「教師の日」に生徒から花束をもらう幸せなベトナムの先生
ベトナムは仏教大国です。
人口の約8割のベトナム人は仏教徒と言われています。
そして仏教国は日本でもそうですが、往々にして儒教の精神も重んじている傾向にあります。
20代の人が10代の学生に席を譲られる?
儒教の中には「年上を尊敬する精神」があり、それは日本でもある程度は浸透しているのかなと思います。
ベトナムでローカルバスに乗ったとき、筆者はまだ20代にも関わらず、10代の学生に席を譲られた経験があります。
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お年寄りがバス車内で立っていることはまずありえなく、旅行者と言えども知らんフリして座っているものならば、バスのスタッフがやってきて、「席を譲れ!」と怒られてしまうことでしょう。
教師は聖職者
そして、ベトナム人はお年寄りと同様に教師に対しても常に尊敬の念を抱いていなければなりません。
日本でもかつて教師は聖職者と言われていたように、ここベトナムでも同じです。
ベトナムでは1年に数回「教師の日」と呼ばれる祭日があります。※祝日ではありません。
この日は日頃の感謝を込めて、生徒が教師に花束やカードを贈ります。
教師の日がやってくる数日前から通り沿いには花を売る露店が出没をはじめ、中には学生が露店を開いている光景もうかがうことができます。
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プレゼントといえば花束があたりまえ
ベトナムでは感謝の意を込めるプレゼントによく花束が利用されます。
旧正月、誕生日、女性の日といった祭日では決まって公園で花市が開かれ、学生から大人まで花束を購入していきます。
日本人の感覚からすると、「アクセサリーとか財布とかのプレゼントの方が喜ばれるのでは?」と考えがちですね。
しかし、ベトナム人の学生は大人に渡せるほどのプレゼントを買うお金を持ち合わせていません。
大学生であってもアルバイトは日給400円程度で、月のバイト代は1万円から1万5千円程度が一般的です。
また、花束は古くから伝わる伝統、文化のようなものなので、それを壊したくないという精神も働いていることかと思います。
ベトナム滞在中、通りで花束を買う白いアオザイ姿の女性や男性を見かけたら、教師の日が近づいてきているということです。
日本人にとってはふと懐かしく感じられる光景かと思います。
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