DOHCエンジンが当たり前になった昨今の車のエンジン事情
DOHCエンジンといえば、かつてはスポーツカーのエンジンでした。
かつてトヨタが「名ばかりのGTは道をあける」という、日産を揶揄したようなCMを流したことがありました。
当時、トヨタのスポーティーな車にはツインカム、つまりDOHCエンジンが載せられていいました。
それに対して日産の車はSOHCでした。
若者に人気のあったスポーティーな車、スカイライン2000GTでさえも、L20というSOHCのエンジンを積んでいました。
それに対して、ライバルであるトヨタのセリカはDOHCエンジンを積んでいたわけです。
スポンサーリンク
このことから、トヨタは日産を「名ばかりのGTは道をあける」という言葉で、からかったんですね。
DOHCエンジンって何?
ちなみに、ツインカム(DOHC)エンジンとはどういうエンジンかと言いますと、エンジン上部のカムシャフトが2本あるタイプをいいます。
吸気側のカムシャフトと排気側のカムシャフトを別々にすることで、高回転まで回りやすい構造にしているわけです。
エンジンのヘッド部分を見れば、SOHCとDOHCの違いは一目瞭然です。
のっぺりとしたSOHCに対して、誇らしげに幅の広いヘッドカバーをかぶっているのがDOHCです。
最近では、このDOHCエンジンも一般のファミリーカーに使われるようになりました。
DOHCエンジンが特別な車のものではなく、ごく当たり前の存在になっているのが昨今のエンジン事情です。
とはいえ、最近のDOHC化は高回転まで回すことが目的ではなく、燃費向上に寄与するためのツインカム化のようです。
さて、トヨタのCMで「名ばかりのGTは道をあける」とコケにされた日産は、どのような形で反撃に出たのでしょうか?
スポンサーリンク
いよいよ日産の反撃
それは、ターボ化でした。
「スカイライン・ジャパン2000GTターボ」
それが日産の答えでした。
ターボにより武装し、名ばかりのGTなどとは呼ばせないという強い意志を表明したわけです。
当時ターボというと、ポルシェターボの強烈なイメージがあり、スカイライン・ターボもどんな化け物マシンなのかと興味深々でしたが、実際にはグロスで145PSとかなりマイルドな味付けのターボでした。
しかも、当時のターボはノッキングを防止するために圧縮比をかなり下げていたために、低速トルクが細く、決して乗りやすい車ではありませんでした。
低速からモリモリトルクが出る最近のターボ車を考えると、エンジンの進化には本当に感心させられます。
最近のエンジンの素晴らしさは認めつつ、個人的には、やはり昔のキャブレター仕様のDHOCエンジンの音とレスポンス良さが忘れられませんね。
エンジンの気持ちよさは、単にパワーやトルクだけでは語ることが出来ません。
by 知る蔵
スポンサーリンク