし食べ物はぐちゃぐちゃになるしで酷いことになりました。でもインドネシア人は小さな頃から慣れていますので、どんなに複雑な構造の食べ物でもお手の物です。
スプーンとフォークは普通に出てきます
しかし経済発展に伴い近年では手で食べるのはローカルなワルン(インドネシアの食堂)くらいであり、観光客が集まるような小綺麗なレストランやカフェでは逆に手を使って食べている人は誰もおらず、白い目で見られてしまうこともあるのです。
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「インドネシアでは右手で食事をする」というのは、あくまでガイドブックや一般論でいわれていることで、よほど奥地のお店に行かない限り、どんなに安いワルンでも必ずスプーンとフォークが添えられています。
テーブルにはスプーンやフォークが入った容器が用意されていることもありますし、中にはきちんとビニール袋に包装されて渡してくれるところもあります。
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一般家庭でも手では食べません
これはお店だけかと思えば一般家庭でも同じなんです。あるインドネシア人の家族の食事会にお邪魔したところ、お皿に食事とスプーンを乗せられた状態で手渡されました。
インドネシアの料理は韓国料理や中華料理のように大皿に大量のおかずが乗っており、そこから自分の好きなものを好きなだけ取り分けるスタイルが主流です。
しかしここでも日本の鍋のようにそれぞれの箸やスプーンでつつくわけではなく、それぞれのお皿に取り分け用のスプーンも必ず用意されており、まるでビュッフェのようなものなのです。
そしてまた別のインドネシア人の友人宅に遊びに行くと、丁度ごはんを作っている最中でした。しばらくして出てきたものはインドネシア人らしくナシゴレン(チャーハン)、少量のお肉、そしてそこにはちょこんと添えられたスプーンがありました。
たしかに彼と外出先で一緒にご飯を食べても、一度として手で食べているのを見たことがありません。思い切ってその疑問をぶつけてみると、「手で食べるなんて古いよ」と鼻で笑われてしまいました。
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