東南アジアは癒着が蔓延しています~購買をスタッフに任せるのはNG
東南アジアに進出した日系企業が、揃って頭を抱えている問題があります。それが「癒着」です。
ローカル企業から商材を仕入れたり、備品を購入する際は、購買部が担当します。
小さな事務所では購買部がないところもありますが、現地スタッフに仕入れを任せることはあるでしょう。癒着はそのときに発生します。
こんなふうに癒着が発生します
例えば、商材を仕入れる際は、仕入れ業者の選定からはじめますが、ローカル企業から仕入れる場合は日本人は交渉できませんね。
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そこでローカルスタッフに任せることになります。癒着が発生するのはこのとき。
ありがちな癒着の事例は主に2つ。
1つは、仕入れの担当スタッフが、自分の身内が経営している会社から仕入れることです。
仕入先は複数者から合い見積もりをとって、最安値の業者に決めることが定番です。ここでスタッフが見積もりを操作して、身内の会社を仕入先に選ぶことが多々あります。
こちらでは確かめることができないので、日本人管理者がつねに頭を抱えている問題です。
もう1つは、スタッフが業者からマージンを受け取っていることです。
「うちから仕入れてくれたら、仕入れ金額の○%を支払うよ」と言われ、マージンを懐に隠します。
実はこれが一番多いケース。
スタッフの癒着の解決策はどうすればいい?
解決策としては、購買関連は都度通訳を同行させて日本人に任せることです。
毎年業者を変える方法もありますが、優良業者とは長く付き合いたいということもあるので、なかなか難しいです。
「自分の働いている会社に限って、そんなことはないよ」
「そんな悪巧みをする従業員は、うちにはいないよ」
と言う企業に限って、癒着が発生しているものです。
日本人管理者は、彼らの本音を知りませんし、彼らは悪びた様子なく、素知らぬ振りで不正を行います。
もちろん従業員を信じることも大切ですが、その根拠がない以上、しっかりと彼らを監視、管理するのも日本人管理者としての職務と言えるでしょう。
ちなみに不正が発覚した場合は、仕入れ業者と契約を切るとともに、当該スタッフをクビにしたりと、迅速な対応も重要です。
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