大手企業に女性や外国人役員が急増中です~ どうした日本男児!?
大手企業などで、女性や外国人が社長や役員など経営幹部として登用されるケースが増えてきました。
日本マクドナルドの社長はカナダ出身の女性。野村ホールディングスの野村信託銀行では、銀行業界初となる女性社長が誕生しました。
「女性」「外国人」の活躍が目立つ時代になって、日本男児はどうすればいいのでしょうか?
野村グループで銀行業界初の女性社長が誕生!
野村ホールディングス傘下の野村信託銀行の社長に、2014年4月1日付で同グループ執行役員の真保智絵(しんぽ・ちえ)さんが就任することが発表されました。
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真保さんは、1965年(昭和40年)生まれの48才。早稲田大学法学部卒で、野村證券入社は89年(平成元年)です。いわゆる「バブル入社組」ですので、同期入社は数百人。その中からトップに選ばれました!
高島屋には女性代表取締役!
大手百貨店の高島屋では、2013年に女性初の代表取締役専務が誕生しています。肥塚見春(こえづか・みはる)さんは、1955年生まれの58才。一橋大学社会学部卒で高島屋入社は79年です。一度退職したことがあり、再雇用制度で2年後に復職されたそうです。高島屋には他にも女性役員がいます。
ホンダも女性役員 & 外国人役員が誕生!
ホンダでは2014年6月付で、芝浦工業大学大学院教授の國井秀子さんが社外取締役に就任します。同社初の女性役員です。國井さんは1947年生まれの66才。73年にお茶の水大学大学院を修了、アメリカの大学を経て82年にリコーに入社。リコー常務、リコーITソリューションズ会長などの経歴もあります。
また、執行役員には、日系ブラジル人のイサオ・ミゾグチさんが就任します。ホンダ初の外国人執行役員です。
IHIでも女性執行役員が誕生!
IHI(旧石川島播磨重工業)でも14年4月付で女性が執行役員に昇格します。水本伸子さんは、お茶の水女子大大学院理学部修了の46才で、同社初の女性部長でもありました。IHIは、優秀な女性の登用を積極的に行うこととしていて、2018年までに女性管理職の割合を現状の1.8%から3%まで高めるという目標を発表しています。
※画像はイメージです。
日本マクドナルドはカナダ人女性が社長に!
マクドナルドといえばアメリカの企業なのだから、外国人が社長になってもおかしくないと感じる方もいるでしょうけれど、日本マクドナルドは日本人がつくった企業。創業者の藤田田(ふじた でん)さんが71年に設立し、創業以来ずっと社長は日本人でした。
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2013年8月に初めて外国人女性のサラ・カサノバさんが社長に就任しました。カサノバさんは、65年カナダ生まれの48才。90年に マックマスター大学でMBA(経営修士)を取得し、マクドナルドカナダに入社。2004年から日本マクドナルドの執行役員を務めていました。
今やマクドナルドのライバルは既存のバーガーチェーンではなく、100円のコーヒーを売り始めたセブンイレブンなどのコンビニです。その戦いにどう挑むのかは、外人女性に託されたわけです。
日立製作所もアメリカ女性が社外取締役に!
日立製作所では、2013年に米国人女性のシンシア・キャロルさんを社外取締役に専任しています。キャロルさんは56年生まれの57才。78年に米スキッドモア大学を卒業、82年にはカンザス大学大学院地質学修士課程、89年にはハーバード大学経営大学院のMBAを修了しています。イギリスのアングロアメリカン社のCEOなどの経歴があります。
現在は、日立製作所役員14人のうち4人が外国人で、全役員の中で女性はキャロルさんだけです。同社では女性の活用を推進しており、2020年までに女性の管理職を現在の2.5倍に増やすとしています。女性は今後もさらに役員に登用されるでしょう。
武田薬品ではフランス人社長!
武田薬品では、2014年6月にフランス人のクリストフ・ウェバーさんが社長に就任予定です。ウェバーさんは47才で、92年にリヨン第1大学で薬学・薬物動態学の博士号を取得、英グラクソ・スミスクラインのフランス会長、同社のワクチン事業会社会長などを歴任してます。
他にも外国人役員は大勢います
ソニーでは、2005年にハワード・ストリンガーさんがCEOになりました。日本板硝子では、2008年にスチュアート・チェンバースさんが社長に就いています(いずれも既に退任)。オリンパスでは、2011年にマイケル・ウッドフォードさんが社長に就任しました。
資生堂には代表取締役にドイツ人のカーステン・フィッシャーさんが、エーザイには社外取締役としてイギリス人のグレアム・フライさんがいます。信越化学の取締役にはブルガリア出身のフランク・ピーター・ポポフさん、セブン&アイ・ホールディングス社外取締役にはオーストラリア人のスコット・トレバー・デイヴィスさんがいます。
日産自動車は、現在はフランス・ルノー社傘下の外資系企業ですので例外ですが、99年にフランス人のカルロス・ゴーンさんが社長に就任しています。
日本企業のグローバル化の流れの中で、外国人が役員やトップとして登用されるケースが増えています。残念ながら、日本人が外国の企業で取締役になったという話はそれほど多くはないようです。
※画像はイメージです。
女性登用が増える要因といわれるダイバーシティってなんだ?
「ダイバーシティ」と聞いて、「お台場ダイバーシティ」を思い浮かべる人もいるでしょうけれど、企業が多様性を推進する「Diversity Management」のことです。「Diversity 」とは「多様性」という意味です。
人種、国籍、性別、性的志向、年齢、宗教、障害などの多様性が競争力の元となり、企業の発展につながるとされています。多様な人材を採用し活用して、企業メリットにつなげる経営戦略です。その流れの中で、女性の登用が活発になっているのです。
本来は多様な人材を活用することですが、現状の日本においては主に「女性の活用」をダイバーシティと位置づけている会社が多いようです。安倍政権でも「女性の活用」を成長戦略のひとつとして掲げており、政治的な要請にこたえる形で女性役員が増えている面もあるといわれます。
かつては年功序列、男性優位のシステムの中で男性は有利でしたが、今や「日本人&男性」は不利な条件になりつつあると言えるかもしれません。当面は男性にとって出世は厳しくなりそうです。
by 水の
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