東南アジアで働く現地スタッフは必ずお互いの給料と賞与を見せ合う
東南アジアで働く現地スタッフの共通点が一つあります。
それは、スタッフ同士が給与明細を見せ合うのです。
自分の同期や同僚がどのくらい貰っているのか。ひいきされて、自分より多く貰っているのではないか。
賞与は公平かつ平等に貰えているかなどを東南アジアの現地のスタッフはいつも気にしています。
同じ仕事をしているのに、なぜ給料が違う?
これは現地の日本人管理者悩みの種でもあり、時には大きな問題に発展することもあります。
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例えばスタッフの一人Aさんは優秀なため昇給しましたが、もう一人のスタッフBさんは現状維持。すると、Aさんの給与明細を見たBさんは、日本人管理者に猛抗議をすることでしょう。
「なぜ自分よりAさんの方が給料が多いのか」
「Aさんはひいきされている」
「同じ仕事をしているのに、自分の方が給料が安いなんて納得できない」
と言ったクレームをしてきます。
新興国では企業で社員として働く概念がない
日本人であれば、自分よりもAさんの方が優秀だった。あるいは、Aさんの方が、より売り上げを上げていたから、自分も頑張らないと、と考えるかと思います。
しかし、東南アジア諸国のスタッフはそうは考えません。同じ会社で同じ業務に就いているのであれば、同じ金額を貰って当然と考えがちです。
新興国では企業で社員として働き、対価、報酬として給料を貰うという概念がまだありません。
故に、このような反発を招くことが常にあります。仮に管理者が、スタッフに「誰にも給料明細は見せないでくれ」と指示したとしても、それは寝耳に水。必ず見せ合うこととなります。
「インセンティブ制度を導入するなら、その金額をしっかりと明示すること」
この問題の解決方法としては、「給与体系を明確にすること」、及び「インセンティブ制度を導入するなら、その金額をしっかりと明示すること」が考えられます。
インセンティブであれば、一件約定するごとに利益の○%を給与に還元する、などといったことを書面にする必要があります。
また、社員から反発があった際は、Aさんが昇給した理由、Bさんが昇給できなかった原因を明確に伝え、納得してもらうまで話し合う必要があります。
そういった社員との関係作りも、海外で働くには大切なスキルとなります。
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