ベトナムのカオダイ教と呼ばれる新興宗教
ベトナムは仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教といった世界に広く分布する宗教の他に、独自に発展した新興宗教もあります。
中でも一際目立つのが「カオダイ教」と呼ばれる宗教です。
300万人の信者を抱える宗教に成長
現在では南部を中心に約300万人の信者を抱える宗教と成長しています。総本山は南部タイニンと呼ばれる山岳方面です。
ベトナム人と呼ばれるキン族の他、チャム族、クメール族、ホア族といった少数民族も少ないながら点在しているのが特徴です。
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現在では一般家庭の血筋を辿ると親戚の誰かがカオダイ教徒と言われるほど南部を中心に根付いている宗教ですが、その歴史は新しく設立されてから100年足らずです。
カオダイ教の2つの特徴
カオダイ教の特徴は2つ。1つはカオダイのシンボルマークです。
「カオダイの眼」、「天眼」とも言われている大きな瞳は一見の価値があります。
本山には球体に描かれている天眼を見学することができ、不気味な雰囲気を漂わせています。
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もう1つの特徴はカオダイ教徒が崇めている聖人や使徒です。
仏教、儒教、キリスト教、イスラム教、道教の要素が混じっており、釈迦やキリスト、ムハンマドをはじめ、ソクラテス、ユーゴー、太上老君など著名人や御伽噺の登場人物の名もあります。
このように異彩を放つ宗教ですが、ベトナム人の多くは彼らに親しみを感じ、受け入れている様子がうかがえます。
仏教徒の方々にカオダイ教に関して訊いても悪い噂はなく、現在では一つの宗教として幅広く認められている様子です。
礼拝の現場に立ち会うことも可能
このカオダイ教の総本山があるタイニンは観光地化されていて、旅行のオプショナルツアーで参加することもできます。
当然総本山も見学することができますので、物珍しさに訪れてみることもおすすめです。
総本山では1日4度の礼拝があるため、時間を合わせれば礼拝の現場に立ち会うことも可能です。
壁だけではなく天井や柱にも模様をあしらっているので、そちらにも注目してください。
カオダイ教のあるタイニン省はカンボジアと国境を接しているため、陸路でカンボジアへ行かれる方も道中立ち寄れる観光スポットと言えます。
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