ミーソン遺跡~チャンパ王国の聖域として知られるベトナムの世界遺産
1999年にホイアンと同じく世界遺産に登録された「ミーソン遺跡」。
かつて2世紀から19世紀初頭まで栄えていた海洋国家「チャンパ王国」の聖域として知られています。
ミーソン遺跡までは険しい山道を走りますので、ツアーバスを利用するのがおすすめです。ダナン、もしくはホイアンからは日帰りツアーが毎日催行されています。
いまだ発掘段階のミーソン遺跡
ミーソン遺跡は2013年の現在においてもいまだ発掘段階で、毎年一般公開される範囲が広くなっています。
チャンパ王国は他のベトナムのエリアとは隔てられた独立王国として栄えていたため、文化、言語、風習すべてが異なるのが特徴です。
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現存する少数民族のチャム族は、チャンパ王国の子孫とされているのが定説ですが、それを裏付ける証拠はまだありません。
その理由の1つに挙げられるのが言語と歴史を伝える習慣の違いです。チャム族を研究する学者はまだまだ少なく、なおかつチャム語に精通している研究者はさらに少ないのが原因です。
また、歴史を伝える碑文、書物なども少なく、いまだチャンパ王国の全貌は明らかになっていないのが現状です。
チャンパ王国の時代背景がわかる重要な遺跡
その中でミーソン遺跡はチャンパ王国の時代背景を映し出す、とても重要な遺跡群となります。
ミーソン遺跡は敷地が非常に広いため、いくつかのブロックに分けられています。道中は迷わないように標識に従って行動しましょう。
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また入口付近には特設ステージが設けられていて、定期的にチャム族に伝わる伝統舞踊が披露されます。
チャンパ王国はヒンドゥー教シヴァ派を信仰し、ミーソン遺跡からはシヴァやパールバティー、ガネーシャ、ガルーダの石像や彫刻が多数発掘されています。
ミーソン遺跡で発掘された遺産は、主にダナン市中心にある「チャム彫刻博物館」に展示されています。ミーソン遺跡に出かける前に、こちらで事前知識を蓄えておくことがおすすめです。
チャンパ王国は中部から序々に勢力を南下させ、中南部のニャチャンまで及びました。
ニャチャンにもチャンパ王国の遺跡はありますので(ミーソン遺跡よりも規模は大分小さめ)、興味ある方はチャンパ王国の歴史を辿る旅もおもしろいでしょう。
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