外資系社員がミエを張って使う超恥ずかしい赤面英語~アグリーです!
以前、外資系のコングロマリット(複合企業)に勤めていたことがあります。
ボスは日本語の話せないアメリカ人でしたが、流ちょうに英語が使える日本人スタッフは一部だけ。私を含めて多くの人は英語はあまり上手ではありませんでした。
こういう会社では、英語ができると優秀面(づら)ができます。そのため、英語ができない人の中には「できるふり」をする人が結構いました。
私と大して変わらないレベルの人が、ミエをはって英語混じりの会話をしかけてくるのですが、ヘンな英語が多くてとても戸惑いました。そこで経験した、奇妙な英語の数々を披露します。
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「ハハン、フフン」には参りました!
アメリカ人は相づちするのに、「ハハン」とか「フフン」とか言います。外人との会話では、別に気にならないのですが、日本人同士の会話でこれを使う人がいました。
私:「それで、これはこうなるんですよ」
彼:「ハハン」
私:「だから、こうしたいと考えているんです」
彼:「フフン」
という感じに。これをやられるととても気持ちが悪いです。おそらく彼の心の中では、「僕は外人とばかり話しているから、ついつい英語式の相づちになっちゃうんだよねー」と言っているのでしょう。
こちらとしては、彼の英語力を知っているので、そんなフリをされても恥ずかしくなるばかりでしたが……。
どうして、「アグリーです」なんですか?
日本語の会話の中に、何とか英語を入れようと努力する人はかなり大勢います。ある人は、こちらが何か意見を述べたときに、「アグリーです」と答えるのが常でした。
賛同を表明しているのですが、「agree」を使う理由が分かりません。「いいですね」「そうですね」「賛成です」と日本語で言えば済むことです。
しかも、「agreeです」しか使えません。賛成を表す英語表現にはいく種類もあるのですから、たまには変えてくれればまだしも、と思いました。
「Exactly」でも「Right」や「I think so too」、「I’m for that」でもいいのに……と。
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「タッチポイントがあります」には驚いた!?
未取引の某企業にアプローチをするための戦略を検討している時に、「タッチポイントはあるんです」といった人がいました。
何を言っているのか全く分からなかったので、どういう意味かと尋ねると、「接点はあります」と言い換えてくれました。相手先のそれなりの地位の人と面識はあると言いたかったようです。
確かに「接する=タッチ」と「点=ポイント」を組み合わせれば、「タッチポイント」という言葉ができますが、これは英語ではありません。英語の「touch」は肉体的な接触をもつことなので、「面識がある」という意味では使わないのです。
英語を知らないから作れてしまった造語でしょう。仮に英語混じりに話すにしても、「コンタクト」「リレーション」「アクエインタンス」などの方がそれっぽいです。
「ASAPでお願いします」にも困りました
日本語のメール文に「ASAP」という表現があり、意味が分からず困ったことがありました。
「アサップって何だろう?」としばらく考えましたが、前にどこかで見たことがあると思い出し、外人からのメールを読んでみて理解しました。「as soon as possible」の頭字語です。
間違っているわけではないですし、略語として便利なのはわかりますが、通じない相手には使わないで欲しかったと思いました。「なるはや」という日本語もあるわけですし。
「リバイスしてください」も奇妙でした
資料を作り替えるという意味で「リバイス」という言葉がよく使われたのにも、辟易しました。
メールでは、「この資料をreviseしてください」のように、「リバイス」の部分だけ英語で書かれています。「revise」というと、「修正・訂正する」というような意味です。
しかし、実際に相手が私に依頼している内容は、「データを新しいものに入れ替える」とか「最新版に作り替える」というようなことで、修正ではありません。
「間違っているわけじゃないんだよな」と独り言をつぶやきながら、reviseしていました。「(データ)アップデート」などの方が、しっくりするのではないでしょうか。
これ見よがしに英字新聞を読む人はカッコ悪い
朝出勤すると、必ず机の上にドサッと新聞を放り投げる人がいました。「Japan Times」です。「毎日、通勤電車内ではジャパンタイムズを読んでるんだよねー。
僕って英語ができるからさ」と言わんばかり。しかし、たいして英語ができない人だということは分かっているので、カッコ悪いです。
英語を勉強するために読んでいるのだとすれば、努力家であることは認めますが、わざわざ人に気づかれるように机に放り投げるのは解せません。
どんなにカッコをつけても、英語ができるようになるわけではないので、肩ひじ張れば張るほどカッコ悪いのに……とかわいそうにすら感じました。
外資系企業には、英語ができないことでコンプレックスを抱く人が大勢います。英語ができないことは出世の障害になりますが、肩ひじ張ってカッコつけるのは、むしろみっともないことでした。
カッコつけずに地道に努力すればい良いのに……と思います。私は努力が嫌いなので、会社を辞めましたけれども。
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