カンボジアで事業用物件(オフィス・工場など)を探す時のポイント
カンボジアで事業用の物件を選ぶ時のポイント・注意点はたくさんあります。
ここではその一部を詳しく紹介します。
自家発電機(予備電力)があるか確認する
カンボジアは停電が多いです。
個人宅の場合は多少停電しても問題ありませんが、オフィスや工場、その他の事業所の場合は停電の度に仕事が止まるというのは致命的です。
なのでできるだけ自家発電機などのバックアップ電源がついている物件を借りるのが望ましいです。
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カンボジアはインフラはまだ不十分ですが、海外企業は日本を含めてかなりの勢いで入り込んでいるので、それらの企業に合わせたサービスも急増しています。
そのため、自家発電機を備えた物件のニーズが高いことも向こうの業者は知っているので、そうした物件もかなり用意されています。
注意すべきことは、業務用の物件でもこうしたバックアップ電源がない物件が結構あるということです。
あるものは物件情報に書いてあり、書いてない物件の場合は「ない」ということなので、そのような物件は避けるようにしましょう。
本当にそのカンボジア人が所有権を持っているか確認する
カンボジアは警察でも賄賂をもらって不正を働くことがたまにあります。
これはカンボジアに限らず途上国全般で見られるものですが、そのような国なので当然不動産の取引でも詐欺はあると考えるべきです。
(もちろんほとんどのカンボジア人は善良な人ですが、日本人の中に一部悪人がいるように、カンボジアの中にもそうした人がいるということは、意識しておくべきでしょう)
もし「私がこの物件のオーナーです」という人が取引を持ちかけてきたとしても、登記簿とその人の身分証明書を照合するまで安心してはいけません。
「他人の物件のオーナーになりきるなんてできるのか?」と思われるかも知れませんが、その物件のオーナーもグルであればできます。
グルになって、その詐欺師がオーナーであるかのように見せかけて、入金させた後でシラを切ってしまえばいいのです。
「そうなったら、そのオーナーを追及すればいい」と思われるかも知れませんが、そのオーナーが反社会勢力だったらどうでしょう。
日本ですらこのようなケースでは対抗するのが難しいのに、法律も言語もわからない外国では、ほとんどの人は泣き寝入りするしかないはずです。
しかも、上に書いた通りカンボジアでは賄賂をもらって不正を働く警察官も一部存在するくらいです。
その反社会勢力がそういう警察と日頃から関係している場合、もう打つ手はないといえます。
日本とカンボジアに限らず、その国の言葉も事情もわからない外国人が乗り込むというのは、このようにあらゆる点で不利なものなのです。
なので、その相手が本当に所有権を持っているかという確認は、どれだけ慎重にしてもしすぎることはないのです。
セキュリティーの確認
カンボジアの治安は昔と比べるとかなり改善されています。
それでもやはり日本ほど安心できないのは事実です。
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しかも上でも書いたように外国人というのは弱い立場ですから、強盗などのグループにもそれだけ狙われやすくなります。
企業の場合は個人宅以上に狙われた時の損害が大きいですから、セキュリティの確認はしっかりとしましょう。
外国人向けの事業用の物件は、セキュリティのニーズが高いことをよく知っているので、セキュリティのサービスを用意しているところは多いです。
特にサービスアパート、オフィスビル、ショッピングセンターの中の建物などは、防犯ビデオ、24時間のセキュリティなどが最初からついていることが一般的です。
このようなセキュリティがない場合は自分で依頼することになります。
現地に長く滞在している、あるいはそういう協力者がいるという場合には、自分で手配した方が安いケースもあります。
セキュリティサービスも自分で探せる海外企業は少ないですし、探したいという企業も少ないですから、カンボジア業者の側は、セキュリティサービスの値段を少し高めにしているはずだからです。
(仮に高めにしていなくても、ビルの管理者がセキュリティを手配している以上、彼らが「時間と労力」をかけているわけです。
ということは、その分の手数料は当然発生しますし、しないといけません。自分で手配したらその分が安くなるというのは当たり前なのです)
衛生面の問題
カンボジアはまだまだ不衛生な物件があります。
物件自体は綺麗でも、衛生に関するルールや常識が日本と違うことが多いので、注意が必要です。
たとえば家賃の低い物件は、トイレに紙を流すことができません。
特に「ペーパーホルダーはあるのに、流してはいけない」という物件もあるので注意が必要です。
「流せないのに何でホルダーが?」と思われるかも知れませんが、これは「ゴミ箱に捨てる」ためです。
私たちの常識では考えられないことですが、お尻を拭いた紙をゴミ箱に捨てるのです。
その前提でホルダーをつけているというトイレもあるので、ホルダーがあるからといって紙を流せると早合点してはいけません。
しっかり流せるかどうか確認するようにしましょう。
カンボジアで物件を選ぶ場合のポイントは他にもいろいろありますが、これらを知っているかいないかで、日本での物件選び以上に大きな差がつきます。
少し手間がかかっても、しっかり研究して物件を選びたいものです。
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