7Aug
東京のマンション売却において売り手がもっとも有利な地域の一つが、自由が丘です。多くの人が長く住みたがるため、賃貸、販売ともに空き物件がなかなか出ないからです。
言わば「常時売り手市場」とも言える自由が丘です。ここでは、自由が丘のマンション売却が、さらに有利に進むような情報を紹介していきたいと思います。
駅から遠い中古マンションでも高く売却できる街
自由が丘は「駅から遠い」「築年数が古い」という悪条件でも、マンションを高く売却できる売り手市場です。
駅からの距離については、自由が丘駅の周辺は商業地のため、駅から徒歩10分以内のマンションが売却・賃貸されることはほとんどありません。
たまにあっても駅から10分以内の範囲は築20~30年というような古いマンションも多く、「駅近」と「新しさ」を両立することが極めて難しい地域です。
自由が丘はそのように土地柄のため、ほかの土地では売却しにくい「駅から遠い中古マンション」であっても高く売却できるのです。
買い手にとっては明らかに不利な街なのですが、それでも住みたいという人が後を絶たないのは、それだけの魅力が自由が丘にあると言えるでしょう。
マンションは一人暮らし&DINKS向けが中心
自由が丘という街には、おしゃれなお母さんがいるリッチな家族が、きれいな庭のある家に住んでいる、というイメージがあるかも知れません。
実際、戸建てではそういう家も多いですが、マンションに関しては一人暮らしかDINKS(ダブル・インカム・ノーキッズ=子供を持たない共働き夫婦)向けのものが多くなっています。
これは部屋の専有面積の平均からも判断できます。自由が丘では専有面積70㎡未満のマンションが多くなっていますが、この広さだと家族3人では住みづらいはずです。
このことから、、自由が丘でマンションに住む世帯は、一人暮らしかDINKSが多いということがわかるでしょう。
広い物件の供給が少ないだけ、という可能性もある
上のデータは違う見方をすると「小さい物件しかないから、一人暮らしかDINKSでなければマンションを借りられない」とも考えられます。
ただでさえ物件の供給が少ない自由が丘ですから、家族向けのマンションがあったらあったで、そういう物件も高く売れる可能性も高いのです。
もし「家族向けの需要もあるけど、供給がないので家族世帯が住んでいないだけ」という状態なら、家族向けマンションを持っている方は高額で売却できるチャンスかも知れません。
自由が丘の物件は、なぜこんなに人気なのか?
自由が丘は銀座、表参道と並んで女性に好かれる「おしゃれタウン」の定番です。
銀座や表参道というのは、住むには適した街ではありませんが、自由が丘は「住みたい街」のランキングでも常に全国の上位に入る街です。「住んで良し、出かけて良し」というまれな街ということが言えます。
どのような理由で「住んで良し」と評価されるのか、その理由を探してみましょう。。
都内の交通の要所である
都外に住んでいる方にとっては意外かも知れませんが、自由が丘は都内の中でも非常に交通の便のいいところです。
鉄道では東急の東横線と大井町線が交差しており、田園都市線などへの乗り換えも便利です。自動車道では東名高速、環状8号線、第3京浜道路などのインターチェンジもあり、鉄道と自動車の両方で交通の便がいい街となっています。
緑が豊かで街並みが美しい
自由が丘は街をあげて緑の豊かな街並みを保っています。2009年からスタートした「自由が丘森林計画」はその代表で、この計画に沿って街の街路樹などがさらに美しく整備されています。
ほかにも、街の中心でミツバチを育てる丘ばちプロジェクトや、自販機や電話ボックスのルーフ(屋根)の緑化プロジェクトなど、街のあらゆる場所を美化する事業を進めています。
自由が丘はこのような街なので住民の方々一人一人の美意識も高く、街を歩いていてもオシャレな植え込みや花壇が多く目につきます。
エリアによってはまるでヨーロッパの街並みのように美しい景観が保たれており、この街に住みたがる女性が多い理由も十分に納得がいきます。
「ケーキのテーマパーク」など、おしゃれスポットが多数
昔からおしゃれなカフェ、レストラン、ブティックなどが建ち並んでいた自由が丘ですが、2003年にはとうとう「ケーキのテーマパーク」まで登場しています。
スイーツフォレストという、人気のケーキショップや和菓子店などを集めたスポットですが、これも連日多くの女性で賑わっています。
自由が丘のように街自体がブランドになっている土地は、このようにブランドイメージに合ったスポットを生み出すことで、何もない土地にも付加価値を生み出すことができます。
特徴のない街の場合、駅からの距離など物理的な条件のみで勝負しなくてはいけませんが、ブランドが定着している街では、このような不動産市場の盛り上げ方が出来るわけですね。
坪単価は田園調布以上
高級住宅街の代名詞とも言える田園調布ですが、実は中古マンションの平均坪単価で比較すると、自由が丘は田園調布を大幅に超えています。
・田園調布…191万円
・自由が丘…238万円
(東京カンテイによる、2011年9~11月のデータ)
という数字ですが、中古マンションに限った数字とは言え、田園調布をこれだけ上回っているというのはすごいことです。こうした数字を見ても、この地域でどれだけマンションを欲しがる人が多いかがわかるでしょう。
自由が丘でマンションを売却する際、考えるべきこと
もしあなたが、今現在自由が丘のマンションに住んでいる場合、売却に関して考えなければいけない一番重要なことは、今後も自由が丘に住みたいのか、ということでしょう。
今後も住みたくて買い替えを検討しているという場合には、単純にそのマンションを売却することはお勧めできません。というのは、自由が丘は中古・新築ともに物件がなかなか出回らないからです。
すでに次に住むマンションを確保できているならもちろんいいのですが、そうでない場合は、うっかり今住んでいるマンションを売却しない方がいいでしょう。
自由が丘に住むつもりがない場合
今後、自由が丘に住み続けるつもりがない場合は、すぐにでも住んでいるマンションを売却してしまっていいでしょう。
これだけ供給不足の地域なのですから、普通にマンションを売却に出すだけでも高い価格がつくことが多いです。
先にも述べたように、自由が丘ではマンションの供給がとても少なくなっています。常に売り手市場の自由が丘ですから、物件の値上がりを待つといったことをせずに、今すぐ売却してしまっていいと思います。