リフォーム不要論 – 物件はそのまま売却した方がいい?
マンションや一戸建ての売却については「リフォーム(リノベーション)をしない方がいい」という声も根強くあります。
この「リフォーム不要論」のポイントをまとめると、下のようになります。
1.買い手は自由にリフォームをしたがる
→余計なコストをかけるより、値段を安くする方が喜ばれる
2.どうしても必要な部分だけリフォームする
→障子や襖の破れ、床・壁の穴など
3.まずは不動産業者に相談するべき
→リフォームが必要な部分をよく知っている。
→ただし、騙されないように「複数見積」「勉強」が必要
ということです。以下、個別に説明します。
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買い手は自由にリフォームをしたがる
マンションはともかく、一戸建てを中古で購入する時点で、購入者は「自分の思い通りの物件ではない」ということを覚悟しています。
それでも中古の一戸建てを購入する理由は、「土地&基本構造が安く手に入る」というものであり、細部については、自分の自由にしたいと考える人が多いのです。
ということは、売主の側が事前にリフォームしても「余計なことを…」と思われるケースもあるわけです。
「むしろ、その分値段を安くして欲しかった」と思うわけです。
リフォームしてもなお、他の物件より割安であるというなら、それでも買い手はつくでしょう。
しかし、リフォームにも数百万程度の金額はかかるわけですから、そのようなことは稀です。
大抵はかなり金額が上がってしまい、買い手からそっぽを向かれてしまうのです。
どうしても必要な部分だけリフォームすればいい
「どうしても必要な部分」というのは、
・障子、襖(ふすま)の破れている部分
・雨漏りがする部分
・床や壁の穴
などです。「これは問題外だろ」という欠陥です。
このような場所を修繕しておくということは、買い手に対する最低限の礼儀であり、ほとんどの場合は、こうしたリフォームは必要です。
■それすら必要ないケース
しかし、それすら必要ないケースもあります。
例えば「築30年の木造建築」というような物件です。
このような物件は、味のある古民家でもない限り、そのまま骨組みを活かしたいという人は稀です。
大抵の場合は「土地が一緒についてくるから買いたい」のであり、その場合はリフォームより「解体」の方が、よほどニーズがあるのです。
(実際、このような物件が「建物つき」では売れなかったのに、解体して「土地だけ」にした途端売れた、というケースはよく聞きます)
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まずは不動産業者に相談しよう
上のような「リフォームが必要かどうかの判断」は、素人ではできません。
判断するだけなら確かにできますが、それが当たるとは限りません。
このようなことは、毎日その分野で仕事をしているプロに任せるに限ります。
ただし、業者も生活がかかっています。
「この物件はリフォームが必要でしょうか」と相談したら、悪質な業者の場合、、
「ああ~、この物件はリフォームが必要な場所が多すぎですね。リフォーム代だけでかなりのお金がかかってしまうので、残念ながら○○万円の価値しかないですね」
と「リフォーム」をキーワードとして、物件を買い叩こうとするケースもあります。
(これはわかりやすく誇張した一例ですが)
■業者に丸め込まれないよう、「相見積もり」と「勉強」をする
もちろん、多くの不動産業者は良心的な経営をされてるわけですが、上のような業者もいるので、そのような業者には騙されないようにすることが必要です。
そのためのポイントは、「複数の業者に見積もりを取る」「勉強をする」ということです。
どんなジャンルでも同じですが、複数の業者に見積もりを取れば、いい加減なことを言っている業者というのはすぐにわかります。
なので、この時点でかなりのレベルまで騙される確率を下げることができます。
そして自らも勉強しておくことで、「この業者が言うほど、リフォームは必要ないはずだぞ」ということがわかります。
このような準備をしておけば、業者に騙されるということはまずないでしょう。
まとめ
ポイントは、
1.買い手は自由にリフォームをしたがる
2.どうしても必要な部分だけリフォームする
3.まずは不動産業者に相談するべき
です。「リフォーム不要論」とは書きましたが、結論は「ケース・バイ・ケース」と言えるでしょう。
最後に、参考ページをご紹介します。
『SUUMO』でこの件について、不動産の専門家の方々がたくさんの意見を寄せて下さっています。
これを見ても「ケース・バイ・ケース」ということを実感できるかと思います。↓
SUUMO『不動産売却Q&A』売出前にリフォームした方がいい?*別ウィンドウで開きます
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