日本でも有名なベトちゃんドクちゃん
ベトナム戦争の詳しい概要を知らなくとも「ベトちゃんドクちゃん」というベトナム人は聞いたことがあるのではないでしょうか。
私も小学校の授業でパネルを見て学習したのを覚えています。
ベトちゃんドクちゃんは結合双生児と呼ばれる双子の奇形児です。
アメリカが投下した化学兵器
ベトナム戦争ではアメリカが投下した化学兵器により、多くの奇形児が生まれてしまいました。
アメリカが使用した爆弾は「枯葉剤」と呼ばれ、これは除草剤にも使われるダイオキシンの一種です。
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枯葉剤により被害を受けたのは何もベトちゃんドクちゃんだけではありません。何万人という被爆者がでたのです。
日本人4名が「Tu DU病院」で分離手術
ベトちゃんドクちゃんは日本で瞬く間に話題となり、日本赤十字が積極的に支援しました。
また、当時ベトナムでは医療技術が発達していなかったため、重要な手術は日本で行ったほか、分離手術はベトナム人を含めた日本人4名が執刀にあたりました。
手術は無事終了しましたが、2007年にベトちゃんは死去しております。
ドクちゃんは現在では結婚して、男女の双子を持つ父親として幸せな生活をおくっています。
ホーチミン中心1区にはファングーラオと呼ばれるバックパッカー街があります。その近くには分離手術を行った「Tu DU病院」がございます。
ベトナムで最も信頼できる産婦人科病院のため、ベトナム全土から遥々出産にやってくるベトナム人で毎日ごった返しています。
中に入ることは躊躇われますが、外観を見物する分には問題ないので、興味ある方にはおすすめします。
戦争証跡博物館
ホーチミンには「戦争証跡博物館」と呼ばれるベトナム戦争を題材にした博物館があります。
こちらには枯葉剤に被爆して生まれた奇形児の写真が、パネルで紹介されています。
奇形児が誕生したのは何もベトナム人だけではなく、投下したアメリカ軍も同様でした。
パネルの中には枯葉剤により誕生した、腕のないアメリカ人少女の写真も痛ましく残っております。
すべての奇形児が枯葉剤が原因かは定かではありませんが、依然としてベトナムには多くの奇形児の方々が貧困層として生活している事実も覚えておきましょう。
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